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公開番号2024060895
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168461
出願日2022-10-20
発明の名称ポンプおよびポンプの組み立て方法
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F04D 5/00 20060101AFI20240425BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ポンプを組み立てるときに、リテーナが羽根車と回転軸の段部との間に挟まれることを防ぐことができるポンプを提供する。
【解決手段】ポンプPは、メカニカルシール20の回転リング31を静止リング32に押し付けるばね33に保持されたリテーナ41と、羽根車2の裏側に取り付けられたリテーナホルダ50を備える。リテーナホルダ50は、リテーナ41が内側に嵌合される周壁52と、周壁52から半径方向内側に延びる底壁53を有する。周壁52は、底壁53からメカニカルシール20に向かって突出している。周壁52は、その縁部に形成されたテーパー面54を有しており、テーパー面54は、底壁53からの距離とともに周壁52の内径が大きくなる円錐台形状を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸に固定された羽根車と、
前記回転軸を囲むように配置されたメカニカルシールと、
前記メカニカルシールの回転リングを静止リングに押し付けるばねに保持されたリテーナと、
前記羽根車の裏側に取り付けられたリテーナホルダを備え、
前記リテーナホルダは、前記リテーナが内側に嵌合される周壁と、前記周壁から半径方向内側に延びる底壁を有し、
前記周壁は、前記底壁から前記メカニカルシールに向かって突出しており、
前記周壁は、その縁部に形成されたテーパー面を有しており、前記テーパー面は、前記底壁からの距離とともに前記周壁の内径が大きくなる円錐台形状を有している、ポンプ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記リテーナホルダは、前記羽根車および前記回転軸と同心状にある、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記リテーナは、前記ばねの端部に接触する端壁と、前記端壁から前記メカニカルシールの前記回転リングに向かって突出する円筒壁を有し、
前記リテーナホルダの前記周壁の内面は、前記リテーナの円筒壁の外面と接触している、請求項1に記載のポンプ。
【請求項4】
前記回転軸は、その外周面に段部を有しており、前記リテーナは、前記段部と前記メカニカルシールの前記回転リングとの間に位置している、請求項1に記載のポンプ。
【請求項5】
前記回転軸は、主軸と、前記主軸の外周面に取り付けられた円筒状の軸スリーブを有しており、
前記メカニカルシールの前記回転リングおよび前記静止リングは、前記軸スリーブの外周面を囲んでおり、
前記回転軸の前記段部は、前記軸スリーブの端面から構成されている、請求項4に記載のポンプ。
【請求項6】
前記リテーナホルダは、前記羽根車のボス部に取り付けられている、請求項5に記載のポンプ。
【請求項7】
前記羽根車を前記回転軸の端部に固定するねじと、
前記羽根車と前記ねじとの間の隙間を封止する第1シールと、
前記羽根車の前記ボス部の内周面と、前記軸スリーブの外周面との隙間を封止する第2シールをさらに備えている、請求項6に記載のポンプ。
【請求項8】
羽根車および該羽根車の裏側に取り付けられたリテーナホルダを、回転軸に沿ってメカニカルシールに向かって移動させ、
前記メカニカルシールの回転リングを静止リングに押し付けるばねに保持されたリテーナを、前記リテーナホルダの底壁および周壁により保持し、
前記リテーナが前記リテーナホルダに保持された状態で、前記羽根車、前記リテーナホルダ、および前記リテーナを前記回転軸に沿って前記メカニカルシールの前記回転リングに向かってさらに移動させ、
前記羽根車を前記回転軸の端部にねじにより固定する工程を含み、
前記周壁は、その縁部に形成されたテーパー面を有しており、前記テーパー面は、前記底壁からの距離とともに前記周壁の内径が大きくなる円錐台形状を有している、ポンプの組み立て方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体用のポンプに関し、特に回転軸に配置されたメカニカルシールを有するポンプに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
図9は、ポンプの一部を示す断面図である。図9に示すように、ポンプは、羽根車500と、羽根車500を支持する回転軸501と、回転軸501に取り付けられたメカニカルシール503を有する。羽根車500、回転軸501、およびメカニカルシール503は、ポンプケーシング505内に配置されている。羽根車500は、ねじ504により回転軸501の端部に固定されている。羽根車500は回転軸501と一体に回転可能である。
【0003】
メカニカルシール503は、ポンプケーシング505に固定された静止リング506と、回転軸501に固定された回転リング507と、回転リング507を静止リング506に押し付けるばね509を有している。ばね509は、回転軸501を囲むように配置されている。ばね509の端部にはリテーナ510が嵌合されており、リテーナ510は、羽根車500のボス部511に接触している。リテーナ510は、円環状の部材であり、L字断面を有している。
【0004】
図10および図11は、図9に示すポンプを組み立てるときの分解図である。図10に示すように、リテーナ510は、伸張したばね509の先端に支持される。リテーナ510は、回転軸501の段部501aよりも外側に位置している。羽根車500を回転軸501に近づけ、図11に示すように、羽根車500のボス部511でリテーナ510をメカニカルシール503に向かって押す。羽根車500は、リテーナ510を介してばね509を収縮させながら、リテーナ510をメカニカルシール503の回転リング507に向かって移動させる。そして、ねじ504により羽根車500を回転軸501の端部に固定し、これにより図9に示すポンプが完成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実公平2-23838号公報
実開昭63-59267号公報
特開平9-177696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図10に示すように、ポンプが組み立てられる前のリテーナ510は、ばね509に支持されているだけであり、リテーナ510の位置は不安定である。より具体的には、ばね509の先端に保持されているリテーナ510は、回転軸501と同心状にないことがある。リテーナ510が回転軸501に対して同心状にない状態で、羽根車500によりリテーナ510をメカニカルシール503に向かって押すと、図12に示すように、リテーナ510の内周部が回転軸501の段部501aと羽根車500のボス部511との間に挟まれてしまう。結果として、羽根車500およびリテーナ510はそれ以上メカニカルシール503に向かって移動することができない。さらには回転軸501の段部501aと羽根車500のボス部511との間に挟まれたリテーナ510に過大な力が加わり、リテーナ510が破損することがあった。
【0007】
そこで、本発明は、ポンプを組み立てるときに、リテーナが羽根車と回転軸の段部との間に挟まれることを防ぐことができるポンプを提供する。また、本発明は、そのようなポンプの組み立て方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、回転軸と、前記回転軸に固定された羽根車と、前記回転軸を囲むように配置されたメカニカルシールと、前記メカニカルシールの回転リングを静止リングに押し付けるばねに保持されたリテーナと、前記羽根車の裏側に取り付けられたリテーナホルダを備え、前記リテーナホルダは、前記リテーナが内側に嵌合される周壁と、前記周壁から半径方向内側に延びる底壁を有し、前記周壁は、前記底壁から前記メカニカルシールに向かって突出しており、前記周壁は、その縁部に形成されたテーパー面を有しており、前記テーパー面は、前記底壁からの距離とともに前記周壁の内径が大きくなる円錐台形状を有している、ポンプが提供される。
【0009】
一態様では、前記リテーナホルダは、前記羽根車および前記回転軸と同心状にある。
一態様では、前記リテーナは、前記ばねの端部に接触する端壁と、前記端壁から前記メカニカルシールの前記回転リングに向かって突出する円筒壁を有し、前記リテーナホルダの前記周壁の内面は、前記リテーナの円筒壁の外面と接触している。
一態様では、前記回転軸は、その外周面に段部を有しており、前記リテーナは、前記段部と前記メカニカルシールの前記回転リングとの間に位置している。
一態様では、前記回転軸は、主軸と、前記主軸の外周面に取り付けられた円筒状の軸スリーブを有しており、前記メカニカルシールの前記回転リングおよび前記静止リングは、前記軸スリーブの外周面を囲んでおり、前記回転軸の前記段部は、前記軸スリーブの端面から構成されている。
一態様では、前記リテーナホルダは、前記羽根車のボス部に取り付けられている。
一態様では、前記ポンプは、前記羽根車を前記回転軸の端部に固定するねじと、前記羽根車と前記ねじとの間の隙間を封止する第1シールと、前記羽根車の前記ボス部の内周面と、前記軸スリーブの外周面との隙間を封止する第2シールをさらに備えている。
【0010】
一態様では、羽根車および該羽根車の裏側に取り付けられたリテーナホルダを、回転軸に沿ってメカニカルシールに向かって移動させ、前記メカニカルシールの回転リングを静止リングに押し付けるばねに保持されたリテーナを、前記リテーナホルダの底壁および周壁により保持し、前記リテーナが前記リテーナホルダに保持された状態で、前記羽根車、前記リテーナホルダ、および前記リテーナを前記回転軸に沿って前記メカニカルシールの前記回転リングに向かってさらに移動させ、前記羽根車を前記回転軸の端部にねじにより固定する工程を含み、前記周壁は、その縁部に形成されたテーパー面を有しており、前記テーパー面は、前記底壁からの距離とともに前記周壁の内径が大きくなる円錐台形状を有している、ポンプの組み立て方法が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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