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公開番号2024048026
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153848
出願日2022-09-27
発明の名称炎検知方法及び炎検知システム
出願人能美防災株式会社
代理人弁理士法人朝日特許事務所
主分類G01J 1/42 20060101AFI20240401BHJP(測定;試験)
要約【課題】従来技術と比較し誤検知の少ない多波長炎センサを実現するための手段を提供する。
【解決手段】本発明に係る炎検知方法においては、光の第1波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された信号の振幅を示す第1振幅経時変化データと、光の第2波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された信号の振幅を示す第2振幅経時変化データの取得が行われる。続いて、複数の時点の各々における第1振幅経時変化データが示す振幅と第2振幅経時変化データが示す振幅の組合せを線形近似した一次関数が特定される。そのように特定された一次関数の傾きは、第1波長帯の振幅に対する第2波長帯の振幅の比(分光比)を示す。続いて、分光比を示す一次関数の傾きが所定範囲内であるか否かによって、監視領域における炎の有無が判定される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得するステップと、
前記期間内の複数の時点の各々に関する、前記第1振幅経時変化データが示す当該時点の振幅と前記第2振幅経時変化データが示す当該時点の振幅との組合せにおける振幅間の関係を線形近似した一次関数を特定するステップと、
前記一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定するステップと
を備える炎検知方法。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得するステップと、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数振幅特性を第1周波数振幅特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数振幅特性を第2周波数振幅特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数振幅特性が示す当該周波数の振幅と前記第2周波数振幅特性が示す当該周波数の振幅との組合せにおける振幅間の関係を線形近似した一次関数を特定するステップと、
前記一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定するステップと
を備える炎検知方法。
【請求項3】
前記組合せにおける振幅間の相関係数を算出するステップを備え、
前記炎の有無を判定するステップにおいて、前記一次関数の傾きに加え、前記相関係数に基づき炎の有無を判定する
請求項1又は2に記載の炎検知方法。
【請求項4】
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第1周波数位相特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第2周波数位相特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数位相特性が示す当該周波数の位相と前記第2周波数位相特性が示す当該周波数の位相との組合せにおける位相間の相関係数を算出するステップを備え、
前記炎の有無を判定するステップにおいて、前記一次関数の傾きに加え、前記相関係数に基づき炎の有無を判定する
請求項1又は2に記載の炎検知方法。
【請求項5】
前記一次関数を第1の一次関数とするとき、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第1周波数位相特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第2周波数位相特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数位相特性が示す当該周波数の位相と前記第2周波数位相特性が示す当該周波数の位相との組合せにおける位相間の関係を線形近似した一次関数を第2の一次関数として特定するステップを備え、
前記炎の有無を判定するステップにおいて、前記第1の一次関数の傾きに加え、前記第2の一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定する
請求項1又は2に記載の炎検知方法。
【請求項6】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得するステップと、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第1周波数位相特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第2周波数位相特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数位相特性が示す当該周波数の位相と前記第2周波数位相特性が示す当該周波数の位相との組合せにおける位相間の相関係数を算出するステップと、
前記相関係数に基づき炎の有無を判定するステップと
を備える炎検知方法。
【請求項7】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得するステップと、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第1周波数位相特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第2周波数位相特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数位相特性が示す当該周波数の位相と前記第2周波数位相特性が示す当該周波数の位相との組合せにおける位相間の関係を線形近似した一次関数を特定するステップと、
前記一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定するステップと
を備える炎検知方法。
【請求項8】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得する取得手段と、
前記期間内の複数の時点の各々に関する、前記第1振幅経時変化データが示す当該時点の振幅と前記第2振幅経時変化データが示す当該時点の振幅との組合せにおける振幅間の関係を線形近似した一次関数を特定する一次関数特定手段と、
前記一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定する判定手段と
を備える炎検知システム。
【請求項9】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得する取得手段と、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数振幅特性を第1周波数振幅特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数振幅特性を第2周波数振幅特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数振幅特性が示す当該周波数の振幅と前記第2周波数振幅特性が示す当該周波数の振幅との組合せにおける振幅間の関係を線形近似した一次関数を特定する一次関数特定手段と、
前記一次関数の傾きに基づき炎の有無を判定する判定手段と
を備える炎検知システム。
【請求項10】
或る期間に、光の第1の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第1センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第1振幅経時変化データと、前記期間に、光の第2の波長帯の成分のエネルギー量に応答する第2センサから出力された一連の信号が示す振幅の経時変化を表す第2振幅経時変化データとを取得する取得手段と、
前記第1振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第1周波数位相特性とし、前記第2振幅経時変化データが表す波の周波数位相特性を第2周波数位相特性とするとき、複数の周波数の各々に関する、前記第1周波数位相特性が示す当該周波数の位相と前記第2周波数位相特性が示す当該周波数の位相との組合せにおける位相間の相関係数を算出する相関係数算出手段と、
前記相関係数に基づき炎の有無を判定する判定手段と
を備える炎検知システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炎を検知する技術に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
各々が異なる波長帯の光に応答する複数の受光センサから出力される信号の強さに基づき、監視領域における炎の有無を判定する装置(以下、「多波長炎センサ」という)がある。
【0003】
多波長炎センサに関する技術を開示している特許文献として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、各々が異なる波長帯を観測した受光信号を出力する2つの受光ユニットを備え、それらの受光ユニットが出力する受光信号の相互相関が強い場合はそれらの受光信号の積分値の比に基づき炎の有無を判定し、相互相関が弱い場合は炎の有無の判定を行わない構成の炎検出装置が記載されている。特許文献1には、異なる受光ユニットから出力される受光信号の時間的変化の同時性に基づき燃焼炎の有無を判定することで、より確実な判定を行うことができる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-128796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多波長炎センサは、一般的に、複数の受光センサの各々が出力する信号(以下、「受光信号」という)の振幅の比が所定の範囲内に入るか否かに基づいて、炎の有無を判定する。
【0006】
多波長炎センサが備える複数の受光センサの各々が出力する受光信号の振幅は、受光センサに応じた波長帯の光の成分のエネルギー量を示す。従って、各受光センサが継続的に出力する一連の受光信号は、その受光センサに応じた波長帯の光の成分のエネルギー量の経時変化を示す。
【0007】
なお、本願において、受光センサが出力する受光信号は、振幅軸方向において連続する値を示すアナログ信号、振幅軸方向において離散する値を示すデジタル信号のいずれであってもよい。また、本願において、受光センサが出力する一連の受光信号は、時間軸方向において連続する信号、時間軸方向において断続する信号のいずれであってもよい。
【0008】
図9は、多波長炎センサが備える2つの受光センサの各々が出力した一連の受光信号の例を模式的に示したグラフである。図9に示すグラフの横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。図9に含まれるグラフG1は第1の受光センサが出力した受光信号の振幅の経時変化を示し、グラフG2は第2の受光センサが出力した受光信号の振幅の経時変化を示す。
【0009】
従来技術に係る多波長炎センサの一例においては、グラフG1のピーク点P1及びボトム点B1と、それらに対応するグラフG2のピーク点P2及びボトム点B2とが特定され、グラフG1のピーク点P1とボトム点B1の振幅差D1と、グラフG2のピーク点P2とボトム点B2の振幅差D2とが算出され、例えば、振幅差D1に対する振幅差D2の比が所定範囲内であれば監視領域内に炎が有り、その比が所定範囲外であれば監視領域内に炎は無い、と判定される。
【0010】
上述の従来技術に係る多波長炎センサにおいては、グラフG1とグラフG2のピーク点とボトム点が正しく特定される必要があるが、例えば以下の理由により、それらの点を正しく特定することは容易ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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