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公開番号2024051192
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157219
出願日2022-09-30
発明の名称橋梁のたわみ測定方法とそのたわみ測定装置及び橋梁のたわみ測定プログラム
出願人公益財団法人鉄道総合技術研究所
代理人個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20240404BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】橋梁上を走行する車両から測定される偏心矢軌道変位を利用して橋梁のたわみを簡単に測定することができる橋梁のたわみ測定方法とそのたわみ測定装置及び橋梁のたわみ測定プログラムを提供する。
【解決手段】たわみ測定方法#100は、橋梁のたわみzbを測定する方法であり、橋梁上を走行する車両からこの橋梁上の1-2-4軸偏心矢軌道変位zt,A及び1-3-4軸偏心矢軌道変位zt,Bを測定する軌道変位測定装置の測定結果に基づいて、この橋梁のたわみzbを演算する。車両は、1両内の第1軸から第4軸までの4つの軸位置における軌道変位を測定する2台車検測車両である。軌道変位測定装置は、第1軸及び第4軸に対する第2軸の1-2-4軸偏心矢軌道変位zt,Aと第3軸の1-3-4軸偏心矢軌道変位zt,Bとを測定する。たわみ演算工程#130,140は、1-2-4軸偏心矢軌道変位zt,Aと1-3-4軸偏心矢軌道変位zt,Bとに基づいて、橋梁のたわみzbを演算する。
【選択図】図17
特許請求の範囲【請求項1】
橋梁のたわみを測定する橋梁のたわみ測定方法であって、
前記橋梁上を走行する車両からこの橋梁上の偏心矢軌道変位を測定する軌道変位測定装置の測定結果に基づいて、この橋梁のたわみを演算するたわみ演算工程を含むこと、
を特徴とする橋梁のたわみ測定方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の橋梁のたわみ測定方法において、
前記車両は、1両内の第1軸から第4軸までの4つの軸位置における軌道変位を測定する2台車検測車両であり、
前記軌道変位測定装置は、第1軸及び第4軸に対する第2軸の偏心矢軌道変位と第3軸の偏心矢軌道変位とを測定し、
前記たわみ演算工程は、前記第2軸の偏心矢軌道変位と前記第3軸の偏心矢軌道変位とに基づいて、前記橋梁のたわみを演算する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁のたわみ測定方法。
【請求項3】
請求項2に記載の橋梁のたわみ測定方法において、
前記第2軸の偏心矢軌道変位から変換した弦正矢軌道変位と、前記第3軸の偏心矢軌道変位から変換した弦正矢軌道変位との間の差分である高低検測差を演算する高低検測差演算工程を含み、
前記たわみ演算工程は、前記高低検測差に基づいて前記橋梁のたわみを演算する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁のたわみ測定方法。
【請求項4】
請求項3に記載の橋梁のたわみ測定方法において、
前記たわみ演算工程は、前記橋梁の支間長毎の変換係数を前記高低検測差に乗算して、この橋梁のたわみを演算する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁のたわみ測定方法。
【請求項5】
請求項3に記載の橋梁のたわみ測定方法において、
前記たわみ演算工程は、前記橋梁毎の桁たわみ-前記高低検測差の変換モデルに基づいて、この橋梁のたわみを演算する工程を含むこと、
を特徴とする橋梁のたわみ測定方法。
【請求項6】
橋梁のたわみを測定する橋梁のたわみ測定装置であって、
前記橋梁上を走行する車両からこの橋梁上の偏心矢軌道変位を測定する軌道変位測定装置の測定結果に基づいて、この橋梁のたわみを演算するたわみ演算部を備えること、
を特徴とする橋梁のたわみ測定装置。
【請求項7】
橋梁のたわみを測定するための橋梁のたわみ測定プログラムであって、
前記橋梁上を走行する車両からこの橋梁上の偏心矢軌道変位を測定する軌道変位測定装置の測定結果に基づいて、この橋梁のたわみを演算するたわみ演算手順をコンピュータに実行させること、
を特徴とする橋梁のたわみ測定プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、橋梁のたわみを測定する橋梁のたわみ測定方法とそのたわみ測定装置及び橋梁のたわみ測定プログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
列車通過時の橋梁のたわみは設計等でも評価される基本的な性能指標である。橋梁のたわみは、新規路線の開業時、車両入線時などをはじめ、近年では性能ベースの効率的なメンテナンスのために通常の維持管理でも測定される。例えば、桁と地面との間の変位を接触式変位計によって測定して桁のたわみを測定する方法や、桁に取り付けられた加速度計の出力信号を積分して桁のたわみを測定する方法や、地上の円状の板ばねと、一端を桁に取り付け他端を板ばねに取り付けたピアノ線と、この板ばねに取り付けられたひずみゲージとを備えるリング式変位計によって桁のたわみを測定する方法や、列車通過時の画像を連続的に撮影し列車通過前の基準画像と列車通過中の一連の画像との間で画像計測によって桁のたわみを測定する方法や、橋梁の桁に取り付けられた画像計測用マーカに地上側からレーザ光を照射しこの画像計測用マーカで反射した反射レーザ光を受光してレーザ変位計によって桁のたわみを計測する方法など、様々な手法が存在する。しかし、これらの代表的な橋梁のたわみ測定方法は、すべて地上から列車通過時のたわみを測定するため、橋梁のたわみ測定には毎年、膨大な時間と費用を要している。このため、車両上からの橋梁の性能評価が提案されている。
【0003】
より効率的な橋梁の検査方法として、走行する車両に設置したセンサを利用し、橋梁通過時の応答を分析することで間接的に橋梁の状態を把握する手法(車上計測による橋梁調査手法)が世界中で広く検討されてきた。橋梁の動的特性の車両スキャン方法では、振動センサを備える試験車両が橋梁上を移動して、振動センサの出力信号から出力ブリッジ周波数を抽出して橋梁の状態を調査している(例えば、非特許文献1参照)。ただし、これまでの車上計測による橋梁調査手法は、橋梁の固有振動数、振動モード形、もしくは損傷など、間接的な橋梁の性能を車上に設置した一つのセンサで検知する方法がほとんどであった。
【0004】
2台の車両を利用した間接橋梁周波数推定では、複数の車両の応答に共通の振動成分である橋の固有振動数を、クロススペクトル密度関数推定を含む信号処理によって抽出している(例えば、非特許文献2参照)。この間接橋梁周波数推定では、複数のセンサの利用について検討しているが、検知する橋梁の性能指標は固有振動数であり、直接の性能(たわみ)を評価できなかった。
【0005】
従来の橋梁の共振検出方法は、列車の先頭車両で測定する軌道変位と、この列車の後尾車両で測定する軌道変位とに基づいて、橋梁の共振を検出している(例えば、特許文献1参照)。従来の橋梁の共振検出方法は、列車の先頭車両で測定する上下加速度と、この列車の後尾車両で測定する上下加速度とに基づいて、橋梁の共振を検出している(例えば、特許文献1参照)。これらの従来の橋梁の共振検出方法は、営業列車の先頭及び後尾車両に設置された軌道変位検測装置又は車体動揺加速度により、列車通過時に振動が大きく増幅する橋梁(共振橋梁)を検知する手法が提案されているが、橋梁のたわみの大きさまで測定することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
Y.B.Yang,J.P.Yang,Y.Wu,B.Zhang,“Vehicle Scanning Method for Bridges”,USA,John Wiley & Sons Ltd,28 October 2019.
【0007】
T.Nagayama,A.P.Reksowardojo,D.Su,T.Mizutani,”Bridge natural frequency estimation by extracting the common vibration component from the responses of two vehicles”,Engineering Structures,150(2017) 821-829.
【0008】
特開2021-152250号公報
【0009】
特開2022-108892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の橋梁の共振検出方法は、固有振動数が推定可能な場合でも、設計における要求性能である列車通過時のたわみを直接推定できず、共振橋梁を検出できたとしても、その橋梁のたわみの大きさはわからない。また、複数の車上計測された軌道変位などを利用して橋梁のたわみを推定する場合に、先頭車両及び後尾車両で計測された軌道変位の相違から橋梁のたわみの大きさを推定しようとしても、先頭車両及び後尾車両に軌道検測装置が設置されている車両は日本の高速鉄道の一部であり、高速鉄道の限られた数しか存在しなかった。特に、在来線での車上からの桁たわみの推定は実現できないため、在来線においては地上からのたわみ計測は毎年膨大な費用とリソースを費やしている。さらに、在来線では主に2台車検測車両と呼ばれる軌道検測車両が利用されるが、従来の橋梁の共振検出方法において用いられる軌道検測装置とは原理が異なるため、2つの軌道変位と桁たわみの関係が不明であった。
(【0011】以降は省略されています)

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