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公開番号2024047499
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022153157
出願日2022-09-26
発明の名称液晶調光装置、液晶調光装置の調光方法、及び液晶調光プログラム
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類G02F 1/133 20060101AFI20240329BHJP(光学)
要約【課題】液晶分子が安定状態になるまでの時間を従来技術より短くする。
【解決手段】一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、前記一対の電極間の距離をd(μm)、カイラルピッチをp(μm)としたとき、d/p≧2である液晶組成物と、前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、前記一対の電極間に、前記液晶組成物の液晶分子をホメオトロピック配向状態にするための第1の電圧が印加された後、大きさが前記第1の電圧と異なり且つ前記液晶分子をプレナー配向状態にするための第2の電圧が印加される前に、前記液晶分子をフォーカルコニック配向状態とするための中間電圧が印加されるように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える液晶調光装置。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
一対の電極と、
前記一対の電極間に配置され、前記一対の電極間の距離をd、カイラルピッチをpとしたとき、d/p≧2である液晶組成物と、
前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、
前記一対の電極間に、前記液晶組成物の液晶分子をホメオトロピック配向状態にするための第1の電圧が印加された後、大きさが前記第1の電圧と異なり且つ前記液晶分子をプレナー配向状態にするための第2の電圧が印加される前に、前記液晶分子をフォーカルコニック配向状態とするための中間電圧が印加されるように、前記電圧印加部を制御する制御部と、
を備える液晶調光装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記中間電圧は、大きさが前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の中間の電圧を含む、請求項1に記載の液晶調光装置。
【請求項3】
前記制御部は、予め定められた印加パターンに基づいて前記中間電圧が印加されるように、前記電圧印加部を制御する、請求項1又は請求項2に記載の液晶調光装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記中間電圧が徐々に小さくなるように、前記電圧印加部を制御する、請求項2又は請求項3記載の液晶調光装置。
【請求項5】
前記中間電圧は、大きさが異なる複数の電圧を含み、
前記制御部は、前記複数の電圧が、大きさが大きい順に印加されるように制御する、請求項2に記載の液晶調光装置。
【請求項6】
前記中間電圧は、第1の中間電圧と、大きさが前記第1の中間電圧より大きい第2の中間電圧とを含み、
前記制御部は、前記第1の中間電圧と前記第2の中間電圧とが交互に少なくとも1回印加されるように制御する、請求項2又は請求項3に記載の液晶調光装置。
【請求項7】
前記制御部は、大きさが同じ前記第2の中間電圧が、複数回、印加時間が短くなるように、印加されるように制御する、請求項6に記載の液晶調光装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記液晶組成物の物性値及び前記一対の電極間の距離の少なくとも一方に応じて電圧の印加状態を変化させる、請求項1又は請求項2に記載の液晶調光装置。
【請求項9】
前記電圧の印加状態は、前記電圧の大きさ及び前記電圧の印加時間の少なくとも1つにより規定される、請求項8に記載の液晶調光装置。
【請求項10】
前記一対の電極と前記液晶組成物とを含んで液晶パネルが構成され、
前記液晶組成物は、前記電圧の印加により、前記液晶パネルを光が透過する透過状態が変化する、請求項1又は請求項2に記載の液晶調光装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、液晶調光装置、液晶調光装置の調光方法、及び液晶調光プログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
液晶材料は、テレビ(TV)やスマートフォンに代表される文字や画像、映像を表示させる表示材料素子に利用されるだけではなく、光の透過量を調節する調光素子としてのスマートウィンドウへの応用も検討されつつある。スマートウィンドウとは、日差しの透過量をコントロールすることができる窓のことを指し、快適な室内環境を保つ用途への需要が高まっている。現在実用化されているスマートウィンドウには主に液晶にモノマ/ポリマや2色性の色素を添加したモードが主である。1つのモードとして、誘電率異方性が正のp型液晶に色素を添加したゲストホスト液晶層(GHLC(Guest Host Liquid Crystal))がある。この場合、液晶層の上下電極間の電位差がゼロもしくはかなり小さい場合、液晶分子及び色素の向きが電極と平行となり、入射した光を色素が吸収して着色する。一方、液晶層の上下電極間の電位差を大きくした場合、液晶分子及び色素の向きは、電極間の電界の方向(通常入射した光の向き)と平行となり、色素は光をほとんど吸収せず透明になる。
【0003】
ところで、上下電極間の電位差をゼロ等にした場合と当該電位差を大きくした場合との間でのゲストホスト液晶層の透過率のコントラスト比を大きくするために、一対の電極間の距離(セルギャップ)を長くする事や液晶分子のツイスト回数(ねじれ回数)を大きくする事が有用である事が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平06-027496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の技術は、ツイスト回数を大きくすると、上記電位差を、大きくした状態からゼロ等にした時、垂直に配向していた液晶分子が、ツイストした水平配向とした時に、配向欠陥が多く発生し、これらが解消する安定状態になるまでの時間が長くなるという課題を持っていた。
本開示の技術は、液晶分子が安定状態になるまでの時間を従来技術より短くすることができる液晶調光装置、液晶調光装置の調光方法、及び液晶調光プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本開示の技術の第1の態様の液晶調光装置は、一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、前記一対の電極間の距離をd(μm)、カイラルピッチをp(μm)としたとき、d/p≧2である液晶組成物と、前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、前記一対の電極間に、前記液晶組成物の液晶分子をホメオトロピック配向状態にするための第1の電圧が印加された後、大きさが前記第1の電圧と異なり且つ前記液晶分子をプレナー配向状態にするための第2の電圧が印加される前に、前記液晶分子をフォーカルコニック配向状態とするための中間電圧が印加されるように、前記電圧印加部を制御する制御部と、を備える。
【0007】
第2の態様の液晶調光装置の調光方法は、一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、前記一対の電極間の距離をd(μm)、カイラルピッチをp(μm)としたとき、d/p≧2である液晶組成物と、前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、を備える液晶調光装置の調光方法であって、前記一対の電極間に、前記液晶組成物の液晶分子をホメオトロピック配向状態にするための第1の電圧が印加された後、大きさが前記第1の電圧と異なり且つ前記液晶分子をプレナー配向状態にするための第2の電圧が印加される前に、前記液晶分子をフォーカルコニック配向状態とするための中間電圧を印加する。
【0008】
第3の態様の液晶調光プログラムは、コンピュータを、第1の態様の前記制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の技術は、一対の電極間に電圧を印加した状態から当該電圧印加を停止した時の液晶分子が安定した配向状態に戻るまでの時間を従来技術より短くすることができる液晶調光装置、液晶調光方法、及び液晶調光プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態の液晶調光装置の概略構成を示すブロック図である。
実施の形態の液晶調光装置の液晶組成物の液晶分子の配向状態を示した概念図であり、一対の電極間に第2の電圧V2が印加された場合のプレナー配向状態(左側)と、一対の電極間に第1の電圧V1が印加された場合のホメオトロピック配向状態と、を示した図である。
暗状態における液晶組成物のセル厚が10(μm)で、所定量の2色性色素を添加した場合での、d/pとプレナー配向状態での暗状透過率(%)との関係を示す図である。
d/pが大きくなるに従って、コントラスト比(明状態透過率/暗状態透過率)の値が大きくなることを示す図である。
液晶調光装置のCPUが実行する液晶調光プログラムのフローチャートである。
第1の電圧と透過率との関係を示すグラフである。
中間電圧の第1の印加パターンを示す図である。
第1の印加パターンにおける、液晶組成物の温度と第1の中間電圧の印加時間との関係を示すグラフである。
第1の印加パターンにおける、液晶組成物の温度と第2の中間電圧(最初の第2の中間電圧)との関係を示すグラフである。
中間電圧を印加しない場合(I)と、中間電圧を印加した場合(II)とのそれぞれの液晶分子の配向状態を観察した顕微鏡図である。
中間電圧の第2の印加パターンを示す図である。
中間電圧の第3の印加パターンを示す図である。
中間電圧の第4の印加パターンを示す図である。
中間電圧を印加しない第1の非印加パターンと、中間電圧の第5の印加パターン~第8の印加パターンと、を示す表である。
中間電圧を印加しない第2の非印加パターンと、中間電圧の第9の印加パターンと、を示す表である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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