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公開番号2024059243
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2022166808
出願日2022-10-18
発明の名称蒸着マスクおよび有機発光素子の製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H05B 33/10 20060101AFI20240423BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】蒸着マスクと基板を剥離する際に発生する蒸着マスクの破損やゆがみを低減する技術を提供する。
【解決手段】本開示の蒸着マスクは、基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、前記複数の画素開口は、前記蒸着マスクの前記基板に対向する面内に配置され、前記複数の画素開口のうち前記面内において最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域に、前記蒸着マスクとは異なる材料による凸部が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、
前記複数の画素開口は、前記蒸着マスクの前記基板に対向する面内に配置され、
前記複数の画素開口のうち前記面内において最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域に、前記蒸着マスクとは異なる材料による凸部が形成されている
ことを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記最外周部分に配置された前記画素開口からの前記領域の幅をWとした場合に、前記凸部は、前記最外周部分に配置された前記画素開口からW/2の範囲内に形成されることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項3】
前記面における前記複数の画素開口の間の桟部上の少なくとも一部に、前記蒸着マスクとは異なる材料による凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項4】
前記蒸着マスクは、前記蒸着マスクの支持部材と接触する枠部と、前記複数の画素開口の間に形成された第1の桟部と第2の桟部とを有し、
前記蒸着マスクの厚み方向における、前記枠部、前記第1の桟部、前記第2の桟部の厚みをそれぞれd1、d2、d3としたときに、以下の式(1)を満たす
d1 ≧ d2 ≧ d3 ・・・(1)
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項5】
前記面における前記第2の桟部上の少なくとも一部に、前記蒸着マスクとは異なる材料による凸部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蒸着マスク。
【請求項6】
前記第2の桟部上に複数の前記凸部が形成されており、
前記第2の桟部上に形成された前記複数の凸部の少なくとも1つは、磁性材料によって形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の蒸着マスク。
【請求項7】
前記凸部は、磁性材料または非磁性材料により形成されることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項8】
前記基板は、石英、ガラス、シリコン、樹脂および金属の少なくとも1つの材料により形成されることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の蒸着マスクを用いて、有機発光素子を構成する有機化合物層を形成することを特徴とする有機発光素子の製造方法。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の蒸着マスクを用いて形成される有機化合物層を有する有機発光素子を備える表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、画素開口のパターンを基板に蒸着するための蒸着マスクおよび蒸着マスクを用いた有機発光素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子は、低電圧駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。有機発光素子は、一般的に基板上に陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極といった複数の積層構造で形成されている。この積層構造を形成する方法として、蒸発や昇華を用いた基板への真空蒸着方法、溶媒に有機材料を溶解させインクジェットやスピンコートなどを用いた成膜方法が挙げられる。中でも低分子材料を用いた積層構造の形成においては、パターンを配したマスクを用いた真空蒸着法を用いるのが一般的である。真空蒸着法では、基板上に所望のパターンを成膜するために、所望の画素開口部のパターンを有する蒸着マスクを、基板と蒸着材料の加熱部との間に設置し成膜する。
【0003】
近年、有機発光素子の高精細化が求められている。有機発光素子の高精細化を実現するには、基板と蒸着マスクとを非常に近接させ、蒸着時の蒸着ボケや蒸着ケラレの低減が求められる。蒸着ボケとは、所望の蒸着範囲を越えた広範囲に蒸着材料が成膜されることである。これには、基板と蒸着マスクとの距離が重要である。蒸着時に基板と蒸着マスクを想定の位置関係に設置できたとしても、蒸着マスクの中央部分などは、画素開口を区画する桟部が、マスクの自重によって撓むことにより、蒸着ボケが引き起こされる。また、蒸着ケラレとは、蒸着マスクの桟部や枠部の厚みの影響で蒸着範囲が削られてしまうことで発生する。蒸着ボケや蒸着ケラレの影響を小さくするには、桟部や枠部を薄くすることが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開第2003-59671号公報
特開第2006-233286号公報
特開第2015-148002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、蒸着時に基板と蒸着マスクを近接させると、基板と蒸着マスクが、ファンデルワールス力などの相互作用により互いに密着する。この結果、蒸着後に基板と蒸着マスクを剥離する際に、蒸着マスクの画素開口を区画する桟部の歪み、切れなどの破損を招き、複数枚の基板に対する蒸着処理が困難となる。さらに、基板損傷や異物の原因にもなるため、歩留まり低下を招く。しかしながら、有機発光素子の高精細化を実現するためには、蒸着時に基板と蒸着マスクを近接させることは不可欠であり、解決が必要な課題であった。
【0006】
特許文献1では、基板と蒸着マスクの近接による損傷を防ぐために、基板の画素領域の周囲にリブとスペーサを設けることが提案されている。特許文献1によれば、基板と蒸着マスクとをスペーサの高さ以下に近づけずに基板と蒸着マスクを所望の距離に近づけることが可能になる。ただし、特許文献1では蒸着マスクの自重による撓みは依然として生じるため、上記の蒸着ボケの影響を抑えることができない可能性がある。
【0007】
また、特許文献2は、蒸着マスクに磁性体膜を設けることにより、基板の蒸着マスク対
向面と当該面の反対側の面に設けたマグネットで蒸着マスクを引き付けることを可能とし、これにより蒸着ボケなどの影響を抑えられる。しかしながら、磁性体膜は、蒸着マスクが自重で撓む現象を抑える目的で撓みが大きくなる部分を引き上げるために蒸着マスクの中央部分に設置されている。このため、特許文献2では、基板と蒸着マスクとの密着性が緩和されない可能性がある。
【0008】
また、特許文献3は、蒸着マスクの基板対向面が樹脂製であり、その表面の一部を粗面状態に加工することで、基板と蒸着マスクの密着性を緩和している。しかしながら、蒸着マスク表面を粗面状態に加工しているため、粗面状態に加工しない部分の蒸着マスクと基板との密着性が緩和されない可能性がある。
【0009】
本開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであり、基板上に画素開口のパターンを蒸着した後に蒸着マスクと基板を剥離する際に発生する蒸着マスクの破損やゆがみを低減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本開示に係る蒸着マスクは、
基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、
前記複数の画素開口は、前記蒸着マスクの前記基板に対向する面内に配置され、
前記複数の画素開口のうち前記面内において最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域に、前記蒸着マスクとは異なる材料による凸部が形成されている
ことを特徴とする蒸着マスクを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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