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公開番号2024054905
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161357
出願日2022-10-06
発明の名称植物ベースのケーキ類およびその製造方法
出願人株式会社ADEKA
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A21D 13/80 20170101AFI20240411BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】ソフトな食感を有し、ボリュームがあって、歯切れのよい、動物性原料を実質的に用いない植物ベースのケーキ類を得ること。
【解決手段】下記油脂組成物(A)、油脂組成物(B)、および高油分穀粉を用いてなり、動物性原料を実質的に用いない、植物ベースのケーキ類。
油脂組成物(A):乳化剤の含有量が3~30質量%である、水相を連続相とする油脂組成物
油脂組成物(B):油脂組成物の20℃における固体脂含量が10~50%である、油相を連続相とする油脂組成物
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の油脂組成物(A)、油脂組成物(B)、および高油分穀粉を用いてなり、動物性原料を実質的に用いない、植物ベースのケーキ類。
油脂組成物(A):乳化剤の含有量が3~30質量%である、水相を連続相とする油脂組成物
油脂組成物(B):油脂組成物の20℃における固体脂含量が10~50%である、油相を連続相とする油脂組成物
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
さらに、低油分穀粉を含む、請求項1に記載の植物ベースのケーキ類。
【請求項3】
さらに、膨潤抑制澱粉を用いてなる、請求項1または請求項2に記載の植物ベースのケーキ類。
【請求項4】
動物性原料を実質的に用いない植物ベースのケーキ類の製造方法であって、
油脂組成物(A)、油脂組成物(B)、および高油分穀粉を含有するケーキ生地を得る工程と、
該ケーキ生地を加熱処理する工程とを有する、植物ベースのケーキ類の製造方法
(ただし、
油脂組成物(A):乳化剤の含有量が3~30質量%である、水相を連続相とする油脂組成物
油脂組成物(B):油脂組成物の20℃における固体脂含量が10~50%である、油相を連続相とする油脂組成物である)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物ベースのケーキ類およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ケーキ類の中には、卵類の起泡力を利用して製造される、ソフトな食感とボリュームを有するスポンジケーキがある。
スポンジケーキの基本的な配合は、卵類、穀粉類、糖類を用いるものが知られている。そして、スポンジケーキの基本的な製造方法は、卵類と糖類とを混合し、この混合物を、卵類の起泡力によりホイップして起泡物とし、得られた起泡物に、穀粉類を、その泡をつぶさないように添加し、さっくりと混合することによって生地を得て、この生地を加熱処理するものである。そのため、卵類の起泡力によって、加熱処理時に生地が好ましく膨化し、また加熱処理によって、卵類や穀粉類などに含まれる、蛋白質や澱粉等の成分が固化してスポンジケーキの骨格が強化されるため、焼き落ちが抑制され、ソフトな食感とボリュームのスポンジケーキを得ることができる。
【0003】
さらに、スポンジケーキの製造には、卵類、穀粉類、糖類に加えて、牛乳等の乳類が配合されることもある。乳類は、コクを付与してスポンジケーキの風味を向上させるほか、スポンジケーキをよりソフトな食感としたり、乳類が有する蛋白質等の成分がさらにスポンジケーキの骨格を強化するため、よりソフトな食感とボリュームのあるスポンジケーキを得ることができるようになる。
【0004】
ここで、卵類と乳類はアレルゲンであるため、スポンジケーキをはじめとしたケーキ類を喫食できない人々も多い。そのため卵類や乳類を用いないケーキ類が求められていた。
【0005】
しかし、上述の通り、卵類や乳類は、ソフトな食感やボリュームを得るために重要な役割を果たしているため、卵類や乳類を用いずにケーキ類を製造した場合、加熱処理時の膨化が小さいうえに、加熱処理後に焼き落ちしやすく、目の詰まったものになってしまう。その結果、ソフトな食感が得られず、ボリュームのないケーキ類になってしまうという課題があった。
【0006】
そこで、上記課題を解決するために、スポンジケーキをはじめとした、卵類や乳類を用いないケーキ類に係る種々の検討が行われてきた。
その検討の一つとして、卵代替物を用いたものが報告されている。
例えば、特許文献1には、大豆ホエー成分を含有し、蛋白質含量、加水分解度、破断力が特定数値範囲を満たす大豆素材の加水分解物を含有することを特徴とする、スポンジ状食品用卵代替物が開示されており、該卵代替物を使用したスポンジ生地を有するケーキが開示されている。
【0007】
また、別の検討として、食感とボリュームを改善するために、特定の原材料を用いたものが報告されている。
例えば、特許文献2には、小麦、卵、乳を含有しないスポンジ生地の製造方法であって、前記スポンジ生地はセルロース誘導体、粉類、液体原料を含有し、(1)セルロース誘導体を起泡させる工程と、(2)液体原料を混合し、起泡させる工程と、(3)(1)と(2)で得られた起泡体を混合する工程と、(4)(3)で得られた起泡体と粉類を撹拌混合する工程とを有することを特徴とするスポンジ生地の製造方法が開示されており、小麦、卵、乳を含有せず、セルロース誘導体および粉類を含有することを特徴とする焼成済スポンジ生地も開示されている。
【0008】
特許文献3には、小麦粉を含有し、卵および乳を含有しないスポンジ生地であって、前記スポンジ生地は、スポンジ生地重量に対して、小麦グルテンを1.0~4.0重量%、セルロース誘導体を0.3~1.5重量%含有することを特徴とするスポンジ生地が開示されており、該スポンジ生地のセルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、該スポンジ生地を用いて作製された、小麦粉を含有し、卵および乳を含有しない焼成済スポンジ生地も開示されている。
【0009】
さらに別の検討として、小麦粉類に代えて、他の穀粉類や穀粉由来原料を用いたものが報告されている。
例えば、特許文献4には、卵、乳、小麦粉およびこれら由来の成分を含まず、米粉および米粉100質量部に対し30~180質量部の糖類、60~390質量部の豆乳、2~90質量部の起泡性油脂を含む生地を焼成して得られる焼き菓子が開示されている。
特許文献5には、5大アレルゲン物質およびこれらに由来する成分を含まず、粉末豆澱粉、粉末豆蛋白、糊料、乳化起泡剤、および糖類を主材料とすることを特徴とするケーキが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2015/122424号
特開2017-209025号公報
特開2018-093754号公報
特開2006-230348号公報
特開2009-124979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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