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公開番号2024066275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022175755
出願日2022-11-01
発明の名称固体電解コンデンサ及び製造方法
出願人日本ケミコン株式会社,大八化学工業株式会社,国立大学法人大阪大学,公立大学法人名古屋市立大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01G 9/028 20060101AFI20240508BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 容量出現率を高めた固体電解コンデンサ及び製造方法を提供する。
【解決手段】 固体電解コンデンサの固体電解質層は、第1の導電性高分子と第2の導電性高分子を含む。第1の導電性高分子は、エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体である。第2の導電性高分子は、3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の重合体である。エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの第1の重合体は、固体電解質層形成一次工程によって、陽極体に付着する。3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の第2の重合体は、固体電解質層形成一次工程とは別の工程であり、固体電解質層形成一次工程よりも後の固体電解質層形成二次工程によって第1の重合体の層又は前記陽極体に付着させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
固体電解質層を有する固体電解コンデンサであって、
前記固体電解質層は、第1の導電性高分子と第2の導電性高分子を含み、
前記第1の導電性高分子は、エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体であり、
前記第2の導電性高分子は、3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の重合体であること、
を特徴とする固体電解コンデンサ。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
誘電体酸化皮膜が形成された陽極体を備え、
前記第1の導電性高分子は、前記第2の導電性高分子よりも、前記陽極体に多く密着していること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項3】
前記陽極体には、海綿状のエッチングピットを有する拡面層が形成され、
前記拡面層内に、前記第2の導電性高分子よりも第1の導電性高分子がより多く密着していること、
を特徴とする請求項2記載の固体電解コンデンサ。
【請求項4】
陽極体、陰極体及び固体電解質層を備える固体電解コンデンサの製造方法であって、
エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの第1の重合体を前記陽極体に付着させる固体電解質層形成一次工程と、
前記固体電解質層形成一次工程とは別の工程であり、前記固体電解質層形成一次工程よりも後に、3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の第2の重合体を、前記第1の重合体の領域又は前記陽極体に付着させる固体電解質層形成二次工程と、
を含むこと、
を特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項5】
前記固体電解質層形成一次工程と前記固体電解質層形成二次工程との間に、乾燥工程を含むこと、
を特徴とする請求項4記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項6】
前記固体電解質層形成二次工程は、3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体のモノマーを重合させる化学重合若しくは電解重合、又は3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の重合体が分散した分散液を少なくとも前記陽極体に含浸する工程を含むこと、
を特徴とする請求項4又は5記載の固体電解コンデンサの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサ及び製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
固体電解コンデンサは、タンタルあるいはアルミニウム等のような弁作用金属を陽極体及び陰極体として備えている。陽極体は、弁作用金属の粉末を焼結した焼結体あるいは弁作用金属を延伸した箔体であり、エッチング処理等よって拡面化される。陽極体は、拡面化された表面に陽極酸化等の処理によって誘電体酸化皮膜を有する。陽極体と陰極体との間には、陽極体に密着して真の陰極として作用する固体電解質層が介在する。
【0003】
固体電解質としては、二酸化マンガンや7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られている。近年は、高い導電性を有するポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)が固体電解質として急速に普及している。ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)は、典型的にはポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされることにより、高い導電性が発現する。
【0004】
導電性高分子とポリビニルアセタールを混在させた固体電解質層も提案されている。この固体電解質層は、陽極体をポリビニルアセタールと酸化剤との混合液を含有させた溶液と、モノマーの溶液に順次浸漬し、化学重合反応させる(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-64737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の電子機器及び電気機器は、小型化と大電力化が進展している。そのため、固体電解コンデンサも、体積当たりの静電容量の向上が求められる。そこで、箔の大表面積化を目指し、陽極体に形成されるエッチング層がより一層緻密になっている。
【0007】
エッチング層が緻密になると、固体電解コンデンサの容量出現率が低下する傾向がある。容量出現率は、陽極体及び陰極体の合成容量に対する固体電解コンデンサの静電容量の割合であり、固体電解コンデンサの静電容量を陽極体及び陰極体の合成容量で除算した結果の百分率である。即ち、エッチング層の緻密さに対する静電容量の大容量化の効率が悪くなっている。
【0008】
容量出現率の低下の原因について種々の仮説を立てることができる。原因の一つとして、例えば、エッチング層が緻密になればなるほど、エッチング層を形成する空隙が細かくなり、空隙内に固体電解質層を形成し難くなる。固体電解質層は、陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜に密着する。この密着は、誘電体酸化皮膜と陰極体の間に連なる導電パスを作出し、固体電解質層は、真の陰極となる。エッチング層の空隙に固体電解質を充填できなかったり、充填されている導電性高分子の密度が低かったりすると、陽極と陰極の対向面積が小さくなる。これにより、固体電解コンデンサの容量出現率が小さくなる虞がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、容量出現率を高めた固体電解コンデンサ及び製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく、本実施形態の固体電解コンデンサは下記特徴を有する。固体電解質層は、第1の導電性高分子と第2の導電性高分子を含み、前記第1の導電性高分子は、エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体であり、前記第2の導電性高分子は、3,4-エチレンジオキシチオフェン又はその誘導体の重合体である。
(【0011】以降は省略されています)

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