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公開番号2024049405
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2021026301
出願日2021-02-22
発明の名称新規吸入剤
出願人興和株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 31/435 20060101AFI20240403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】COVID-19の治療薬としての新規な吸入剤の提供。
【解決手段】セファランチン及びステロイド薬類等を用いることを特徴とする吸入剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)及び(B):
(A)セファランチン;
(B)シクレソニド、ブデソニド、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンプロピオン酸エステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、コルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン、フルドロコルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム、デキサメタゾンパルミチン酸エステル、デキサメタゾンリン酸エステル、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロン酢酸エステルナトリウム、バロキサビルマルボキシル、オセルタミビルリン酸塩、ザナミビル水和物、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物、ペラミビル水和物、ナファモスタットメシル酸塩、カモスタットメシル酸塩、ガベキサートメシル酸塩、アバカビル硫酸塩、エファビレンツ、エムトリシタビン、サニルブジン、ジダノシン、ジドブジン、ダナルビル エタノール付加物、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、ドルテグラビルナトリウム、ネビラピン、ネルフィナビルメシル酸塩、ホスアンプレナビル カルシウム水和物、ラテグラビルカリウム、リトナビル及びリルピビリン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上の薬物を含有する吸入剤。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
成分(A)及び成分(B)が配合されてなる請求項1記載の吸入剤。
【請求項3】
成分(A)を含有する吸入剤及び成分(B)を含有する吸入剤を含む吸入剤キット。
【請求項4】
成分(A)及び成分(B)の空気動力学的質量中位径が0.5~10μmである請求項1~3のいずれか1項記載の吸入粉末剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入剤に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
COVID-19(日本名:新型コロナウイルス感染症)は、2019新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によって発症する感染症である。COVID-19は、2019年11月に中華人民共和国の武漢で発生が確認され、同年12月にWHOに報告された感染症であり、これ以降世界的に感染が拡大している。その症状は、発熱、空咳、疲労、喀痰、息切れ、咽頭痛、頭痛、筋肉痛、関節痛、嗅覚異常、味覚異常などから始まり、重症例では肺炎が重症化して呼吸不全に陥り、死亡の転帰をとるものである。
その感染力、罹患した際の重症化率等未だ不明な点があることに加え、新型であることから有効な治療法も未だ模索中であり、世界中の人々を不安に陥らせている。
【0003】
これまでに、多数の既存薬物のスクリーニングがなされ、最近になって、セファランチンがCOVID-19の治療薬として期待されている。SARS-CoV-2は細胞表面に存在するACE2(ACE2(Angiotensin-converting enzyme 2、アンジオテンシン変換酵素II)を受容体として結合することによって細胞内に侵入して感染する。セファランチンはSARS-CoV-2とACE2の結合を阻害することで細胞内への侵入を阻止する(非特許文献1)。
また吸入ステロイド薬もCOVID-19の治療薬として検討されている。吸入ステロイド薬は喘息など肺の局所的な炎症を抑制する作用を有し、COVID-19で確認される肺の炎症に対しても抑制する効果が期待される。また一部の吸入ステロイド薬では非構造タンパク質であるNsp15に結合することでSARS-CoV-2の増殖を抑制する(非特許文献2、3)。
ナファモスタットやカモスタット等のたん白分解酵素阻害薬もCOVID-19の治療薬として検討されている。たん白分解酵素阻害薬はSARS-CoV-2が細胞に侵入する最初の過程であるウイルス外膜と細胞膜との融合を阻害し、SARS-CoV-2の感染を阻害する(非特許文献4)。また、抗インフルエンザ薬やHIV治療薬はノイラミニダーゼ阻害作用やキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害作用といった抗ウイルス作用によりCOVID-19の治療薬として検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
https://www.tus.ac.jp/mediarelations/archive/20200422_9837.html
https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_casereport_200302_02.pdf
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.03.11.987016v1.full.pdf
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00060.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、SARS-CoV-2感染に基づく疾患、COVID-19の予防及び/又は治療のための新たな医薬を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、SARS-CoV-2の感染抑制に効果的な薬物として考えられるセファランチン、及びセファランチンとは作用機序の異なる薬物であるステロイド薬類等を同時に最もSARS-CоV-2が感染する部位に適用することを着想した。その結果、セファランチン及びステロイド薬類等を下気道に直接適用できる配合吸入剤又は吸入剤のキット製剤とすることにより、当該目的が達成できることを見出し、さらに、セファランチン及びステロイド薬類等の空気動力学的質量中位径を0.5~10μmとすることにより、下気道に直接セファランチン及びステロイド薬類等を効率よく供給可能な吸入剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
次の成分(A)及び(B):
(A)セファランチン;
(B)シクレソニド、ブデソニド、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンプロピオン酸エステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、コルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン、フルドロコルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム、デキサメタゾンパルミチン酸エステル、デキサメタゾンリン酸エステル、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロン酢酸エステルナトリウム、バロキサビルマルボキシル、オセルタミビルリン酸塩、ザナミビル水和物、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物、ペラミビル水和物、ナファモスタットメシル酸塩、カモスタットメシル酸塩、ガベキサートメシル酸塩、アバカビル硫酸塩、エファビレンツ、エムトリシタビン、サニルブジン、ジダノシン、ジドブジン、ダナルビル エタノール付加物、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、ドルテグラビルナトリウム、ネビラピン、ネルフィナビルメシル酸塩、ホスアンプレナビル カルシウム水和物、ラテグラビルカリウム、リトナビル及びリルピビリン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上の薬物(以下、ステロイド薬類等ということもある。)を含有することを特徴とする吸入剤を提供するものである。
また、セファランチンやステロイド薬類等の粒子径を空気動力学的質量中位径として0.5~10μmとすると、セファランチンやステロイド薬類等が下気道に効率よく到達する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の吸入剤は、SARS-CoV-2の感染抑制に効果的な薬物として考えられるセファランチン及びセファランチンとは作用機序の異なるステロイド薬類等の薬物を下気道に直接供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の吸入剤は(A)セファランチン、並びに(B)シクレソニド、ブデソニド、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンプロピオン酸エステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、コルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン、フルドロコルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム、デキサメタゾンパルミチン酸エステル、デキサメタゾンリン酸エステル、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロン酢酸エステルナトリウム、バロキサビルマルボキシル、オセルタミビルリン酸塩、ザナミビル水和物、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物、ペラミビル水和物、ナファモスタットメシル酸塩、カモスタットメシル酸塩、ガベキサートメシル酸塩、アバカビル硫酸塩、エファビレンツ、エムトリシタビン、サニルブジン、ジダノシン、ジドブジン、ダナルビル エタノール付加物、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、ドルテグラビルナトリウム、ネビラピン、ネルフィナビルメシル酸塩、ホスアンプレナビル カルシウム水和物、ラテグラビルカリウム、リトナビル及びリルピビリン塩酸塩よりなる群から選ばれる1種以上の薬物をエアゾールとして吸入し、下気道に適用する製剤である。
【0010】
本発明で用いるセファランチン(成分(A))は、化学名を6’,12’-Dimethoxy-2,2’-dimethyl-6,7-[methylenebis(oxy)]oxyacanthanとする化学物質であり、タマサキツヅラフジ、コウトウツズラフジ、ハスノハカズラ等から抽出されうるアルカロイドの一種である。
セファランチンは、放射線による白血球減少症、円形脱毛症・粃糠性脱毛症、滲出性中耳炎、マムシ咬傷の治療に用いられている。本発明のようにセファランチンを吸入剤とした場合には、これらの適応症に加えて、SARS-CoV-2の感染抑制薬、COVID-19の予防及び/又は治療薬として特に有用である。
本発明において、セファランチンは化学合成されたものでも、タマサキツヅラフジ、コウトウツズラフジ、ハスノハカズラ等から抽出されたものでもいずれをも用いることができる。タマサキツヅラフジより抽出される場合は、セファランチンに加えて、イソテトランドリン、シクレアニン、ベルバミン等のセファランチン以外の他のアルカロイドをも含むタマサキツヅラフジ抽出物を用いることも可能である。セファランチンやタマサキツヅラフジ抽出物は市販品があり、購入して用いることが可能であり、また、タマサキツヅラフジ抽出物は公知の手法を用いることにより、タマサキツヅラフジから製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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