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公開番号2024058092
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165242
出願日2022-10-14
発明の名称測定方法、測定システム、及びプログラム
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
主分類G01N 25/18 20060101AFI20240418BHJP(測定;試験)
要約【課題】被測定物の形状や設置場所を問わずに、熱物性値を計測できるようにする。
【解決手段】本熱物性値測定方法は、(A)被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、(B)厚みと電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、被測定物の厚み及び測定した上記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出するステップとを含む。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、前記フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、
厚みと電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、前記被測定物の厚み及び測定した前記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出する導出ステップと、
を含む熱物性値測定方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
既知の厚みを有する被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、前記フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、
前記既知の厚みについて電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、測定した前記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出するステップと、
を含む熱物性値測定方法。
【請求項3】
前記電圧に関する値が、定常状態における電圧又は過渡状態における時定数であり、
前記定常状態における電圧の場合、前記熱物性値が熱伝導率であり、
前記過渡状態における時定数である場合、前記熱物性値が熱拡散率である
請求項1又は2記載の熱物性値測定方法。
【請求項4】
前記電圧に関する値が、過渡状態における時定数であり、
前記熱物性値が、密度であり、
前記データが、厚みと時定数と比熱と熱伝導率と密度との対応関係を表すデータであり、
前記導出ステップにおいて、
前記データに基づき、前記被測定物の厚みと測定した時定数と指定された比熱と熱伝導率とに対応する密度を導出する
請求項1記載の熱物性値測定方法。
【請求項5】
前記電圧に関する値が、過渡状態における時定数であり、
前記被測定物が、多孔質体であり、
前記熱物性値が、空隙率であり、
前記データが、厚みと時定数と前記被測定物と同一材料のバルク体の比熱及び密度と熱伝導率と空隙率とに対応する密度との対応関係を表すデータであり、
前記導出ステップにおいて、
前記データに基づき、前記被測定物の厚みと測定した時定数と前記バルク体の指定された比熱及び密度と熱伝導率とに対応する空隙率を導出する
請求項1記載の熱物性値測定方法。
【請求項6】
前記電圧に関する値が、過渡状態における時定数であり、
前記被測定物が、多孔質体であり、
前記熱物性値が、前記多孔質体に含まれる空隙に充填物が充填されている割合である充填率であり、
前記データが、厚みと時定数と前記被測定物と同一材料のバルク体の比熱及び密度と前記充填物の密度と前記被測定物の空隙率と熱伝導率と充填率とに対応する密度との対応関係を表すデータであり、
前記導出ステップにおいて、
前記データに基づき、前記被測定物の厚みと測定した時定数と前記バルク体の指定された比熱及び密度と前記充填物の指定された密度と前記被測定物の指定された空隙率と熱伝導率とに対応する充填率を導出する
請求項1記載の熱物性値測定方法。
【請求項7】
前記熱物性値の変化に基づき、前記被測定物の状態を推定するステップ
をさらに含む請求項1又は2記載の熱物性値測定方法。
【請求項8】
被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、前記フィルム状センサに生ずる電圧を測定する測定部と、
厚みと電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、前記被測定物の厚み及び測定した前記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出する演算部と、
を有する測定システム。
【請求項9】
既知の厚みを有する被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、前記フィルム状センサに生ずる電圧を測定する測定部と、
前記既知の厚みについて電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、測定した前記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出する演算部と、
を有する測定システム。
【請求項10】
被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射することで前記フィルム状センサに生じて測定される電圧に関する値を取得するステップと、
厚みと電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、前記被測定物の厚み及び測定した前記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出するステップと、
を、プロセッサに実行させるためのプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導率などの熱物性値を計測するための技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、光熱起電力効果(光熱電効果とも呼ぶ)を利用した光検出装置が開示されている。具体的には、可撓性を有するカーボンナノチューブ(CNT:Carbon Nano Tube)膜と、カーボンナノチューブ膜の2次元平面上に対向配置された第1電極および第2電極とを有するテラヘルツ波検出素子を備えたテラヘルツ波検出装置が開示されている。このような光起電力効果を利用した素子は、文字どおり光を検出することを主目的としており、当該素子を被測定物の熱物性値などの測定に用いるようなことは想定されていなかった。
【0003】
一方、熱物性値を測定する従来方法として、熱流計法、非定常熱線法、フラッシュ法、周期加熱法といった方法が知られているが、これらの方法を用いた測定装置では、サイズや均一性といった測定条件が設定されており、透明物質や多孔質体などの測定が困難であり、被測定物を切り出して破壊又は抜き取り検査を行わなければならないので、被測定物の運用環境下での測定が困難であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開公報第2018/207815号
【非特許文献】
【0005】
D. Suzuki, K. Li, K. Ishibashi, Y. Kawano, “A terahertz video camera patch sheet with an adjustable design based on self-aligned, 2D, suspended sensor array patterning”, Adv. Funct. Mater., 31, 2008931 (2021). https://doi.org/10.1002/adfm.202008931
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、一側面によれば、被測定物の形状や設置場所を問わずに、熱物性値を計測できるようにする、又は熱物性値に基づき処理を行うことが出来るようにするための新規な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る熱物性値測定方法は、(A)被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、(B)厚みと電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、被測定物の厚み及び測定した上記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出するステップとを含む。
【0008】
本発明の第2の態様に係る熱物性値測定方法は、(A)既知の厚みを有する被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、(B)既知の厚みについて電圧に関する値と熱物性値との対応関係を示すデータに基づき、測定した上記電圧に関する値に対応する熱物性値を導出するステップとを含む。
【0009】
本発明の第3の態様に係る検出方法は、(A)既知の厚みを有する被測定物の表面に貼付され且つ光熱起電力効果を有するフィルム状センサに対して所定の光を照射して、フィルム状センサに生ずる電圧を測定するステップと、(B)測定した上記電圧に関する値が所定の値域内であるか否かを判定するステップと、(C)測定した電圧に関する値が所定の値域内ではない場合には、信号を出力するステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
一側面によれば、被測定物の形状や設置場所を問わずに、熱物性値を計測できる、又は、熱物性値に基づき処理を行うことが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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