TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024059401
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2022167062
出願日2022-10-18
発明の名称吊り上げ装置及び箱桁橋の架設方法
出願人三井住友建設株式会社,西日本高速道路株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類E01D 2/04 20060101AFI20240423BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】箱桁ブロックの将来の劣化を抑制する。
【解決手段】上床版5、下床版6及び複数のウェブ7を備える箱桁ブロック14のための吊り上げ装置20は、箱桁ブロック14の橋軸直角方向に互いに離間して配置され、連結部材21によって互いに連結された1対の吊り上げユニット22を備える。吊り上げユニットのそれぞれは、上床版5の橋軸方向の長さよりも長く、上床版5の上方に橋軸方向に沿って配置されるビーム23と、ビーム23の一端に設けられ、上床版5を下方から支持する第1支持片26を下端に備える第1支持アーム24と、ビーム23の他端側にスライド可能に設けられ、上床版5を下方から支持する第2支持片27を下端に備える第2支持アーム25とを含む。箱桁ブロック14を下方から支持して吊り上げ可能であることから、箱桁ブロック14の上面にインサート部材を設ける必要がない。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
上床版、下床版及び複数のウェブを備える箱桁ブロックのための吊り上げ装置であって、
前記箱桁ブロックの橋軸直角方向に互いに離間して配置され、連結部材によって互いに連結された1対の吊り上げユニットを備え、
前記吊り上げユニットのそれぞれが、
前記上床版の橋軸方向の長さよりも長く、前記上床版の上方に前記橋軸方向に沿って配置されるビームと、
前記ビームの一端に設けられ、前記上床版を下方から支持する第1支持片を下端に備える第1支持アームと、
前記ビームの他端側にスライド可能に設けられ、前記上床版を下方から支持する第2支持片を下端に備える第2支持アームとを含む吊り上げ装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記上床版の下面には、前記ウェブの増厚部又は前記橋軸直角方向に延在する1対のリブが形成され、
前記第1支持片及び前記第2支持片が前記増厚部の下面又は前記リブの下面に当接する請求項1に記載の吊り上げ装置。
【請求項3】
前記ビームには、長手方向に離間するように配置された複数の貫通孔が形成され、
前記第2支持アームは、前記貫通孔に抜き差しされるピンによって前記ビームに固定される請求項1に記載の吊り上げ装置。
【請求項4】
前記吊り上げユニットのそれぞれが、前記上床版を上方から押さえる少なくとも1つの押さえ部材を更に含む請求項1に記載の吊り上げ装置。
【請求項5】
前記押さえ部材は、前記ビームに設けられたベース部材と、前記ベース部材に上下方向に移動可能に設けられ、前記上床版の上面に当接する当接部材とを有する請求項4に記載の吊り上げ装置。
【請求項6】
橋軸方向に並べられる複数の箱桁ブロックを連結して構成される箱桁橋の架設方法であって、
前記箱桁橋の架設位置の下方に架設架台を配置するステップと、
前記架設架台の上に、前記橋軸方向に延在する1対のレールを設けるステップと、
前記レールの上に走行台車を設けるステップと、
請求項1~5のいずれか1項に記載の吊り上げ装置を用いて前記箱桁ブロックを吊り上げ、前記走行台車の上に前記箱桁ブロックを載置するステップと、
前記箱桁ブロックが載置された前記走行台車を走行させ、前記箱桁ブロックを前記架設架台の上方の所定位置に移動させるステップと、
前記架設架台の上に支持部材を配置し、前記所定位置に配置された前記箱桁ブロックの支持を前記走行台車から前記支持部材に切り替えるステップと、
前記箱桁ブロックを載置するステップから前記箱桁ブロックの支持を切り替えるステップまでのステップを繰り返すステップと、
それぞれの前記所定位置に支持された複数の前記箱桁ブロックを連結するステップとを含む箱桁橋の架設方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、箱桁ブロックのための吊り上げ装置及び、箱桁橋の架設方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
橋等の構造物を製作するための工法として、プレキャストセグメント工法がある。この工法は、予めプレキャスト化されたコンクリートブロック(セグメント)を現場で継ぎ合わせ、緊張材によりプレストレスを導入することによって一体化させる方法である。重量が大きいプレキャストセグメントは、クレーンを用いて吊り上げられ、所定位置に架設される。箱桁橋のプレキャストセグメントの吊り上げ構造として、床版に貫通孔が形成され、この貫通孔に挿通されたPC鋼棒に固定式フレーム(吊り上げ治具)を取り付けてセグメントを吊り上げる構成が公知である(特許文献1の図2)。
【0003】
また、プレキャスト部材の吊り上げ構造として、図10(A)に示すように、部材本体51にアンカー材52が埋め込まれ、アンカー材52に吊り治具53を取り付けてプレキャスト部材を吊り上げる構成が採られることもある。アンカー材52は部材本体51に形成された箱抜き部54に設けられる。プレキャスト部材が吊り上げられて所定位置に架設された後、箱抜き部54は、図10(B)に示すように無収縮モルタルや膨張コンクリート等の後埋め材55を充填されて平坦に処理される。特許文献1に開示されるような貫通孔も、プレキャスト部材の架設後に後埋め材55によって処理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-80696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の吊り上げ構造では、箱桁ブロックの上面に後埋め材が露出する。長年の使用によって後埋め材が経年劣化すると、後埋め材にひび割れが生じたり、後埋め材と箱桁ブロックとの縁が切れたりする虞がある。或いは、後埋め材として膨張コンクリートを用いた場合に、充填時の環境条件によっては十分な膨張効果が得られないことがある。このような場合にも後埋め材と箱桁ブロックとの縁が切れやすく、ひび割れが生じやすい。上面にひび割れが生じると、そこから侵入する水による浸食や浸入した水の凍結、鉄筋等の金属部材の水による錆び等により、プレキャスト部材の劣化が進行する。
【0006】
本発明は、以上の背景に鑑み、箱桁ブロックの将来の劣化を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、上床版(5)、下床版(6)及び複数のウェブ(7)を備える箱桁ブロック(14)のための吊り上げ装置(20)であって、前記箱桁ブロックの橋軸直角方向に互いに離間して配置され、連結部材(21)によって互いに連結された1対の吊り上げユニット(22)を備え、前記吊り上げユニットのそれぞれが、前記上床版の橋軸方向の長さよりも長く、前記上床版の上方に前記橋軸方向に沿って配置されるビーム(23)と、前記ビームの一端に設けられ、前記上床版を下方から支持する第1支持片(26)を下端に備える第1支持アーム(24)と、前記ビームの他端側にスライド可能に設けられ、前記上床版を下方から支持する第2支持片(27)を下端に備える第2支持アーム(25)とを含む。
【0008】
この態様によれば、第1支持アームの第1支持片と第2支持アームの第2支持片とで上床版を下方から支持し、箱桁ブロックを吊り上げることができる。また、第2支持アームをスライドさせることで上床版の支持を容易に解除することができる。そして、この吊り上げ装置によって箱桁ブロックを下方から支持して吊り上げ可能であることから、箱桁ブロックの上面にインサート部材を設ける必要がなく、箱桁ブロックの上面の劣化が抑制される。
【0009】
上記の態様において、前記上床版の下面には、前記ウェブの増厚部(7b)又は記橋軸直角方向に延在する1対のリブ(8)が形成され、前記第1支持片及び前記第2支持片が前記ウェブの増厚部の下面又は前記リブの下面に当接すると良い。
【0010】
この態様によれば、上向きの力に対して曲げ剛性の高いウェブの増厚部又はリブを下方から支持することができる。そのため、吊り上げのために上床版の板部を厚くする必要がない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

山崎産業株式会社
マット体
6日前
個人
横断歩道路面標示の標示方法
21日前
鹿島建設株式会社
補強構造
9日前
日鉄建材株式会社
路面構造体
7日前
日本ロードネクス株式会社
標識柱
28日前
日鉄建材株式会社
防音壁の頂部構造
6日前
日鉄建材株式会社
防音壁の頂部構造
6日前
保線機器整備株式会社
レール削正装置
29日前
個人
路面標示施工材の製造方法および製造装置
8日前
個人
岩石から制作する舗道石の表面の仕上げ加工
23日前
株式会社栗本鐵工所
樹脂製検査路
2日前
福岡運輸株式会社
倉庫出入口ガード機構
1か月前
鹿島道路株式会社
舗装構造
7日前
株式会社NIPPO
道路補修材
2日前
鹿島建設株式会社
橋梁および外ケーブルの交換方法
2日前
ケイコン株式会社
中空床版橋の補修型枠及び補修方法
1日前
日立建機株式会社
作業機械
1か月前
株式会社エイビット
コーン転倒検知システム
6日前
積水樹脂株式会社
車両用防護装置及び車両用防護装置の設置構造
9日前
大林道路株式会社
太陽光発電パネル
1か月前
ニッタ株式会社
橋梁用伸縮装置
1か月前
株式会社NIPPO
表層除去機
3日前
大鉄工業株式会社
マクラギ吊上げ装置
7日前
株式会社コーセイ
排水拡散部材
22日前
株式会社八木熊
バリケード用支持脚
2日前
株式会社大盛工業
路面覆工ユニット及び路面覆工方法
15日前
西日本高速道路メンテナンス九州株式会社
仮設防護柵
2日前
日本建設技術株式会社
透保水性舗装構造およびその工法
1日前
個人
新設防護柵の設置方法および防護柵構造
1か月前
TOPPANホールディングス株式会社
道路標示材
1日前
株式会社オーエヌグループ
真空パック製品を使用した樹脂舗装の施工方法
23日前
戸田建設株式会社
落橋防止装置の取付方法及びそれに用いるアタッチメント
3日前
ニッタ化工品株式会社
道路標識柱
29日前
株式会社IHIインフラシステム
橋梁用常設足場
22日前
株式会社オーエヌグループ
素人を含むユーザーによる樹脂舗装用の真空パック製品
23日前
JFEスチール株式会社
舗装材の評価方法及び舗装材の施工方法
21日前
続きを見る