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公開番号2024055481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162436
出願日2022-10-07
発明の名称製薬用水製造システムの滅菌方法
出願人野村マイクロ・サイエンス株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B01D 61/20 20060101AFI20240411BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】製薬用水製造システムを蒸気により滅菌した後の、限外濾過膜の乾燥による損傷を抑制する。
【解決手段】貯留タンク16から送られた被処理水を限外濾過膜18Mを備えた膜濾過装置18で濾過する製薬用水製造システ12ムの滅菌方法であって、被処理水をタンクに貯留することによりタンクを貯留状態とし、膜濾過装置18から被処理水を排出し膜濾過装置18を蒸気により滅菌した後に膜濾過装置18に、貯留状態を維持しているタンクから被処理水を送り限外濾過膜18Mに被処理水を接触させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貯留タンクから送られた被処理水を限外濾過膜を備えた膜濾過装置で濾過する製薬用水製造システムの滅菌方法であって、
前記被処理水をタンクに貯留することにより前記タンクを貯留状態とし、
前記膜濾過装置から前記被処理水を排出し前記膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に前記膜濾過装置に前記貯留状態を維持している前記タンクから前記被処理水を送り前記限外濾過膜に前記被処理水を接触させる、
製薬用水製造システムの滅菌方法。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記タンクが前記貯留タンクである、請求項1に記載の製薬用水製造システムの滅菌方法。
【請求項3】
前記貯留タンクを前記貯留状態とすることを、前記貯留タンクから前記被処理水を排出し前記貯留タンクを蒸気により滅菌した後に前記貯留タンクに前記被処理水を貯留することにより行う、
請求項2に記載の製薬用水製造システムの滅菌方法。
【請求項4】
前記膜濾過装置に前記貯留タンクから前記被処理水を送り前記限外濾過膜に前記被処理水を接触させた後に、
前記貯留タンクから前記被処理水を排出し前記貯留タンクを蒸気により滅菌した後に前記貯留タンクに前記被処理水を貯留する、
請求項2に記載の製薬用水製造システムの滅菌方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、製薬用水製造システムの滅菌方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
注射用水を含む製薬用水を製造するにあたって、限外濾過膜(UF膜)によって被処理水を濾過することで、被処理水を蒸留させずに製造することが行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-123897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
注射用水を含む製薬用水を製造するにあたって、限外濾過膜を用いる製薬用水製造システムでは、限外濾過膜を蒸気滅菌する場合がある。一般的には、蒸気滅菌は金属系の配管や蒸留器等の金属製機器に対し適用される。ところが、限外濾過膜は金属製機器と比較して温度に対する耐性が低い。したがって、従来行われてきた蒸気滅菌をそのまま適用することが可能であるか否かは不明であった。
【0005】
本願は、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能な製薬用水製造システムの滅菌方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
製薬用水製造システムを蒸気により滅菌する場合、滅菌後に限外濾過膜に被処理水が接触していない状態が継続すると、限外濾過膜が乾燥して劣化することがある。例えば、新品の限外濾過膜に交換した直後であれば、製薬用水製造システムを運転することで、限外濾過膜の乾燥は抑制される。しかしながら、製薬用水製造システムに組み込まれた限外濾過膜を蒸気滅菌する場合には、蒸気滅菌後の製薬用水製造システムにおいて、限外濾過膜に被処理水が接触していない時間が継続することがある。
【0007】
本開示の技術の発明者らは、鋭意検討した結果、限外濾過膜に蒸気が接触している際には限外濾過膜の劣化は殆ど進まないが、高温の状態で空気に接触している時間が継続すること、及び蒸気の供給停止後の放熱による急激な温度低下が生じること、によって劣化が激しくなることを見出した。特に、本来的には限外濾過膜が乾燥に至るはずのない短時間で限外濾過膜の強度低下や分離性能低下などの劣化が進む。このことから、限外濾過膜の劣化は、空気中の酸素に起因する不可逆的な劣化であるとの結論に至り、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能な解決手段を得た。
【0008】
第一態様は、貯留タンクから送られた被処理水を限外濾過膜を備えた膜濾過装置で濾過する製薬用水製造システムの滅菌方法であって、前記被処理水をタンクに貯留することにより前記タンクを貯留状態とし、前記膜濾過装置から前記被処理水を排出し前記膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に前記膜濾過装置に前記貯留状態を維持している前記貯留タンクから前記被処理水を送り前記限外濾過膜に前記被処理水を接触させる。
【0009】
第一態様の製薬用水製造システムの滅菌方法では、被処理水をタンクに貯留しタンクを貯留状態とする。このタンクは、膜濾過装置に送る被処理水を貯留するための貯留タンクであってもよいが、この貯留タンクとは別に設けられたタンクであってもよい。さらにこのタンクは、製薬用水製造システムを構成しているタンクだけでなく、製薬用水製造システムを構成していないタンクであってもよい。
【0010】
そして、膜濾過装置から被処理水を排出し膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に膜濾過装置に、貯留状態を維持しているタンクから被処理水を送り限外濾過膜に被処理水を接触させる。タンクは被処理水が貯留された貯留状態に維持されているので、被処理水が貯留されていないタンクに被処理水を貯留し、その後にタンクから被処理水を膜濾過装置に送る構成と比較して、短時間で膜濾過装置に被処理水を送って限外濾過膜に被処理水を接触させることができる。また、熱交換器等の温度調整手段を用いて被処理水の温度を調整することで、タンクに被処理水が貯留されていない構成と比較して、短時間で膜濾過装置の温度低下速度の調整をすることが可能となる。滅菌後の限外濾過膜に被処理水が接触していない時間が継続しないので、限外濾過膜が乾燥により空気中の酸素に接触する時間も継続しない。すなわち、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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