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公開番号2024051250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157309
出願日2022-09-30
発明の名称剪断力センサ素子アレイ
出願人国立大学法人豊橋技術科学大学
代理人
主分類G01L 5/00 20060101AFI20240404BHJP(測定;試験)
要約【課題】
生物・生命科学分野において、単一細胞の機械的特性を評価するための圧力センサは、10数μm程度の分解能が求められる。現行の圧力センサでは微小領域において圧力を検出できるものはなく、原子間力顕微鏡等の高精度な機器が利用されている。
【解決手段】
Si基板上に形成したイオンイメージセンサ表面に圧電性樹脂膜を形成し、さらに横方向の力(剪断力)を垂直方向の力に変換する外力を受けるための複数の弾性体を設けることで、微小な領域で剪断力を検出するセンサ素子アレイを実現する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Si基板上に表面電位に応じて電位井戸の深さを変化させるセンシング部と、当該センシング部上に層間絶縁膜が形成され、当該層間絶縁膜上に金属電極が形成され、当該金属電極は当該層間絶縁内に設けられた金属貫通孔を介してセンシング部と電気的に接続された、電位検出ユニットを有し、当該電位検出ユニットをアレイ化してなり、
アレイを構成した前記電位検出ユニットの前記金属電極の直上に感応膜(Ta
2
O
5
、Si
3
N
4
、その他の水素イオンを吸着する薄膜)から成る第1の感応膜が形成され、当該第1の感応膜の直上に圧電性を有する樹脂膜から成る第2の感応膜が形成され、
前記第2の感応膜の直上に金属膜(防水膜)が形成され、
当該金属膜上に外力を受けるための複数の弾性体が形成され、当該弾性体の直下には少なくとも2つ以上の電位検出ユニットが配置されていることを特徴とする剪断力センサ素子アレイ。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記弾性体が離間して配置され、前記弾性体の空隙部に位置する前記第2の感応膜及び前記金属膜が除去され、前記第1の感応膜が露出していることを特徴とする請求項1記載の剪断力センサ素子アレイ。
【請求項3】
前記剪断力センサ素子アレイの表面上に前記弾性体が少なくとも4体配置され、少なくとも当該弾性体2体が当該剪断力センサ素子アレイの表面上における第1の直線上に配置され、少なくとも当該弾性体2体が当該第1の直線と直交方向に第2の直線上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至は2記載の剪断力センサ素子アレイ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は細胞レベルの微小な空間分解能で微小な剪断力及び垂直力を検出し、さらには検体のpHを同時に検出するセンサ素子アレイに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
CMOS型イオンイメージセンサ(非特許文献1)はpHもしくは水素イオン濃度の変化に伴うセンサ表面の電位の変化を検出することができ、エクステンデットゲートCMOS型では最表面にTa
2
O
5
感応膜が形成されている。当該感応膜上にさらに圧電性樹脂膜を備えた場合は物理的な力を検出することができる。検出する力の向きはセンサ表面に対して垂直方向である(非特許文献2)。
【0003】
一方、生物・生命科学分野では細胞の機械的特性が注目されている。機械的特性とは、機械的な力を受けたときの細胞の変形能または変形に対する抵抗であり、その評価は、時間経過に伴う機械的な力に応じた細胞変形の特性評価となる。用途の一例として、変形能(硬さ)による癌細胞の特定診断が挙げられる。また、薬物スクリーニングでは、薬物投与による心筋細胞拍動による筋収縮の周期を評価することで安全性を確認できる。これらの事例では、センサ表面に対して水平方向の力(この明細書では剪断力と称することがある)も検出することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-26744号公報
特開2014-115282号公報
【非特許文献】
【0005】
You-Na Lee, and et al., "High-density 2-um-picth pH image sensor with high-speed operation up to 1933 fps," IEEE Trans. on Biomedical Circuits aand Systems, vol.13, issue2, pp. 352-363, (2019).
You-Na Lee, and et al., "Super spatial resolution pressure image sensor based on bonding technique of PVDF film on two micrometer pitch COMS potentiometric sensor array," The 20th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems, W3P.111, pp. 2158-2161, (2019).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、3軸方向の力を検出できるセンサが示されている。可撓性をもった円盤状基板の周囲部分はセンサ筐体に固定され、中心部分には作用体が接合されている。基板内の原点Oについて、XYZ-3次元座標系を定義し、X軸に沿って、4組の検出子が配置され、各検出子は圧電素子を上部電極と下部電極とで挟んだサンドイッチ構造となっている。加速度の作用により、作用体にX軸方向の力Fxが作用すると、円盤状基板が撓み、各電極に正または負の電荷が発生する。電荷の発生態様は、作用した力の方向に依存し、電荷の発生量は、作用した力の大きさに依存する。この電荷発生パターンに基づいて、作用した力の各軸方向成分を検出できる。
【0007】
特許文献1に示される構成を用いて、微小な領域で剪断力を検出するセンサ構造を実現するためには、可撓性基板の支持が課題となる。ミクロンレベルの空間解像度を実現するためには半導体プレーナプロセスを利用する他なく、圧電素子を上下から電極で挟み込む構造は製造工程が複雑になる。
【0008】
特許文献2には、複数の第1電極を備えた第1基板と、複数の第1電極それぞれに対応する複数の第2電極を備えた第2基板と、第1基板と第2基板との間に挿入される誘電体と、を含み、複数の第1電極のいずれか1つの電極に対して、これに対応する第2電極は一方向に離れて配置され、複数の第1電極のいずれか1つの電極に隣接する他の第1電極に対して、これに対応する第2電極は他方向に離れて配置されることを特徴とする触覚センサが開示されている。電極間の静電容量の変化から垂直抗力とせん断力を検出する構成である。
【0009】
特許文献2に示される構造においても、半導体プレーナプロセスを用いることを前提とすると、第1基板と第2基板の間に挿入される誘電体層の支持手段が課題である。表面及び裏面に同一機能を持たせることは、半導体プレーナプロセスでは困難である。
【0010】
特許文献1及び2は、可撓性材料や誘電体材料を基板として応力検出素子を形成している。微細加工に適した半導体プレーナプロセスを用いずに、機械的な力の検出に関して、空間解像度を向上させることは難しい。
(【0011】以降は省略されています)

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