TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024060261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167528
出願日2022-10-19
発明の名称電力変換装置
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電力変換回路に異常が発生しても、速やかに異常に対処した制御を実現する電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置(100)は、半導体スイッチング素子のスイッチング制御を行なう駆動回路(6)と、電力変換回路の短絡制御を行なう短絡制御手段(7)と、半導体スイッチング素子の過電流による異常の有無を検出する過電流検出手段(50)と、半導体スイッチング素子のゲート電圧の異常の有無を検出するゲート駆動異常検出手段(60)と、を備え、短絡制御手段(7)は、過電流検出手段(50)による異常の検出結果と、ゲート駆動異常検出手段(60)による異常の検出結果とに基づいて、上アームと下アームとのうちの何れか一方のアームの全ての半導体スイッチング素子をオンさせて短絡制御を行なうように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上アームの半導体スイッチング素子と下アームの半導体スイッチング素子とを直列に接続した複数の直列回路が互いに並列接続され、前記複数の直列回路の並列接続部が直流電源に接続され、前記複数の直列回路における前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子との直列接続部が、交流電動機の電機子巻線に接続され、前記複数の直列回路における前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子とのスイッチング制御により、前記直流電源と前記交流電動機との間の電力変換を行なう電力変換回路と、
前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子とにゲート駆動信号を与えて、前記スイッチング制御を行なう駆動回路と、
前記複数の直列回路における前記上アームと前記下アームとのうちの、何れか一方のアームの半導体スイッチング素子の全てをオンさせて、前記電力変換回路の短絡制御を行なう短絡制御手段と、
前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子との、過電流による異常の有無を検出する過電流検出手段と、
前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子との、ゲート電圧の異常の有無を検出するゲート駆動異常検出手段と、
を備え、
前記短絡制御手段は、
前記過電流検出手段による前記異常の検出結果と、前記ゲート駆動異常検出手段による前記異常の検出結果と、に基づいて、前記上アームと前記下アームとのうちの何れか一方のアームの全ての半導体スイッチング素子をオンさせて、前記短絡制御を行なうように構成されている、
ことを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記過電流検出手段による検出結果が、前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子と、のうちの一方又は双方において異常であり、前記ゲート駆動異常検出手段による検出結果が、前記上アームの半導体スイッチング素子と前記下アームの半導体スイッチング素子と、のうちの一方において異常であるとき、
前記短絡制御手段は、前記ゲート駆動異常検出手段により異常が検出された側のアームの半導体スイッチング素子により前記短絡制御を行なうように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記ゲート駆動異常検出手段による検出結果のみが異常であるとき、
前記短絡制御手段は、前記ゲート駆動異常検出手段が前記異常を検出した側のアームとは反対側のアームの半導体スイッチング素子により前記短絡制御を行なうように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記過電流検出手段による検出結果のみが異常であるとき、
前記短絡制御手段は、前記過電流検出手段が前記異常を検出した側のアームとは反対側のアームの半導体スイッチング素子により前記短絡制御を行なうように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記短絡制御手段は、ハードウェアにより構成されている、
ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記駆動回路は、前記ゲート駆動異常検出手段と、前記過電流検出手段と、のうちの少なくとも一方を備えている、
ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記駆動回路は、前記ゲート駆動異常検出手段と、前記過電流検出手段と、のうちの少なくとも一方を備えている、
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、電力変換装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、交流電動機を駆動力源とする電気自動車が知られている。電気自動車の走行時には、交流電動機は力行運転され、走行駆動トルクを発生させて電気自動車を駆動し、電気自動車の制動時には、交流電動機は回生運転され、回生制動トルクを発生させるように構成される。このような電気自動車の駆動システムは、リチウムイオン電池などの二次電池による直流電源と、コンデンサと複数の半導体スイッチング素子からなる電力変換装置と、電力変換装置に接続される負荷として交流電動機と、を有する。
【0003】
電気自動車における電力変換装置は、交流電動機を力行運転するときは、直流電力を交流電力に変換するインバータとして動作し、複数の半導体スイッチング素子をあらかじめ定められたスイッチング周波数でスイッチング制御することにより、直流電力をあらかじめ定められた交流電力に変換して交流電動機に供給する。交流電動機は、インバータから供給される交流電力に基づいて力行運転され、トルク、回転数などが制御され、電気自動車を駆動する。
【0004】
一方、交流電動機を回生動作させるときは、電力変換装置は交流電力を直流電力に変換するコンパ―タとして動作し、電力変換装置の複数の半導体スイッチング素子を、あらかじめ定められたスイッチング周波数によりスイッチング制御することにより、交流電動機の回生動作により発電された交流電力を、あらかじめ定められた直流電力に変換して直流電源に供給する。
【0005】
電気自動車に用いられる交流電動機は、一般的には、動作効率の良い永久磁石型の三相同期電動機が用いられる。三相同期電動機を用いた電気自動車の駆動システムでは、電力変換装置は、上アームの半導体スイッチング素子と、下アームの半導体スイッチング素子とが直列に接続された直列回路を、U相、V相、W相に対応して3つ備え、これらの直列回路がそれぞれ直流電源に並列に接続された三相ブリッジ回路により構成される。電力変換装置の3つの直列回路のそれぞれの中点としての、上アームの半導体スイッチング素子と下アームの半導体スイッチング素子との接続点は、三相同期電動機のU相、V相、W相の電機子巻線に接続される。
【0006】
上記のように構成された電力変換装置は、U相、V相、W相に対応して設けられた上アームの半導体スイッチング素子と下アームの半導体スイッチング素子とが、あらかじめ定められたタイミングでスイッチング制御されることにより、三相同期電動機のU相、V相、W相の電機子巻線に、互いに電気角120[°]の位相差を有す交流電力を供給して三相同期電動機を駆動する。
【0007】
電気自動車の駆動システムでは、直流電源であるバッテリを過電圧および過電流から保護するために、必要に応じてバッテリと電力変換装置とを切り離す開閉手段が設けられる。この開閉手段の開放条件としては、交流電動機の回生運転時に、バッテリの電圧があらかじめ定められた値以上になった場合、又はバッテリの消耗によりバッテリ電圧があらかじめ定められた値以下になった場合、あるいはバッテリに流れる電流が予め定められた値以上になった場合、などがある。また、車両の故障、あるいは衝突などにより、上記開閉手段の開放が実施される場合もある。
【0008】
しかしながら、前述の従来の技術の場合、電力変換装置のU相、V相、W相の上アーム又は下アームの半導体スイッチング素子を、全てオンさせて三相短絡制御によるフェールセーフ動作を行う際に、半導体スイッチング素子をオンさせたアームとは反対側のアームの半導体スイッチング素子に、短絡固着もしくは開放固着などの異常が生じていると、三相短絡制御ができなくなるという課題がある。
【0009】
すなわち、電力変換装置としてのインバータにおいて、全相の上アーム又は下アームの半導体スイッチング素子をオンさせて三相短絡制御を行う際、オンさせた半導体スイッチング素子のアームとは反対側のアームの半導体スイッチング素子に短絡固着もしくは開放固着などの異常が生じているとすれば、たとえば、上アームと下アームによる短絡が発生して二次故障を招く恐れがある。このため、特に車両の衝突時など緊急時のドライバの保護対の観点から、電力変換装置のいずれかのアームの半導体ウイッチング素子に故障が発生しても、確実に三相短絡制御を実施する必要がある。
【0010】
前述のような電気自動車の駆動システムでは、交流電動機を回生運転中に前述の開閉手段が開放され、直流電源と電力変換装置とが切り離されることがある。また、開閉手段を具備しないシステムであっても、直流電源と電力変換装置との間の電力線が断線することにより、電力変換装置が直流電源から切り離される場合がある。さらに、電気自動車の駆動システムにおいて、外的要因により交流電動機の回転子が強制的に駆動されると、交流電動機からインバータに流入する回生電力をバッテリに充電することができず、交流電動機のつれ回り、不要トルクの発生、などにより車両挙動が乱れる恐れがあった。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三菱電機株式会社
冷却装置
1日前
三菱電機株式会社
照明器具
3日前
三菱電機株式会社
照明器具
23日前
三菱電機株式会社
表示装置
16日前
三菱電機株式会社
電気掃除機
4日前
三菱電機株式会社
電気掃除機
8日前
三菱電機株式会社
静止誘導器
2日前
三菱電機株式会社
半導体装置
23日前
三菱電機株式会社
電力変換装置
4日前
三菱電機株式会社
空調システム
9日前
三菱電機株式会社
電子制御装置
9日前
三菱電機株式会社
電力変換装置
9日前
三菱電機株式会社
電力変換装置
16日前
三菱電機株式会社
電力変換装置
5日前
三菱電機株式会社
電力変換装置
17日前
三菱電機株式会社
電動駆動装置
24日前
三菱電機株式会社
電動駆動装置
24日前
三菱電機株式会社
無線センサ装置
3日前
三菱電機株式会社
移動体制御装置
17日前
三菱電機株式会社
半導体レーザ装置
5日前
三菱電機株式会社
自動運転システム
17日前
三菱電機株式会社
電力用半導体装置
8日前
三菱電機株式会社
空調制御システム
23日前
三菱電機株式会社
回転電機の制御装置
16日前
三菱電機株式会社
換気空気清浄システム
3日前
三菱電機株式会社
ピックアップステージ
23日前
三菱電機株式会社
通信装置および通信方法
1か月前
三菱電機株式会社
スイッチング素子駆動回路
4日前
三菱電機株式会社
半導体装置、電力変換装置
23日前
三菱電機株式会社
冷蔵庫および冷蔵庫システム
2日前
三菱電機株式会社
防犯灯システム及び点灯装置
11日前
三菱電機株式会社
ガイドレールの位置調整装置
3日前
三菱電機株式会社
トランスおよび電力変換装置
24日前
三菱電機株式会社
半導体装置およびその製造方法
3日前
三菱電機株式会社
降圧型定電流回路及び点灯装置
1か月前
三菱電機株式会社
運転制御装置及び運転制御方法
23日前
続きを見る