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公開番号2024061945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-09
出願番号2022169605
出願日2022-10-24
発明の名称電力変換装置
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02M 3/155 20060101AFI20240430BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】コンバータとインバータとモータは、モータの回転数などの動作に応じて損失が変わるため、効率よく動作させるためには直流電源の電圧およびモータの動作に応じで適切に制御する必要がある。
【解決手段】モータのトルクと回転数に対し、モータ、インバータ、およびコンバータのうち、少なくとも1つの損失に基づいて、コンバータのスイッチング素子を制御するコントローラを備えたことを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
直流電源の電力を走行用モータの駆動電力に変換する電力変換装置において、
前記走行用モータに交流電力を供給するインバータと、
スイッチング素子のスイッチングを制御し、前記直流電源の電圧をインバータに印加するコンバータと
前記コンバータを制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記走行用モータのトルクと回転数に応じ、前記走行用モータ、前記インバータ、および前記コンバータのうち、少なくとも1つの損失に基づいて、前記スイッチング素子を制御することを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記走行用モータのトルクと回転数に応じ、前記走行用モータ、前記インバータ、および前記コンバータのそれぞれの損失の和を最小とする前記コンバータの降圧比に基づいて前記スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記降圧比は、前記走行用モータのトルクと回転数に基づくTN線図上にマップ化され、前記コントローラは、前記走行用モータのトルクと回転数に応じて、マップ化された前記降圧比を参照し、前記コンバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記降圧比が1の領域をマップ化していることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記降圧比が1の場合、前記コンバータの入力電圧と出力電圧を等しくするように前記スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項3または4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記走行用モータの損失は搭載された磁石温度に応じて設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記走行用モータと前記インバータの損失を前記インバータに流れる電流に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記走行用モータが前記損失に基づいてあらかじめ定められた回転数以下で、前記損失に基づいてあらかじめ定められたトルク値以下である場合に、前記コンバータの出力電圧を入力電圧に等しくするスイッチング制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記走行用モータは、最大出力点の回転数と最大回転数の比が2倍以上のモータであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記直流電源は500ボルト以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、電力変換装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車には、インバータ回路と電圧コンバータ回路と、電力コントローラとを有する電力変換器が備えられている。このような電力変換器において、電圧コンバータ回路の高電圧端がバッテリに接続され、低電圧端がインバータ回路に接続され、インバータ回路に流れる電流またはモータで消費される電力が閾値を下回っているときには、低電圧端の電圧が高電圧端の電圧よりも低くなるように電圧コンバータ回路をスイッチング制御し、インバータ回路に流れる電流またはモータで消費される電力が閾値を上回っているときには、低電圧端の電圧が高電圧端の電圧と等しくなるように(直結動作による)スイッチング制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6954205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気自動車用の電力変換器は、大電流が流れるため発熱量が大きい。特に、モータが出力するトルクが大きく回転数が高いときには電力変換器に流れる電流も大きくなるので発熱量が増加する。チョッパ型の電圧コンバータ回路では、スイッチング素子のオンオフに伴って脈動電流が生じ、スイッチング素子自体とリアクトルが発熱する。また、モータが出力するトルクが小さく回転数が低いときはインバータ回路よりもコンバータ回路の発熱が大きくなることがある。電力変換器にコンバータ回路を含む場合、コンバータ回路とインバータ回路とモータとは、動作に応じて効率(損失)が変わる。このため、特許文献1に記載の走行用モータで消費される電力の閾値に基づいた制御では、閾値以下の低トルクおよび低回転数の場合に直結動作ができないなど、直流電源の電圧およびモータの動作に応じで適切に制御しないと効率よく動作させることができないという問題があった。
【0005】
本願は、上述のような問題を解決するためになされたもので、動作状態に応じた電気自動車の効率(損失)に基づいてコンバータを適切に制御することにより発熱量を抑制し、高効率な電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示される電力変換装置は、直流電源の電力を走行用モータの駆動電力に変換するものであって、走行用モータに交流電力を供給するインバータと、スイッチング素子のスイッチングを制御し、直流電源の電圧をインバータに印加するコンバータと、コンバータを制御するコントローラと、を備え、コントローラは、走行用モータのトルクと回転数に応じ、走行用モータ、インバータ、およびコンバータのうち、少なくとも1つの損失に基づいて、スイッチング素子を制御するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願に開示される電力変換装置によれば、走行用モータ、インバータ、およびコンバータのうち、少なくとも1つの損失に基づいて、スイッチング素子を制御することにより、コンバータの発熱量を抑制し、電力変換を高効率に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1に係る電力変換装置のブロック構成図である。
実施の形態1に係る電力変換装置の電圧コンバータの出力電圧マップの一例を示す図である。
実施の形態1に係る電力変換装置の電圧コンバータの出力電圧を決定する処理のフローチャートである。
実施の形態2に係る電力変換装置のブロック構成図である。
実施の形態に係る電力変換装置の電力コントローラおよび上位コントローラのハードウエア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願に係る電力変換装置の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、同一内容および相当部については同一符号を配し、その詳しい説明は省略する。以降の実施形態も同様に、同一符号を付した構成について重複した説明は省略する。また、図1、図4およびそれら図に記載の構成の説明の中で、特許文献1と類似の構成については、その記述を引用し説明している。
【0010】
実施の形態1.
図1に、電力変換装置のブロック構成図を示す。電気自動車90は、直流電源のバッテリ11、電力変換器2、上位コントローラ15、及び、走行用のモータ13を備え、バッテリ11の電力でモータ13を駆動して走行する。バッテリ11とモータ13との間に電力変換器2が接続され、バッテリ11が出力する直流電力を、モータ13の駆動に適した交流電力に変換する。図1の破線の矢印は、信号線を表す。なお、電力コントローラ8からスイッチング素子4a~4fへの信号線は図示を省略している。なお、バッテリ11は、500V以上であってもよい。可変電圧の領域が大きい、すなわち可変速比が大きい場合において、非昇圧効果によるコンバータの損失改善効果が大きくなるためである。
(【0011】以降は省略されています)

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