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公開番号2024056537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163502
出願日2022-10-11
発明の名称ミツバチ属行動解析システム、及びミツバチ属行動解析方法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類A01K 29/00 20060101AFI20240416BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】実際の養蜂場でリアルタイムにミツバチ属の採餌範囲を解読することができるミツバチ属行動解析システムを提供する。
【解決手段】このミツバチ属行動解析システムは、ミツバチの挙動を撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像された画像を解析するコンピュータとを備える。前記コンピュータは、前記画像に対し所定の画像処理を実行する画像処理部と、前記画像処理の後の前記画像の画素毎の変化を示す周波数スペクトルを解析する周波数スペクトル解析部と、前記周波数スペクトルに基づき、特定の周波数成分にピークを有する画素を特定する画素特定部と、前記画素特定部で特定された画素に基づき、ミツバチのダンスに関するダンス情報を演算するダンス情報演算部と、前記ダンス情報に従い、ミツバチの採餌位置を特定する採餌位置特定部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ミツバチの挙動を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置で撮像された画像を解析するコンピュータと、
を備え、
前記コンピュータは、
前記画像に対し所定の画像処理を実行する画像処理部と、
前記画像処理の後の前記画像の画素毎の変化を示す周波数スペクトルを解析する周波数スペクトル解析部と、
前記周波数スペクトルに基づき、特定の周波数成分にピークを有する画素を特定する画素特定部と、
前記画素特定部で特定された画素に基づき、ミツバチのダンスに関するダンス情報を演算するダンス情報演算部と、
前記ダンス情報に従い、ミツバチの採餌位置を特定する採餌位置特定部と
を備えたことを特徴とするミツバチ属行動解析システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記周波数スペクトル解析部は、前記画像を構成する複数のフレームを含むフレーム群のデータを取得し、前記複数のフレームの画素毎に明度の時間的変化を取得し、その時間的変化に対し離散フーリエ変換を適用することで前記周波数スペクトルを解析する、請求項1に記載のミツバチ属行動解析システム。
【請求項3】
前記画素特定部は、ミツバチのダンスに係るダンス周波数帯において周波数成分のピークを有する画素を特定する、請求項2に記載のミツバチ属行動解析システム。
【請求項4】
連続する複数のフレームを比較して、前記画素のデータを修復する画素修復部を更に備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のミツバチ属行動解析システム。
【請求項5】
ミツバチの挙動を撮像装置で撮像するステップと、
前記撮像装置で撮像された画像をコンピュータで解析するステップと
を備え、
前記コンピュータで解析するステップは、
前記画像に対し所定の画像処理を実行するステップと、
前記画像処理の後の前記画像の画素毎の変化を示す周波数スペクトルを解析するステップと、
前記周波数スペクトルに基づき、特定の周波数成分にピークを有する画素を特定するステップと、
特定された画素に基づき、ミツバチのダンスに関するダンス情報を演算するステップと、
前記ダンス情報に従い、ミツバチの採餌位置を特定するステップと
を備えたことを特徴とするミツバチ属行動解析方法。
【請求項6】
前記周波数スペクトルを解析するステップは、前記画像を構成する複数のフレームを含むフレーム群のデータを取得し、前記複数のフレームの画素毎に明度の時間的変化を取得し、その時間的変化に対し離散フーリエ変換を適用することで前記周波数スペクトルを解析する、請求項5に記載のミツバチ属行動解析方法。
【請求項7】
前記画素を特定するステップは、ミツバチのダンスに係るダンス周波数帯において周波数成分のピークを有する画素を特定する、請求項6に記載のミツバチ属行動解析方法。
【請求項8】
連続する複数のフレームを比較して、前記画素のデータを修復するステップを更に備える、請求項5~7のいずれか1項に記載のミツバチ属行動解析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミツバチ属の行動を解析するミツバチ属行動解析システム、及びミツバチ属行動解析方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ミツバチ属、例えばセイヨウミツバチの飼育において、セイヨウミツバチが採餌などに利用している範囲を把握することが飼育環境の管理において重要である。セイヨウミツバチの採餌範囲を把握する方法として、セイヨウミツバチの尻振りダンスを解読する手法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。手動での解読には時間がかかるため、コンピュータによる自動での解読技術の開発が進められている。
【0003】
しかし、コンピュータによる自動での解読においては、大量のデータを処理することが必要であるため、多くの電力を必要とする。ダンスの自動解読をリアルタイムで行うためには、データ解析を遠隔のサーバではなく、現場に存在するコンピュータにおいて実行することが求められる。しかし、実際の養蜂場が存在する山奥では十分な電源を確保することができず、現地でリアルタイムでダンスを解析し、セイヨウミツバチの採餌範囲を解読することは困難であった。このため、養蜂家等が実際の養蜂場でリアルタイムに採餌範囲を解読することができるシステムの提供が求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Wario et al. 2017. Automatic detection and decoding of honey bee waggle dances. PLOS ONE. 12(12): e0188626.
Okubo et al. 2019. Forage area estimation in European honeybees (Apis mellifera) by automatic waggle decoding of videos using a generic camcorder in field apiaries. Apidologie. 50:243‐252.
George et al. 2021. Distance estimation by Asian honey bees in two visually different landscapes. Journal of Experimental Biology (2021) 224, jeb242404. doi:10.1242/jeb.242404.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、実際の養蜂場でリアルタイムにミツバチ属の採餌範囲を解読することができるミツバチ属行動解析システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係るミツバチ属行動解析システムは、ミツバチの挙動を撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像された画像を解析するコンピュータとを備える。前記コンピュータは、前記画像に対し所定の画像処理を実行する画像処理部と、前記画像処理の後の前記画像の画素毎の変化を示す周波数スペクトルを解析する周波数スペクトル解析部と、前記周波数スペクトルに基づき、特定の周波数成分にピークを有する画素を特定する画素特定部と、前記画素特定部で特定された画素に基づき、ミツバチのダンスに関するダンス情報を演算するダンス情報演算部と、前記ダンス情報に従い、ミツバチの採餌位置を特定する採餌位置特定部とを備える。
【0007】
また、本発明に係るミツバチ属行動解析方法は、ミツバチの挙動を撮像装置で撮像するステップと、前記撮像装置で撮像された画像をコンピュータで解析するステップとを備える。前記コンピュータで解析するステップは、前記画像に対し所定の画像処理を実行するステップと、前記画像処理の後の前記画像の画素毎の変化を示す周波数スペクトルを解析するステップと、前記周波数スペクトルに基づき、特定の周波数成分にピークを有する画素を特定するステップと、特定された画素に基づき、ミツバチのダンスに関するダンス情報を演算するステップと、前記ダンス情報に従い、ミツバチの採餌位置を特定するステップとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明のミツバチ属行動解析システムによれば、実際の養蜂場でリアルタイムにミツバチ属の採餌範囲を解読することができるミツバチ属行動解析システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の形態に係るミツバチ属行動解析システム1の全体構成を説明する概略図である。
エッジコンピュータ20のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
ミツバチBのダンス情報の演算と、その結果に基づく採餌位置の特定の方法について説明する概略図である。
ミツバチのダンスに関するダンス情報の計算の手順の一例を説明するフローチャートである。
画像処理部112における縮小処理の内容を説明する概略図である。
周波数スペクトル解析部113で実行される周波数スペクトルの計算の方法を説明する概略図である。
周波数スペクトル解析部113で実行される周波数スペクトルの計算の方法を説明する概略図である。
ステップS24の内容を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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