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公開番号2024045049
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2023150651
出願日2023-09-19
発明の名称アスファルト乳剤用分解剤組成物及びアスファルトコンクリートの製造方法
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類E01C 7/24 20060101AFI20240326BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】低温下でもアスファルト乳剤の分解時間及びアスファルト被膜形成に要する時間を十分に短縮可能なアスファルト乳剤用分解剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】炭素数8以上のアニオン性界面活性剤(A)、炭素数1~7の有機塩(B)及び水性媒体(C)を含有するアスファルト乳剤用分解剤組成物であり、前記有機塩(B)の前記アニオン性界面活性剤(A)に対する重量比[(B)/(A)]が0.01~0.25であり、前記有機塩(B)の前記水性媒体(C)に対する重量比[(B)/(C)]が0.01~0.1であるアスファルト乳剤用分解剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素数8以上のアニオン性界面活性剤(A)、炭素数1~7の有機塩(B)及び水性媒体(C)を含有するアスファルト乳剤用分解剤組成物であり、前記有機塩(B)の前記アニオン性界面活性剤(A)に対する重量比[(B)/(A)]が0.01~0.25であり、前記有機塩(B)の前記水性媒体(C)に対する重量比[(B)/(C)]が0.01~0.1であるアスファルト乳剤用分解剤組成物。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記有機塩(B)が有機カルボン酸塩、有機スルホン酸塩及び有機リン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のアスファルト乳剤用分解剤組成物。
【請求項3】
前記有機塩(B)が酢酸塩を含有する請求項1記載のアスファルト乳剤用分解剤組成物。
【請求項4】
更に消泡剤(D)を含有する請求項1記載のアスファルト乳剤用分解剤組成物。
【請求項5】
カチオン系アスファルト乳剤に請求項1~4のいずれか1項に記載のアスファルト乳剤用分解剤組成物を接触させる工程を有するアスファルトコンクリートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアスファルト乳剤用分解剤組成物及びアスファルトコンクリートの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルトは道路舗装や防水用途、建築用途など広範囲な分野で使用されている。アスファルトは、常温では固体又は高粘度の半固体で流動性がほとんどないことから常温での取り扱いは困難であり、一般的には高温加熱し液状にして使用される。
常温での取り扱い時の作業性を改善する手法の一つとして、乳化剤を含む水中にアスファルトを微粒子状に微分散させ、見かけの粘性を大幅に低下させたアスファルト乳剤を用いる方法がある。アスファルト乳剤は、使用される乳化剤の種類によりカチオン系、アニオン系及びノニオン系に分類されるが、道路舗装用にはカチオン系の乳化剤を使用したカチオン系アスファルト乳剤が最も多く使用されている。
アスファルト乳剤は、アスファルトと水に分離(分解)することで粘結性を生じ、アスファルト被膜を形成する。カチオン系アスファルト乳剤の分解は、通常、アスファルト合材中に含まれる骨材の表面でのイオン的分解や乳剤中の水分が蒸発することにより行われるが、道路舗装の施工時間の短縮の観点から分解時間の短縮が求められていた。
【0003】
アスファルト乳剤の分解時間を短縮する方法として、アスファルト乳剤の散布時に分解剤を散布する方法が提案されており、例えば特許文献1には、含硫黄型アニオン性界面活性剤と無機硫酸塩及び/又は縮合リン酸塩とを含み、かつ、特定の比重を示すカチオン系アスファルト乳剤の分解剤が提案されている。
特許文献1に記載の分解剤では、一定の分解時間短縮効果が得られるものの十分とはいえず、特に寒冷地や冬期などの低温(例えば0~10℃)施工時には分解剤を散布してもアスファルト乳剤の分解が起こりにくいことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6690945号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、噴霧性が高く、低温下でもアスファルト乳剤の分解時間及びアスファルト被膜形成に要する時間を十分に短縮可能なアスファルト乳剤用分解剤組成物を提供することを目的とする。また、施工時間が短縮され、平滑性にも優れるアスファルトコンクリートの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、炭素数8以上のアニオン性界面活性剤(A)、炭素数1~7の有機塩(B)及び水性媒体(C)を含有するアスファルト乳剤用分解剤組成物であり、前記有機塩(B)の前記アニオン性界面活性剤(A)に対する重量比[(B)/(A)]が0.01~0.25であり、前記有機塩(B)の前記水性媒体(C)に対する重量比[(B)/(C)]が0.01~0.1であるアスファルト乳剤用分解剤組成物;カチオン系アスファルト乳剤に該アスファルト乳剤用分解剤組成物を接触させる工程を有するアスファルトコンクリートの製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアスファルト乳剤用分解剤組成物は、低温下でもアスファルト乳剤の分解時間及びアスファルト被膜形成に要する時間を十分に短縮できるという効果を奏する。また本発明のアスファルトコンクリートの製造方法は、施工時間が短縮され、平滑性にも優れるアスファルトコンクリートを製造できるという効果を奏する。
なお、本発明において「アスファルト乳剤の分解」とは、アスファルト乳剤の乳化状態を解消させ、アスファルトと水に分離することを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<アスファルト乳剤用分解剤組成物>
本発明のアスファルト乳剤用分解剤組成物は、炭素数8以上のアニオン性界面活性剤(A)、炭素数1~7の有機塩(B)及び水性媒体(C)を必須成分として含有する。
【0009】
本発明における炭素数8以上のアニオン性界面活性剤(A)としては、スルホン酸系界面活性剤(A1)、硫酸エステル系界面活性剤(A2)、リン酸エステル系界面活性剤(A3)及びカルボン酸系界面活性剤(A4)等が挙げられる。
【0010】
スルホン酸系界面活性剤(A1)としては、炭素数(以下、Cと省略することがある)8~48のものが含まれる。特に限定されないが、具体例としては、アルキル(C8~24)スルホン酸(塩)、α-オレフィン(C8~24)スルホン酸(塩)、内部オレフィン(C8~24)スルホン酸(塩)、アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)、アルキル基を有するアルキルナフタレンスルホン酸(塩)及びアルコ―ル(C8~24)のスルホコハク酸モノ又はジエステル(塩)等が挙げられる。
なお、本明細書における「(塩)」とは、塩を形成しているものを含んでいてもよいことを意味する。本発明における塩の具体例としては、アンモニウム塩、アミン塩、アルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩及びバリウム塩等)等が挙げられる。塩は、1種単独でも2種以上を併用したものであってもよい。
スルホン酸系界面活性剤(A1)のうち浸透性の観点から好ましいものは、上記のうちアルキル基(炭素数8~16)を有するものであり、更に好ましいのはアルキル基(炭素数8~12)を有するものであり、特に好ましいのは分岐構造を有するアルキル基(炭素数8~12)を有するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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