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公開番号2024067775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178099
出願日2022-11-07
発明の名称ナノ潤滑装置
出願人個人
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類F04B 43/02 20060101AFI20240510BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】潤滑油が漏洩するのを抑制できるナノ潤滑装置を提供する。
【解決手段】ナノ潤滑装置1は、ケース2と、ポンプ室7を区画形成するダイヤフラム4と、ダイヤフラム4を変形させる圧電素子5と、流路15,16に設けられたチェック弁6とを備え、ダイヤフラム4を変形によりナノリットルレベルの超微少量の潤滑油を吐出する。ケース2は、ポンプ室7に面する第1プレート11と、第1プレート11の下面11aに重ね合わされた第2プレート12と、を有する。第1プレート11には、流路15,16の内周面151a,161aとチェック弁6の外周面61a,62aとの隙間がポンプ室7と最短距離で連通するのを阻止する阻止部30が設けられている。チェック弁6の外周面61a,62aに所定の締め代をもって嵌合され、且つ第1プレート11の下面11aと第2プレート12との間をシールするシール部材20が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
潤滑油が流れる流路を有するケースと、
前記ケース内において前記流路と連通するポンプ室を区画形成するダイヤフラムと、
前記ダイヤフラムに設けられ、電圧が印加されることで前記ダイヤフラムを変形させる圧電素子と、
前記ケース内において前記流路に設けられ、潤滑油の一方向の流れを許容するとともに潤滑油の他方向への流れを阻止するチェック弁と、を備え、
前記ダイヤフラムの変形により前記ポンプ室の容積が変化することで、ナノリットルレベルの超微少量の潤滑油を吐出するナノ潤滑装置であって、
前記ケースは、前記ポンプ室に面して前記ダイヤフラムと対向する一面を有する第1プレートと、前記第1プレートの前記一面と反対側の他面に重ね合わされた第2プレートと、を有し、
前記流路は、前記第1プレートの前記一面から前記第2プレートの内部に至るまで形成され、
前記チェック弁は、前記流路において前記第1プレートおよび前記第2プレートを跨って挿入されており、
前記第1プレートに設けられ、前記流路の内周面と前記チェック弁の外周面との隙間が、前記ポンプ室と最短距離で連通するのを阻止する阻止部と、
前記チェック弁の前記外周面に所定の締め代をもって嵌合され、且つ前記第1プレートの前記他面と前記第2プレートとの間をシールするシール部材と、を備えるナノ潤滑装置。
続きを表示(約 58 文字)【請求項2】
前記阻止部は、前記第1プレートと一体に形成されている、請求項1に記載のナノ潤滑装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ナノ潤滑装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、微少量の液体を吐出させるポンプとして、特許文献1に示される圧電ポンプ(マイクロポンプ)が知られている。この圧電ポンプは、圧電素子に電圧を印加してダイヤフラムを変形させることで、ポンプ室から微少量の液体を吐出させるものである。ポンプ室には、吸入口からチェック弁(吸入バルブ)を介して液体が吸入され、ポンプ室の液体は、チェック弁(吐出バルブ)を介して吐出口から吐出される。前記2つのチェック弁は、複数のプレート(基板)を積層して構成されたケース内に収容されている。ケースを複数のプレートに分解することで各チェック弁が露出するので、各チェック弁のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-249074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、各種機械装置の小型化、高速化および低トルク化等の要請が高まっている。このため、機械装置の回転部や摺動部等の潤滑対象に対して、微少量の潤滑油を確実に供給することができる潤滑装置が要望されている。より具体的には、例えば100nl(ナノリットル)以下の超微少量の潤滑油を、均一かつ安定的に供給することができるナノ潤滑装置が要望されている。そこで、特許文献1に記載の圧電ポンプを、ナノ潤滑装置として用いることが検討されている。
【0005】
前記圧電ポンプをナノ潤滑装置に用いた場合、ダイヤフラムを変形させたときに、ポンプ室の潤滑油の圧力が瞬間的に少し高くなる。その際、ポンプ室から吐出される潤滑油が、ケース内の隣接するプレート間の隙間に極僅かに浸入し、外部へ漏洩するおそれがある。このような極僅かな潤滑油の漏洩は、一般の圧電ポンプでは潤滑油の吐出量が多いので特に問題にならないが、ナノ潤滑装置ではナノリットルレベルの潤滑油の吐出量に占める漏洩量の割合が高くなるので、ナノリットルレベルの潤滑油を均一かつ安定して供給することができなくなる。
【0006】
かかる課題に鑑み、本開示の目的は、潤滑油が漏洩するのを抑制できるナノ潤滑装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本開示のナノ潤滑装置は、潤滑油が流れる流路を有するケースと、前記ケース内において前記流路と連通するポンプ室を区画形成するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに設けられ、電圧が印加されることで前記ダイヤフラムを変形させる圧電素子と、前記ケース内において前記流路に設けられ、潤滑油の一方向の流れを許容するとともに潤滑油の他方向への流れを阻止するチェック弁と、を備え、前記ダイヤフラムの変形により前記ポンプ室の容積が変化することで、ナノリットルレベルの超微少量の潤滑油を吐出するナノ潤滑装置であって、前記ケースは、前記ポンプ室に面して前記ダイヤフラムと対向する一面を有する第1プレートと、前記第1プレートの前記一面と反対側の他面に重ね合わされた第2プレートと、を有し、前記流路は、前記第1プレートの前記一面から前記第2プレートの内部に至るまで形成され、前記チェック弁は、前記流路において前記第1プレートおよび前記第2プレートを跨って挿入されており、前記第1プレートに設けられ、前記流路の内周面と前記チェック弁の外周面との隙間が、前記ポンプ室と最短距離で連通するのを阻止する阻止部と、前記チェック弁の前記外周面に所定の締め代をもって接触し、且つ前記第1プレートの前記他面と前記第2プレートとの間をシールするシール部材と、を備える。
【0008】
上記ナノ潤滑装置によれば、第1プレートに設けられた阻止部は、潤滑油の流路の内周面とチェック弁の外周面との隙間がポンプ室と最短距離で連通するのを阻止している。このため、圧電素子に電圧を印加してダイヤフラムを変形させたときに、ポンプ室で瞬間的に圧力が高くなった潤滑油が、前記隙間に最短距離で勢いよく浸入するのを抑制することができる。また、潤滑油が前記隙間に浸入しても、その潤滑油が第1プレートと第2プレートとの間を通過するのを、シール部材によって抑制することができる。これにより、潤滑油が、前記隙間を介して第1プレートと第2プレートとの間を通過し、ケース外に漏洩するのを抑制することができる。
【0009】
(2)前記(1)のナノ潤滑装置において、前記阻止部は、前記第1プレートと一体に形成されているのが好ましい。
この場合、阻止部を第1プレートと別体に設ける必要がない。さらに、阻止部を第1プレートと別体にした場合、阻止部と第1プレートとの隙間をシールするシール構造が別途必要になるが、阻止部を第1プレートと一体にすることで前記シール構造も不要になる。したがって、部品点数が減るので、ナノ潤滑装置の構成を簡素化することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、潤滑油が漏洩するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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