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公開番号2024046497
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151922
出願日2022-09-22
発明の名称パン類及びその製造方法
出願人日清製粉株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A21D 13/02 20060101AFI20240327BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】電子レンジで加熱してから喫食しても食感、風味が良好なパン類を提供すること。
【解決手段】本発明のパン類は、穀粉類を原料として含み、電子レンジで加熱してから喫食されるもので、該穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれる。前記穀粉類における前記白小麦ふすまの熱処理物の含有量は5~30質量%である。本発明のパン類の製造方法は、前記穀粉類を用いて生地を調製する生地調製工程と、該生地を加熱調理してパン類を得る加熱調理工程と、該パン類を電子レンジで加熱する電子レンジ加熱工程とを有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
穀粉類を原料として含み、電子レンジで加熱してから喫食されるパン類であって、
前記穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれ、該穀粉類における該白小麦ふすまの熱処理物の含有量が5~30質量%である、パン類。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記穀粉類に、蛋白質含量が10.5質量%以上である小麦粉が含まれ、該穀粉類における該小麦粉の含有量が40質量%以上である、請求項1に記載のパン類。
【請求項3】
前記白小麦ふすまの熱処理物の平均粒径が200μm以下である、請求項1又は2に記載のパン類。
【請求項4】
前記白小麦ふすまの熱処理物は、白小麦ふすまの湿熱処理物である、請求項1~3の何れか1項に記載のパン類。
【請求項5】
冷凍食品である、請求項1~4の何れか1項に記載のパン類。
【請求項6】
電子レンジで加熱してから喫食されるパン類用ミックスであって、
穀粉類を含有し、該穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれ、該穀粉類における該白小麦ふすまの熱処理物の含有量が5~30質量%である、パン類用ミックス。
【請求項7】
穀粉類を用いて生地を調製する生地調製工程と、該生地を加熱調理してパン類を得る加熱調理工程と、該パン類を電子レンジで加熱する電子レンジ加熱工程とを有し、
前記穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれ、該穀粉類における該白小麦ふすまの熱処理物の含有量が5~30質量%である、パン類の製造方法。
【請求項8】
前記生地調製工程は、前記生地を発酵させる工程を含む、請求項7に記載のパン類の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、小麦ふすまの熱処理物を含有するパン類に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、健康意識の高まりから、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素に富む小麦ふすまの需要が増してきており、小麦ふすまを原料として含むパン類が製造されている。しかし小麦ふすまは、組織が硬く粉砕され難いため、粒子が比較的大きなものとなりやすく、また特有の穀物臭を有するため、これを含む食品は、ざらついた食感を呈する、エグミがある、不快臭が強い等の問題がある。
【0003】
特許文献1には、小麦ふすまを多く含むにもかかわらず風味、食感、外観に優れた美味なパンを製造し得るパン用小麦粉組成物として、赤小麦由来の小麦粉と白小麦由来の小麦ふすまとを特定比率で含有したものが記載されており、該白小麦として、オーストラリア・スタンダード・ホワイト(ASW)、プライムハード(PH)等が例示されている。特許文献1には、白小麦由来の小麦ふすまを熱処理することは記載されていない。
特許文献2には、ふすま臭が低減され、パンの原料として使用可能な微粉砕ふすまとして、白小麦であるウエスタン・ホワイト(WW)を原料とし、特定粒度のふすまを焙煎して得られたものが記載されており、該焙煎の好ましい例として、ふすまに水分を添加することなく加熱する、いわゆる乾熱処理が記載されている。
特許文献3には、二次加工品における外観、風味、食感の良好な小麦ふすま組成物として、白小麦を原料とし、食物繊維含有量及び糖質含有量がそれぞれ特定範囲にあるものが記載されている。特許文献3には、前記小麦ふすま組成物の湿熱処理物を用いてパンを製造したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-254240号公報
特開2017-12099号公報
国際公開第2021/065869号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パン類を喫食する際、その喫食直前にパン類を電子レンジで加熱する場合がある。その場合、電子レンジで加熱されるパン類は、製造直後のものではなく、製造後に常温、冷蔵又は冷凍保存されていたものであることが多い。一般的に、パン類は製造直後が最も美味であり、製造からある程度時間が経過すると食感、風味が低下するが、製造からある程度時間が経過したパン類でも、喫食直前に電子レンジで加熱することで、製造直後に喫食した場合と同等の良好な食感、風味が得られる場合がある。特に冷蔵又は冷凍保存されたパン類は、通常そのままでは喫食し難いので、喫食前に加熱する必要があるところ、電子レンジによる加熱は、他の加熱方法に比べて簡便に行うことができるため、冷蔵又は冷凍保存されたパン類の喫食直前の加熱手段として有効である。
【0006】
しかしながら、パン類の種類によっては、電子レンジで加熱することで食感、風味等の品質が低下する場合があることが判明した。例えば、発酵工程を経て製造されたパン類、中でも強力粉を用いて製造されたパン類は、電子レンジで加熱すると電子レンジで加熱すると、ヒキ(硬さ)が増す、口溶けが低下する等の不都合が生じやすくなり、品質の低下が顕著になる傾向がある。このような電子レンジ加熱に起因するパン類の品質低下の問題は、特許文献1~3には記載されていない。前記問題を解決し得る技術は未だ提供されていない。
【0007】
本発明の課題は、電子レンジで加熱してから喫食しても食感、風味が良好なパン類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決するべく種々検討した結果、パン類の原料として用いられる穀粉類に、特定種類の小麦ふすまを特定量含有させることで、パン類に電子レンジ加熱適性を付与し得ることを知見した。特許文献1~3には、パン類に健康機能を付与する目的で原料に小麦ふすまを用いることは記載されているが、電子レンジ加熱に起因するパン類の品質低下を防止する目的で原料に小麦ふすまを用いることは記載されていない。また、本発明者の知見によれば、小麦ふすまであればその種類を問わず、パン類に電子レンジ加熱適性を付与し得るという訳ではなく、小麦ふすまの種類によっては、それを含むパン類を電子レンジで加熱した場合、風味が低下する、エグミが強くなる等の不都合が発生する。
【0009】
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、穀粉類を原料として含み、電子レンジで加熱してから喫食されるパン類であって、前記穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれ、該穀粉類における該白小麦ふすまの熱処理物の含有量が5~30質量%である、パン類である。
【0010】
また本発明は、前記知見に基づきなされたもので、電子レンジで加熱してから喫食されるパン類用ミックスであって、穀粉類を含有し、該穀粉類に白小麦ふすまの熱処理物が含まれ、該穀粉類における該白小麦ふすまの熱処理物の含有量が5~30質量%である、パン類用ミックスである。
(【0011】以降は省略されています)

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