TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024071070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-24
出願番号2022181808
出願日2022-11-14
発明の名称副燃焼室付きエンジン
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F02B 19/16 20060101AFI20240517BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】中間電極の上下にスパークギャップが形成されている副燃焼室構造において、副燃焼室の熱変形が中間電極に波及しない技術を開示する。
【解決手段】中間電極24は、セラミック製の第1保持体29とコバール製の第2保持体30とを介して副燃焼室15に取り付けられている。中間電極24は第1保持体29にろう付けされており、第1保持体29と第2保持体30とは上下に重なってろう付けされている。第2保持体30は副燃焼室15の内向きフランジ21に溶接によって固定されている。コバール製の第2保持体30は熱膨張率が副燃焼室15よりも低いため、副燃焼室15の熱変形が第2保持体30によって吸収されて、第1保持体29の破損を防止できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダヘッドに設けられた主燃焼室と、少なくとも一部を前記主燃焼室に露出させた副燃焼室と、前記副燃焼室の内部に露出した内端部と前記主燃焼室に露出した外端部を備えた中間電極と、前記副燃焼室の内部に配置されて前記中間電極の内端部との間に内部スパークギャップを形成している内部電極と、前記主燃焼室の側に配置されて前記中間電極の外端部との間に外部スパークギャップを形成している外部電極と、前記中間電極を前記副燃焼室に取り付ける保持部と、を有しており、
前記保持部は、前記中間電極に固定された絶縁体製の第1保持体と、前記第1保持体と前記副燃焼室との両方に接合された第2保持体とを有して、前記第2保持体は前記副燃焼室よりも熱膨張率が低い素材から成っている、
副燃焼室付きエンジン。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記第1保持体と第2保持体とはろう付けによって接合されており、前記第1保持体と第2保持体との接合面にろう溜まりとなる凹所が形成されている、
請求項1に記載した副燃焼室付きエンジン。
【請求項3】
前記副燃焼室の下端に内向きフランジが形成されて、前記第2保持体には、前記副燃焼室の内向きフランジに上から重なるリング状部と内周に入り込む筒部とを有して逆凸形に形成されており、
かつ、前記第1保持体の下面には、前記第2保持体が下方から入り込む下向き凹所が形成されて、前記第2保持体の上面に、ろう溜まりとなる前記凹所が環状に形成されている、
請求項2に記載した副燃焼室付きエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、シリンダヘッドに副燃焼室を備えたエンジンに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ガソリン機関やガス機関のようなエンジンにおいて、シリンダヘッドに副燃焼室(副室)を設けることが提案されている。副燃焼室は点火プラグと併用されており、副燃焼室で生成された火炎を主燃焼室に噴出させて主燃料に着火させる。副燃焼室で生成した火炎は燃料の着火性に優れているため、混合気の燃料がリーン気味であっても確実に燃焼させることができる利点がある。そこで、燃費の向上や排気ガスクリーン化促進のための有望な技術として注目されている。
【0003】
副燃焼室内の混合気への着火手段には、吸気ポートから噴出した混合気を副燃焼室に取り込んで、副燃焼室の内部に露出した点火プラグで着火するパッシブ方式と、副燃焼室に専用の経路から燃料を取り込んで、この燃料に点火プラグで着火させるアクティブ方式とがあり、前者のパッシブ方式は構造が簡単で、コスト面及び制御の容易性の点で優れている。
【0004】
しかし、パッシブ方式では、点火タイミングが遅角されていると副燃焼室から燃料が吸い出される傾向を呈して、失火するおそれがある問題があった。他方、例えば特許文献1に開示されているように、副燃焼室の内部と外部とにスパークギャップを設けた方式の副燃焼室構造が提案されており、この方式を採用すると、点火タイミングが遅角制御されても外部のスパークギャップによって主燃焼室の燃料に点火できるため、失火を防止して安定した着火を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-26238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
副燃焼室の内外にスパークギャップを設けた方式では、副燃焼室の内部と外部とに露出した中間電極(特許文献1の名称は浮遊電極)が必要であり、この中間電極は副燃焼室に対して電気的に絶縁された状態に保持されている必要がある。そこで、中間電極の保持手段としてセラミック製の保持部材が採用されており、中間電極を保持部材に接合(固定)すると共に、保持部材を副燃焼室に固定している。
【0007】
中間電極の保持手段としてセラミック製の保持部材を使用した場合に解消すべき課題は、熱膨張の違いによる破損の問題である。すなわち、副燃焼室は、一般に耐熱性と強度に優れた金属(特殊鋼)で作られており、外部電極のアースとして機能しているが、保持部材を構成するセラミックと金属製の副燃焼室とは熱膨張率が大きく異なるため、副燃焼室の熱変形に起因した外力が保持部材に作用して、保持部材が破損してしまうことが懸念される。
【0008】
従って、中間電極を設ける場合は、副燃焼室が熱変形(熱膨張・熱収縮)してもセラミック製の保持部材が破損しない配慮が要請されるが、特許文献1を初めとした公知例はこの要請に応えているとは云い難い。
【0009】
本願発明はこのような現状を背景に成されたものであり、中間電極を有して副燃焼室の内外にスパークギャップを設けた方式のエンジンに関し、絶縁体製の部材の破損を防止した状態で中間電極を保持できる技術を開示せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明のエンジンは、
「シリンダヘッドに設けられた主燃焼室と、少なくとも一部を前記主燃焼室に露出させた副燃焼室と、前記副燃焼室の内部に露出した内端部と前記主燃焼室に露出した外端部を備えた中間電極と、前記副燃焼室の内部に配置されて前記中間電極の内端部との間に内部スパークギャップを形成している内部電極と、前記主燃焼室の側に配置されて前記中間電極の外端部との間に外部スパークギャップを形成している外部電極と、前記中間電極を前記副燃焼室に取り付ける保持部と、を有している」
という基本構成である。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社クボタ
エンジン
19日前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
井関農機株式会社
エンジン
4日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
1か月前
株式会社クボタ
電子機器付エンジン
19日前
ダイハツ工業株式会社
吸気システム
19日前
三菱自動車工業株式会社
キャニスタ
26日前
スズキ株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
株式会社クボタ
電子機器付エンジン
19日前
株式会社ティラド
排気ガス再循環システム
17日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
24日前
株式会社クボタ
電気部品箱付エンジン
17日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
1か月前
株式会社ミクニ
インテークマニホールド
25日前
ダイハツ工業株式会社
燃料供給システム
4日前
トヨタ自動車株式会社
シール構造
27日前
トヨタ自動車株式会社
シール構造
27日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンの制御装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
ダイハツ工業株式会社
シリンダヘッド
26日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン及びスペーサ
1か月前
日立Astemo株式会社
エンジン制御装置
25日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
25日前
トヨタ自動車株式会社
車両の異常検知システム
17日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン制御装置
6日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
18日前
ダイハツ工業株式会社
エンジンのピストン
20日前
トヨタ紡織株式会社
インテークマニホールド
1か月前
トヨタ自動車株式会社
蒸発燃料処理装置の制御装置
18日前
ダイハツ工業株式会社
副燃焼室付き内燃機関
26日前
ダイハツ工業株式会社
副燃焼室付きエンジン
24日前
続きを見る