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公開番号2024043652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022148755
出願日2022-09-20
発明の名称エンジン
出願人株式会社SUBARU
代理人弁理士法人青海国際特許事務所,個人
主分類F01L 1/28 20060101AFI20240326BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】吸気の流量と流動の強さとを両立させたエンジンを提供する。
【解決手段】燃焼室40内に連通し吸気又は排気を行うポート11,12と、ポートを開閉するバルブ110,210と、バルブに設けられた乱流発生部材120,220とを備えるエンジン1を、バルブは、弁体部111と、弁体部から突出したバルブステム112とを有し、乱流発生部材120は、バルブの弁体部と対向して設けられた乱流発生板121と、乱流発生板から突出するとともにバルブステム内に設けられた開口にバルブステムの長手方向に沿って相対変位可能に挿入された軸状部122とを有し、エンジンは、少なくとも圧縮行程において、乱流発生板がバルブの弁体部から燃焼室内に繰り出される方向に離間するよう乱流発生部材を駆動する乱流発生部材駆動部300をさらに有する構成とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼室内に連通し吸気又は排気を行うポートと、
前記ポートを開閉するバルブと、
前記バルブに設けられた乱流発生部材とを備えるエンジンであって、
前記バルブは、
円盤状の弁体部と、
前記弁体部から突出したバルブステムとを有し、
前記乱流発生部材は、
前記バルブの前記弁体部と対向して設けられた乱流発生板と、
前記乱流発生板から突出するとともに前記バルブステム内に設けられた開口に前記バルブステムの長手方向に沿って相対変位可能に挿入された軸状部とを有し、
前記エンジンは、
少なくともエンジンの圧縮行程において、前記乱流発生板が前記バルブの前記弁体部から燃焼室内に繰り出される方向に離間するよう前記乱流発生部材を駆動する乱流発生部材駆動部をさらに有すること
を特徴とするエンジン。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記乱流発生板は、前記弁体部に近接した際に、前記弁体部の前記燃焼室側の面部に沿って配置される円盤状の部材であること
を特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
前記乱流発生板は、前記軸状部の長手方向に沿って貫通して形成された複数の開口を有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。
【請求項4】
前記乱流発生部材駆動部は、
前記バルブを駆動するカムと当接するカムフォロワと、
前記カムフォロワと連動して前記乱流発生部材を駆動する連動部材とを有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。
【請求項5】
前記乱流発生部材駆動部は、
前記バルブを駆動するカムと同軸に設けられた他のカムを有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、4ストロークレシプロ内燃機関であるエンジンに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンの吸気装置等に関する技術として、例えば、特許文献1には、流量係数を低下させることなく、効率的にタンブル流を発生させる内燃機関の吸気ポートの構造として、吸気ポートのバルブステムのガイド穴とバルブシート部との間における湾曲部において、湾曲の曲率中心から遠方に位置する遠心側の壁面に、内側に向かって凸状になだらかに曲率を変化させる肉盛部を設けることが記載されている。
特許文献2には、タンブル流の生成を促進しつつ、圧縮行程にはタンブル流を潰して多数の乱流に細分化するため、排気バルブの受圧面に凹所を形成し、凹所に環状突起のような乱流化手段(抵抗体)を形成することが記載されている。
特許文献3には、高回転域における排気上死点付近でのより確実な掃気を行うとともにスキッシュエリアを拡大するため、吸気バルブを、外側バルブと、外側バルブに移動自在に挿入した内側バルブとから構成し、排気バルブを、外側バルブと、外側バルブに移動自在に挿入した内側バルブとから構成し、外側バルブに、内側バルブで開閉される内側通路を形成し、外側バルブ及び内側バルブの開閉を制御する第1カム及び第2カムにより、少なくとも掃気時に、吸排気バルブの各外側バルブを同時に閉じる非オーバーラップ状態にするとともに、吸排気バルブの各内側バルブを同時に開くオーバーラップ状態にすることが記載されている。
特許文献4には、フローディメンションの改善及び均質な空燃チャージを両立するため、内側弁及び外側弁からなる円形ヘッドを備える内燃機関の弁機構において、内側弁は外側弁より外径が小さいステムを備え、外側弁は内側弁を受け入れる中空部を有するステムと底面の中心に内側弁を着座させるシートを備えるものが記載されている。
特許文献5には、燃焼室にタンブル流が残り過ぎることによる弊害を防止して、燃焼性を向上させるため、ピストンにタンブル流を破壊して乱流を生成させる攪乱部材を設けることが記載されている。攪乱部材は、リンク機構等により連接棒と連動し、ピストンが上死点近くに位置したある程度の範囲だけ突出するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平 9-184424号公報
特開2017-115627号公報
特開2007-211664号公報
特開平 7- 77018号公報
特開2013-155689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンジンの吸気装置において、一般に、吸気ポートで発生する流動(タンブル比や乱れ強さ)と、流量係数μFとは背反する。
すなわち、吸気ポートを、流量を重視した設計とした場合、高負荷領域で吸気流量を増加させ、エンジンの出力を向上することができるが、背反として、流動が弱くなることから低負荷領域(燃費領域)での燃焼速度が低下し、等容比の悪化により熱効率、トルクが低下してしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、吸気の流量と流動の強さとを両立させたエンジンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るエンジンは、燃焼室内に連通し吸気又は排気を行うポートと、前記ポートを開閉するバルブと、前記バルブに設けられた乱流発生部材とを備えるエンジンであって、前記バルブは、円盤状の弁体部と、前記弁体部から突出したバルブステムとを有し、前記乱流発生部材は、前記バルブの前記弁体部と対向して設けられた乱流発生板と、前記乱流発生板から突出するとともに前記バルブステム内に設けられた開口に前記バルブステムの長手方向に沿って相対変位可能に挿入された軸状部とを有し、前記エンジンは、少なくともエンジンの圧縮行程において、前記乱流発生板が前記バルブの前記弁体部から燃焼室内に繰り出される方向に離間するよう前記乱流発生部材を駆動する乱流発生部材駆動部をさらに有することを特徴とする。
これによれば、圧縮行程において乱流発生板を燃焼室内に突出させることによって、燃焼室内の気流を攪拌し、シリンダ筒内の燃焼用空気の流動を促進することができる。
また、吸気ポートとバルブの弁体との間に形成される流路に影響を及ぼすことがないため、高負荷、高出力時の吸気流量を確保することができる。
【0006】
本発明において、前記乱流発生板は、前記弁体部に近接した際に、前記弁体部の前記燃焼室側の面部に沿って配置される円盤状の部材である構成とすることができる。
これによれば、乱流発生板を燃焼室内に突出させない際には、乱流発生板をバルブの弁体の燃焼室側の面に沿わせて配置することにより、圧縮行程以外の行程において乱流発生板があることにより他の性能に悪影響を及ぼすことがない。
【0007】
本発明において、前記乱流発生板は、前記軸状部の長手方向に沿って貫通して形成された複数の開口を有する構成とすることができる。
これによれば、圧縮行程においてシリンダ筒内の気流が開口を通過する際に攪拌され、燃焼用空気の流動をよりいっそう促進することができる。
【0008】
本発明において、前記乱流発生部材駆動部は、前記乱流発生部材駆動部は、前記バルブを駆動するカムと当接するカムフォロワと、前記カムフォロワと連動して前記乱流発生部材を駆動する連動部材とを有する構成とすることができる。
これによれば、乱流発生部材をバルブと同一のカムを用いて駆動することが可能となり、カムプロファイルの加工等の工数を低減して製造工程を簡素化することができる。
【0009】
本発明において、前記乱流発生部材駆動部は、前記バルブを駆動するカムと同軸に設けられた他のカムを有する構成とすることができる。
これによれば、乱流発生部材をバルブとは異なった独立したカムプロファイルを用いて駆動することにより、燃焼用空気の乱流促進効果をより向上することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、吸気の流量と流動の強さとを両立させたエンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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