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公開番号2024081063
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-17
出願番号2022194502
出願日2022-12-05
発明の名称ロール体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240610BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】ロール体から高速に粘着テープを引き出しても、ゴミや埃がテープ表面に付着することを抑制しつつ、糊ムラが視認されることも防止する。
【解決手段】ロール体10は、粘着テープ11が巻芯12に巻回されたロール体である。粘着テープ11は、粘着層21、着色層22、基材層23、及び、離型層24をこの順に有し、かつ粘着層21が離型層24に積層されるように巻回される。巻芯12は、樹脂製である。粘着テープ11を15m/分の速度で引き出したときの展開力は2.5N/50mm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
粘着テープが巻芯に巻回されたロール体であって、
前記粘着テープが粘着層、着色層、基材層、及び、離型層をこの順に有し、かつ前記粘着層が前記離型層に積層されるように巻回され、
前記巻芯が樹脂製であり、
前記粘着テープを15m/分の速度で引き出したときの展開力が2.5N/50mm以下である、ロール体。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記粘着層を構成する粘着剤がアクリル系粘着剤である請求項1に記載のロール体。
【請求項3】
前記粘着層が、粘着剤を架橋剤で架橋されてなるものである請求項1に記載のロール体。
【請求項4】
前記粘着層を構成する粘着剤が、重量平均分子量(Mw)が100万以上であるポリマーを含む請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項5】
前記着色層がカーボンブラックを含む印刷層である請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項6】
前記着色層が、全面印刷された印刷層である請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項7】
前記基材層が、PET樹脂フィルムである請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項8】
前記基材層の厚みが38μm以上75μm以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項9】
前記離型層の常態剥離強度が600mN/50mm以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
【請求項10】
前記離型層を構成する離型剤がシリコーン系離型剤である請求項1~3のいずれか1項に記載のロール体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着テープを巻回してなるロール体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
PETフィルムなどの樹脂フィルム基材の片面に粘着剤からなる粘着層を設けた片面粘着テープは、保護テープとして使用されている。保護テープは、例えば、金属部品やケースなどの被着体に貼り付けて、被着体を傷や錆から保護するために使用される。
【0003】
片面粘着テープは、テープの粘着面に剥離フィルムが貼られていると、剥がした剥離フィルムが廃棄物として大量に出るので、剥離フィルムレスとすることが検討されている。剥離フィルムレスでは、例えば、粘着面の反対面である粘着テープ背面に離型層を設けるとともに、片面粘着テープをロール体として、粘着面をテープ裏面に直接貼り合わせされることが検討されている(例えば、特許文献1~3参照)。また、粘着テープのロール体は、一般的に紙芯や樹脂製の巻芯を中心に巻回されることが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-127360号公報
国際公開第2021-161952号
特開2009-179719号公報
特開平10-17216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
保護テープを被着体に貼り付ける作業は、手作業で行われることも多いが、近年、生産性向上のため機械貼りで行われることが多くなってきている。機械貼りにおいて、高速にテープを展開すると、展開時に静電気が発生して、テープ表面にゴミや埃が付着しやすくなるという問題がある。
また、粘着テープをロール体とする場合、巻芯を中心に巻回することが一般的であるが、巻芯から発生するゴミがテープ表面に付着するという問題もある。
【0006】
さらに、粘着テープを上記のとおり離型フィルムレスの片面粘着テープにすると、粘着面に空気起因の糊ムラが発生し、見栄えが悪くなる。また、糊ムラがあると、貼り付け時に被着体との間に気泡ができ、また、シワができるなどの貼り付け不良が発生しても、糊ムラにより気泡やシワが見えずに、貼り付け不良が発生していることを見逃しやすくなるという問題も発生する。
このような問題を解決するためには、基材に着色層を設けて糊ムラを見えなくすることが考えられる。しかし、基材に着色層を設けると、粘着面に付着するゴミや埃も見えにくくなるため、付着したゴミや埃に気付かずに放置してそれが剥がれの原因になるおそれがある。粘着テープをロール体として機械貼りにすると、上記の通りゴミや埃がテープの粘着面に付着しやすくなるので、このような問題が顕在化する。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、ロール体から高速に粘着テープを引き出しても、ゴミや埃がテープ表面に付着することを抑制しつつ、糊ムラが視認されることも防止できる、粘着テープのロール体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の[1]~[15]を要旨とする。
[1]粘着テープが巻芯に巻回されたロール体であって、
前記粘着テープが粘着層、着色層、基材層、及び、離型層をこの順に有し、かつ前記粘着層が前記離型層に積層されるように巻回され、
前記巻芯が樹脂製であり、
前記粘着テープを15m/分の速度で引き出したときの展開力が2.5N/50mm以下である、ロール体。
[2]前記粘着層を構成する粘着剤がアクリル系粘着剤である上記[1]に記載のロール体。
[3]前記粘着層が、粘着剤を架橋剤で架橋されてなるものである上記[1]又は[2]に記載のロール体。
[4]前記粘着層を構成する粘着剤が、重量平均分子量(Mw)が100万以上であるポリマーを含む上記[1]~[3]のいずれか1項に記載のロール体。
[5]前記着色層がカーボンブラックを含む印刷層である上記[1]~[4]のいずれか1項に記載のロール体。
[6]前記着色層が、全面印刷された印刷層である上記[1]~[5]のいずれか1項に記載のロール体。
[7]前記基材層が、PET樹脂フィルムである上記[1]~[6]のいずれか1項に記載のロール体。
[8]前記基材層の厚みが38μm以上75μm以下である上記[1]~[7]のいずれか1項に記載のロール体。
[9]前記離型層の常態剥離強度が600mN/50mm以下である上記[1]~[8]のいずれか1項に記載のロール体。
[10]前記離型層を構成する離型剤がシリコーン系離型剤である上記[1]~[9]のいずれか1項に記載のロール体。
[11]前記離型層が帯電防止剤を含有しない上記[1]~[10]のいずれか1項に記載のロール体。
[12]前記粘着テープの総厚みが120μm以下である上記[1]~[11]のいずれか1項に記載のロール体。
[13]前記巻芯を構成する樹脂がポリオレフィン樹脂である上記[1]~[12]のいずれか1項に記載のロール体。
[14]前記巻芯の外径が20mm以上200mm以下である上記[1]~[13]のいずれか1項に記載のロール体。
[15]前記粘着テープの粘着層側の表面のアルミニウム板に対する粘着力が5N/25mm以上である上記[1]~[14]のいずれか1項に記載のロール体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ロール体から高速に粘着テープを引き出しても、ゴミや埃がテープ表面に付着することを抑制しつつ、糊ムラが視認されることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係るロール体を示す模式図である。
展開力の測定方法を示す模式図である。
静電気ゴミ付き性能の評価方法を示す模式図である。
自背面剥離試験を示す模式図であり、図4(A)は、上面図、図4(B)は、断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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