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公開番号2024049511
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022155767
出願日2022-09-29
発明の名称妨害波影響推定システムおよび妨害波影響推定方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人
主分類G01S 19/21 20100101AFI20240403BHJP(測定;試験)
要約【課題】本開示は、GNSS受信機が受信するGNSS信号に対する妨害波の影響を推定することが可能な妨害波影響推定システムおよび妨害波影響推定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示による妨害波影響推定システムは、基準アンテナが受信したGNSS(Global Navigation Satellite System)信号の観測量である基準観測量を取得する基準観測量取得部と、評価対象のGNSS信号を受信する評価対象アンテナが受信したGNSS信号の観測量である評価対象観測量を取得する評価対象観測量取得部と、基準観測量取得部が取得した基準観測量と、評価対象観測量取得部が取得した評価対象観測量とに基づいて、評価対象アンテナが受信したGNSS信号に対する妨害波の影響を推定する影響推定部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基準アンテナが受信したGNSS(Global Navigation Satellite System)信号の観測量である基準観測量を取得する基準観測量取得部と、
評価対象のGNSS信号を受信する評価対象アンテナが受信したGNSS信号の観測量である評価対象観測量を取得する評価対象観測量取得部と、
前記基準観測量取得部が取得した前記基準観測量と、前記評価対象観測量取得部が取得した前記評価対象観測量とに基づいて、前記評価対象アンテナが受信した前記GNSS信号に対する妨害波の影響を推定する影響推定部と、
を備える、妨害波影響推定システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記基準観測量取得部が取得した前記基準観測量と、前記評価対象観測量取得部が取得した前記評価対象観測量とに基づいて特徴量を生成する特徴量生成部と、
前記特徴量生成部が生成した前記特徴量に基づいてAI(Artificial Intelligence)モデルの学習を行うAIモデル学習部と、
をさらに備え、
前記影響推定部は、前記AIモデル学習部が学習した学習済みのAIモデルに基づいて前記妨害波の影響を推定する、請求項1に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項3】
前記基準観測量取得部が取得した前記基準観測量と、前記評価対象観測量取得部が取得した前記評価対象観測量とに基づいて測位を行う測位部と、
前記影響推定部が推定した前記妨害波の影響に基づいて、前記測位部による測位結果の信頼度を判定する信頼度判定部をさらに備える、請求項1または2に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項4】
前記特徴量生成部は、前記基準観測量取得部が取得した過去の前記基準観測量と、前記評価対象観測量取得部が取得した過去の前記評価対象観測量とに基づいて過去の特徴量を生成し、
前記AIモデル学習部は、前記特徴量生成部が生成した前記過去の特徴量に基づいて事前に前記AIモデルの学習を行う、請求項2に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項5】
前記特徴量生成部は、前記基準観測量取得部および前記評価対象観測量取得部が同時に取得した前記基準観測量および前記評価対象観測量に基づいて前記特徴量をリアルタイムで生成し、
前記AIモデル学習部は、前記特徴量生成部がリアルタイムで生成した前記特徴量に基づいて前記AIモデルの学習を行う、請求項2に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項6】
前記基準アンテナは、基準局に設けられた定点観測アンテナである、請求項1に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項7】
前記基準アンテナは、前記評価対象アンテナが設けられた第1車両と同一経路を走行する第2車両に設けられる、請求項1に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項8】
前記基準アンテナおよび前記評価対象アンテナは、同一車両に設けられる、請求項1に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項9】
前記特徴量生成部は、前記基準観測量と前記評価対象観測量との差分を前記特徴量として生成し、
前記AIモデル学習部は、前記特徴量に基づいて前記AIモデルの教師なし学習を行う、請求項2に記載の妨害波影響推定システム。
【請求項10】
前記特徴量生成部は、前記基準観測量と前記評価対象観測量との差分、および当該差分にラベリングされた品質レベルを前記特徴量として生成し、
前記AIモデル学習部は、前記特徴量に基づいて前記AIモデルの教師あり学習を行う、請求項2に記載の妨害波影響推定システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機が受信するGNSS信号に対する妨害波の影響を推定する妨害波影響推定システムおよび妨害波影響推定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーションシステムで使用される1周波GNSS受信機は、帯域が1575.42±30[MHz]であるL1帯のGNSS信号を受信する。この1周波GNSS受信機は、帯域外減衰量性能が良い狭帯域のSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ等を備えているため、携帯電話基地局などからの妨害波(ノイズ)の影響を受けにくい。
【0003】
一方、高精度ロケータなどで使用されるマルチ周波数GNSS受信機は、L1帯に加えて、帯域が1227.6±30[MHz]であるL2帯、帯域が1176.45±15[MHz]であるL5帯、帯域が1278.75±15[MHz]であるL6帯のGNSS信号を受信するため、信号通過帯域が広い。そのため、600~900MHz帯の携帯電話基地局などからの通信電波のスプリアスおよび高周波ノイズによる影響を受けやすく、GNSS信号の観測量(RAWデータ)の劣化が生じやすい。例えば、観測量には、各衛星の周波数帯ごとに擬似距離、搬送波位相、ドップラー、およびCN値が含まれるが、妨害波の影響を受けるとCN値は低下する傾向にあり、擬似距離およびドップラーは多少欠落する傾向にあり、搬送波位相はより多くの欠落がみられる。また、L1帯よりもL2帯で受信したGNSS信号の方が、観測量の欠落および低下などの劣化が生じやすい傾向にある。これは、地上の移動体に搭載されたGNSS測位システムにおいて、L1帯のGNSS信号のみを受信する構成とした歴史が長く、L1帯のGNSS信号への妨害波となる信号の発信に対する規格などの考慮がなされてきたからである。
【0004】
近年使用され始めたL2帯、L5帯、およびL6帯については、既存の携帯電話基地局およびアマチュア無線などの通信電波(妨害波)の影響を考慮してGNSS測位システムを検討する必要がある。従来、マルチ周波数GNSS受信機が使用されている測量分野では、サイズが大きく高価な測量アンテナを使用しており、妨害波対策がなされているものが多い。しかし、一般車両向けの車載アンテナは、サイズおよびコストの要求が厳しく、妨害波対策と受信性能とがトレードオフの関係にあるということもあり、十分な妨害波対策がなされていないという課題がある。
【0005】
近年、高精度測位のために、移動体に取り付けられたアンテナで受信したGNSS信号の観測量だけでなく、基準アンテナで受信したGNSS信号の観測量も同時に使用して、RTK(Real-Time Kinematic)測位などが実行されている。例えば、GNSS受信機による測位結果と他のジャイロセンサデータとの相関をAI(Artificial Intelligence)学習して測位精度を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、直接波および非直接波の各GNSS信号のチャネル状態情報を用いてAIモデルの学習を行い、AIモデルを用いてGNSS信号に直接波が含まれているか否かを推定する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-205195号公報
特開2016-169974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
GNSS信号の観測量(RAWデータ)は、基本的に測位を行うための元データである。従って、従来、基準アンテナで受信したGNSS信号の観測量は、高精度測位には使用されるが、妨害波の影響を推定することには使用されない。また、特許文献1,2では、基準アンテナで受信したGNSS信号の観測量を用いて妨害波の影響を推定することについて開示されていない。
【0008】
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、GNSS受信機が受信するGNSS信号に対する妨害波の影響を推定することが可能な妨害波影響推定システムおよび妨害波影響推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本開示による妨害波影響推定システムは、基準アンテナが受信したGNSS(Global Navigation Satellite System)信号の観測量である基準観測量を取得する基準観測量取得部と、評価対象のGNSS信号を受信する評価対象アンテナが受信したGNSS信号の観測量である評価対象観測量を取得する評価対象観測量取得部と、基準観測量取得部が取得した基準観測量と、評価対象観測量取得部が取得した評価対象観測量とに基づいて、評価対象アンテナが受信したGNSS信号に対する妨害波の影響を推定する影響推定部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、GNSS受信機が受信するGNSS信号に対する妨害波の影響を推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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