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公開番号2024057520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022164324
出願日2022-10-12
発明の名称マレイミド樹脂の製造方法
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 18/34 20060101AFI20240417BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い耐熱性、低い弾性率および優れた塗膜外観を有する硬化物を形成可能なマレイミド樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】化合物(M)、イソシアネート化合物、溶剤および水を準備する工程(1);溶剤および水の存在下、化合物(M)とイソシアネート化合物とを反応させてアミック酸を形成する工程(2);およびアミック酸を脱水してマレイミド樹脂を形成する工程(3)を含み、化合物(M)は、無水マレイン酸および無水マレイン酸の置換体からなる群より選択される1種以上であり、無水マレイン酸の置換体は、その水素の1以上が、独立して、炭素数1~6のアルキル基、フェニル基またはハロゲンで置換されており、溶剤は、水とは異なり、工程(2)での水の量が、イソシアネート基1モルに対して、水1~10モルであり、マレイミド樹脂の分子量分布(Mw/Mn)が、1.10~5.00である、マレイミド樹脂の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
化合物(M)、イソシアネート化合物、溶剤および水を準備する工程(1);
前記溶剤および前記水の存在下、前記化合物(M)と前記イソシアネート化合物とを反応させてアミック酸を形成する工程(2);および
前記アミック酸を脱水してマレイミド樹脂を形成する工程(3)
を含み、
前記化合物(M)は、無水マレイン酸および無水マレイン酸の置換体からなる群より選択される1種以上であり、
前記無水マレイン酸の置換体は、無水マレイン酸の2位および3位の水素の1以上が、独立して、炭素数1~6のアルキル基、フェニル基およびハロゲンからなる群より選択される1種で置換されており、
前記溶剤は、水とは異なり、
前記工程(2)での水の量が、イソシアネート基1モルに対して、水1~10モルであり、
前記マレイミド樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が、1.10~5.00である、マレイミド樹脂の製造方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記イソシアネート化合物が、イソシアヌレート構造を有する、請求項1に記載のマレイミド樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記イソシアネート化合物が、下記CAP1、CAP2およびCAP3からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載のマレイミド樹脂の製造方法。
TIFF
2024057520000009.tif
221
168
【請求項4】
前記溶剤が、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酢酸イソプロピルからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載のマレイミド樹脂の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マレイミド樹脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
SiC型パワー半導体の封止材用樹脂の分野では、高耐熱性と低弾性率を有する熱硬化性樹脂の要求が高まっている。
【0003】
マレイミド樹脂は、その硬化物特性として従来のエポキシ樹脂-フェノール樹脂硬化系と比較して優れた耐熱性(高ガラス転移温度及び高耐熱分解性)を発現することから、パワー半導体封止材用樹脂としての検討がなされている。しかし、市場で流通している4,4’-ジアミノジフェニルメタン(DDM)骨格を有するビスマレイミドは、高耐熱性を有するものの弾性率が高いためハンドリング性が悪く、材料としての適用範囲が限られる。
【0004】
また、マレイミド樹脂は、UV硬化性を有するため、UV硬化の用途へも展開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-348375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1では、無水マレイン酸とイソシアネート化合物を脱炭酸してなるマレイミド化合物の製造方法を開示している。
【0007】
しかし、特許文献1には無水マレイン酸とイソシアネート化合物の反応生成物として、比較的低分子量のマレイミド化合物のみが開示されており、無水マレイン酸とイソシアネート化合物の重合体、すなわちマレイミド樹脂については開示がない。
【0008】
また、本発明者が検討したところ、特許文献1の製造方法では、一部の生成物にゲル化が確認され、良好な塗膜外観を有する硬化物が得られなかった。
【0009】
そこで、本発明は、高い耐熱性、低い弾性率および優れた塗膜外観を有する硬化物を形成可能なマレイミド樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るマレイミド樹脂の製造方法は、
化合物(M)、イソシアネート化合物、溶剤および水を準備する工程(1);
前記溶剤および前記水の存在下、前記化合物(M)と前記イソシアネート化合物とを反応させてアミック酸を形成する工程(2);および
前記アミック酸を脱水してマレイミド樹脂を形成する工程(3)
を含み、
前記化合物(M)は、無水マレイン酸および無水マレイン酸の置換体からなる群より選択される1種以上であり、
前記無水マレイン酸の置換体は、無水マレイン酸の2位および3位の水素の1以上が、独立して、炭素数1~6のアルキル基、フェニル基およびハロゲンからなる群より選択される1種で置換されており、
前記溶剤は、水とは異なり、
前記工程(2)での水の量が、イソシアネート基1モルに対して、水1~10モルであり、
前記マレイミド樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が、1.10~5.00である、マレイミド樹脂の製造方法である。これにより、高い耐熱性、低い弾性率および優れた塗膜外観を有する硬化物を形成可能なマレイミド樹脂を製造可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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