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公開番号2024055186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161903
出願日2022-10-06
発明の名称瀝青テープ貼付装置
出願人株式会社パーカーコーポレーション,三井住建道路株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E01C 19/52 20060101AFI20240411BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】アスファルト舗装の端面に送られて貼付される瀝青テープの上下の位置を調整でき、最適な位置に変更できる簡便なテープ高さの調整機構を開発し、立面である端面への瀝青テープの貼り付け位置を所望のものに簡便にできるようにした、実用性に優れる瀝青テープ貼付装置の提供。
【解決手段】走行用キャスタ、瀝青テープの保持部、アスファルト舗装の端面の所望の位置にテープを送るテープ送りガイド機構、貼付する際に瀝青テープを押し付けるテープ押さえバーを有し、瀝青テープの保持部とテープ送りガイド機構とが関連して動くようにした一連一体に構成された治具が、シャフトで水平に支持されたテープ送りガイド調整板を有し、該調整板に、瀝青テープの保持部とテープ送りガイド機構を構成する支持用部材とが、独立に固定されてなり、シャフトはリニアブッシュで上下に摺動して調整板の位置が上下に可動できるように構成された瀝青テープ貼付装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
施工済のアスファルト舗装に隣接させて、別のアスファルト舗装を施工する際に使用される、互いに隣接するアスファルト舗装の継ぎ目における止水を目的として行われる、前記施工済の舗装面と、前記別の舗装を施工する前の路面の、段差のある2つの面上を、前記継ぎ目を構成することになる前記施工済のアスファルト舗装の端面に沿って長手方向に走行しながら、該端面に、巻回された長尺の瀝青テープを巻き解しつつ貼付をするための瀝青テープ貼付装置であって、
前記走行をするためのキャスタと、前記瀝青テープの保持部と、該保持部から前記施工済のアスファルト舗装の端面の所望の位置に前記瀝青テープを送るためのテープ送りガイド機構と、前記端面に前記瀝青テープを貼付する際に、瀝青テープを前記端面に押し付けるためのテープ押さえバーと、を有してなり、
少なくとも、前記瀝青テープの保持部と、前記テープ送りガイド機構とが関連して動くように、一連一体に構成された治具を有してなり、
該治具は、シャフトで水平に支持されたテープ送りガイド調整板を有し、該調整板に、前記瀝青テープの保持部と、前記テープ送りガイド機構を構成する支持用部材とが、それぞれ独立に固定されてなり、且つ、前記シャフトはリニアブッシュで上下に摺動し、該摺動によって前記調整板の位置が上下に可動できるように構成された、
前記施工済のアスファルト舗装の端面に貼付する際の前記瀝青テープの上下の位置を調整し、変更できる機構を有してなることを特徴とする瀝青テープ貼付装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記テープ送りガイド機構が、前記瀝青テープの保持部から、前記施工済のアスファルト舗装の端面の近傍に前記瀝青テープを送るための、瀝青テープを送る方向を変えるための方向転換用テープ送りガイドが2箇所以上に設けられた支持用部材Aと、前記施工済のアスファルト舗装の端面の所望の位置に前記瀝青テープが貼付されるように、前記端面に対向する位置における前記瀝青テープの上下の位置を調整して、該瀝青テープが貼付される位置決めをするための位置調整用テープ送りガイドを支持するための支持用部材Bと、を有してなる請求項1に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項3】
前記支持用部材Aは、長尺な棒状部材の両端部のそれぞれに、前記方向転換用テープ送りガイドが設けられており、且つ、前記長尺な棒状部材が、棒状部材を少なくとも2本繋げてなり、該繋げた部分で折り曲げ可能な構造を有する請求項2に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項4】
前記位置調整用テープ送りガイドを支持するための前記支持用部材Bは、上下動可能に形成されており、さらに、前記位置調整用テープ送りガイドの角度を調整するための角度微調整用部材を有してなる請求項2又は3に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項5】
さらに、直角に交わる立面及び底面の2つ平面を有する鏝(こて)を有し、該鏝が、前記走行の際に、前記テープ押さえバーで前記施工済のアスファルト舗装の端面に押さえ付けられた瀝青テープを、前記鏝の立面でも前記端面に押し付けると同時に、前記鏝の底面で、前記別のアスファルト舗装を施工する前の路面又は該路面上に一部延伸した瀝青テープを有する路面を押し付けるように構成された請求項1又は2に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項6】
前記瀝青テープは、巻き解した時の幅が50mm~100mmであり、前記アスファルト舗装の端面を構成する基層又は表層に前記瀝青テープが貼付された際に、前記瀝青テープの幅が前記基層又は前記表層の幅よりも広い場合には、該瀝青テープは、長手方向に連続して折り曲げた状態で、前記舗装を施工する前の路面上に一部延伸されて貼付される請求項1又は2に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項7】
前記キャスタは、前記走行の際に、前記施工済のアスファルト舗装の舗装面を走行するための車輪機構Bと、前記別のアスファルト舗装を施工する前の路面を走行するための車輪機構Aとを有し、前記車輪機構A及びBは、それぞれ独立に車輪を有し、且つ、少なくとも前記車輪機構Bは、前記車輪を支持するための支持体が上下動できる構造を有してなり、前記施工済アスファルト舗装の舗装面と、前記別のアスファルト舗装を施工する前の路面とに段差がある場合にも、水平を保って走行できるように構成されている請求項1又は2に記載の瀝青テープ貼付装置。
【請求項8】
さらに、前記走行をさせるための押し棒が配設されてなる請求項1又は2に記載の瀝青テープ貼付装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、瀝青テープ貼付装置に関する。さらに詳しくは、舗装工事において生じるアスファルト舗装の継ぎ目に、走行させながら簡易な構造の装置で、瀝青テープを施工済のアスファルト舗装の端面に貼り付ける作業を簡便にすることができ、しかも、貼り付ける瀝青テープの位置を、アスファルト舗装の端面に対してより好適なものになるように調整することができる、瀝青テープを所望の状態に簡便に貼り付け可能な、実用価値の高い瀝青テープ貼付装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルト舗装は、コンクリート舗装と比べて初期費用が安く、養生が不要で施工後すぐに交通開放が可能であり、また、成形が容易なため舗装表面の平坦化が容易であり、簡易な方法で補修が可能であるといったメリットがあるので、広く普及している。一方、高温になると変形し易く、轍掘れができやすく、寿命が短いといったデメリットもあり、個々の舗装道路の環境や交通量にもよるが、良好な道路状態を保つためには補修が必要である。補修工事は、問題のある傷んだ箇所を含む範囲の既存のアスファルト舗装を切削して剥がし、この切削部分に新たなアスファルト舗装をすることで行われている。切削部分への新たなアスファルト舗装は、補修する必要のない、施工済の既存のアスファルト舗装に隣接して施工されて、既存の舗装と一体化され、段差のないアスファルト舗装となるように施工されている。このため、既存の施工済のアスファルト舗装と、隣接して施工された新たなアスファルト舗装との間には継ぎ目が生じる。そして、この継ぎ目には、後述するように、止水処理が必要になる。
【0003】
ここで、アスファルト舗装は下記の各層が積層されてなる積層構造をしており、補修工事は、通常、最表層の表層とその下の基層とを切削して剥がし、切削した部分に新たなアスファルト舗装を施工することで行われている。アスファルト舗装は、均一に締め固められた「路床」と呼ばれる地盤の上に、一般的には、人工的に粒径を調整した砕石を用いて「路盤」を造り、この路盤の上にアスファルト混合物で「基層」を施工し、最後に、アスファルト混合物を用いてアスファルト舗装の路面になる「表層」を「基層」の上に施工している(図6(a)参照)。基層と表層との違いは、「基層」を、表層の施工に用いられるアスファルト混合物よりもアスファルトの量が少なめのアスファルト混合物で施工する点であり、同様にアスファルト舗装して、基層を施工した後、その上に表層を施工して積層させている。
【0004】
施工する道路の幅などにもよるが、新たにアスファルト舗装で道路を造る場合にも、道路幅よりも狭い一の舗装を長手方向の所定距離間に施工した後、施工した舗装に隣接させて、同様に道路幅よりも狭い別の舗装を長手方向に施工し、さらに、このような施工を順次繰り返すことで道路幅全体の舗装を完成させる施工が行われることもある。このような施工をした場合も、先に説明した補修工事の場合と同様に互いに隣接するアスファルト舗装間に継ぎ目が生じるため、止水処理が必要になる。
【0005】
上記したように、補修工事や新たに建設されたアスファルト舗装道路では、互いに隣接するアスファルト舗装の間に継ぎ目が生じる。そして、この継ぎ目から雨水等の流体が浸入し、アスファルトに経時的な劣化を生じさせ、このことに起因して舗装に大きな裂け目が生じることがある。特に地震等の際には、アスファルト舗装道路が分断されるといった大被害を発生させる原因になる場合がある。このため、アスファルト舗装の工事の際に、継ぎ目の止水処理を確実に行なうことが重要になる。
【0006】
上記に対応するため、補修工事等において、施工済の既存のアスファルト舗装に隣接させて別の(次の)アスファルト舗装を施工する場合、アスファルト舗装をする前に、継ぎ目になる部分に瀝青テープを用いた下記の止水処理が行われている。すなわち、継ぎ目を構成することになる施工済のアスファルト舗装の端面の長手方向(走行方向)に、瀝青テープを貼り付けた後にアスファルト舗装をして、互いに隣接するアスファルト舗装の継ぎ目に瀝青テープを配置させる止水処理がされている。具体的には、積層構造のアスファルト舗装の端面を構成している、「基層」及び「表層」の端面部分に、現場によっては「表層」の端面部分に、瀝青テープを貼り付ける作業が行われている(図6参照)。先述したように、舗装の「継ぎ目」の止水のための処理は、アスファルト舗装の長寿命化や、災害による被害の拡大防止に繋がるので確実に行われることが望まれる。アスファルト舗装の端面への瀝青テープの貼り付け作業は、従来から、作業者による手作業で行われている。この作業は、作業者が道路面にしゃがみ込む(屈み込む)状態で行われており、作業者にとって肉体的な負担の大きいものであり、作業負担を軽減する措置が望まれる。
【0007】
これに対し、出願人らは、特許文献1で、上記した瀝青テープの貼り付け作業を簡便に行うことができ、作業者の肉体的負担の軽減を図ることができる瀝青テープ貼付装置の提案をしている。具体的には、この装置を用いることで、作業者は、施工が既に完了しているアスファルト舗装面と、隣接するアスファルト舗装を施工する前の路面の、段差のある2つの面上を、継ぎ目を構成することになる施工済のアスファルト舗装の端面に沿って長手方向に装置を走行させながら、該端面に巻回された長尺の瀝青テープを巻き解しつつ瀝青テープを貼り付けることができる。その際、作業者は、立った状態で装置を押して、施工済のアスファルト舗装の端面に沿って走行させることで、瀝青テープの貼り付けを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6145426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、上記した従来の装置に対して、作業者が、瀝青テープ貼付装置を走行させるだけの簡便な作業で、より確実に、所望の状態に瀝青テープを貼付できる装置にするためには、下記の点を改良することが望まれ、改良できれば、例えば、施工現場によって異なる、瀝青テープを貼付するアスファルト舗装の端面の「基層」や「表層」の高さの違いにも好適に適用できるようになり、凡用性にも優れる、実用性の高い、より有用な瀝青テープ貼付装置の提供が可能になるとの認識をもった。
【0010】
補修工事をする際には、先に説明したように、通常、補修箇所を含むアスファルト舗装の表層と基層を切削して剥がして、基層の下の路盤を露出させる。現場によっては、基層を設けない場合もあり、基層や表層の高さも一様ではない。すなわち、瀝青テープ貼付装置で、止水処理のために瀝青テープを貼り付ける、施工済のアスファルト舗装の端面の高さ(補修工事の場合は、切削された路面との段差)は一様でなく、現場によって異なり、40mm~100mmまでの様々な高さがある。
(【0011】以降は省略されています)

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