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公開番号2024042169
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146687
出願日2022-09-15
発明の名称凍結食材解凍装置および凍結食材解凍方法
出願人株式会社ソディック
代理人
主分類H05B 3/00 20060101AFI20240321BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】凍結食材の全体をムラなく均一に温度上昇させることができる通電加熱を利用する凍結食材解凍装置および凍結食材解凍方法を提供する。
【解決手段】電源2と、電源に接続した一対の電極3と、を備え、一対の電極の間に配置した凍結食材Fを通電加熱で解凍する凍結食材解凍装置1において、凍結食材の周囲の温度を解凍前の凍結食材の温度以上摂氏ゼロ℃以下の所定の温度に冷却する冷却装置4を備える。凍結食材を通電加熱によって解凍する凍結食材解凍方法において、凍結食材の周囲の温度を解凍前の凍結食材の温度以上摂氏ゼロ℃以下の所定の温度にした状態で凍結食材を通電加熱によって解凍する。
【選択図】図14
特許請求の範囲【請求項1】
電源と、前記電源に接続した一対の電極を備え、前記一対の電極の間に配置した凍結食材を通電加熱で解凍する凍結食材解凍装置において、
前記凍結食材の周囲の温度を解凍前の前記凍結食材の温度以上摂氏ゼロ℃以下の所定の温度に冷却する冷却装置を備える凍結食材解凍装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記一対の電極および前記凍結食材を収容する解凍庫を備え、
前記冷却装置は、前記解凍庫の庫内を前記所定の温度に冷却する、
請求項1の凍結食材解凍装置。
【請求項3】
前記一対の電極は、前記凍結食材に接触して当該凍結食材と導通する、
請求項2の凍結食材解凍装置。
【請求項4】
前記一対の電極は、前記凍結食材に対面する面に導電性かつ可撓性を有する接続部材が取り付けられ、
前記接続部材は、前記凍結食材に接触して前記一対の電極と前記凍結食材を導通するとともに耐寒温度が解凍前の凍結食材の温度よりも低い、
請求項2の凍結食材解凍装置。
【請求項5】
前記接続部材は、可撓性かつ吸水性を有する多孔質体と、前記多孔質体にしみ込ませた導電性を有する液体とで構成し、
前記多孔質体は、耐寒温度が解凍前の凍結食材の温度よりも低く、
前記導電性を有する液体は、前記一対の電極と前記凍結食材を導通するとともに凝固点が解凍前の凍結食材の温度よりも低い、
請求項4の凍結食材解凍装置。
【請求項6】
前記一対の電極および前記凍結食材を庫内に収容するとともに前記一対の電極の少なくとも一部および前記凍結食材の全部を浸漬させるための導電性を有する液体を前記庫内に収容する解凍庫を備え、
前記一対の電極は、前記凍結食材から離して配置され、
前記導電性を有する液体は、前記一対の電極と前記凍結食材を導通するとともに凝固点が解凍前の凍結食材の温度よりも低く、
前記冷却装置は、前記導電性を有する液体を前記所定の温度に冷却する、
請求項1の凍結食材解凍装置。
【請求項7】
前記冷却装置は、前記所定の温度に冷却された冷却部材を備え、
前記冷却部材は、前記一対の電極に対面する前記凍結食材の表面を除く当該凍結食材の表面の少なくとも一部に接触する、
請求項1の凍結食材解凍装置。
【請求項8】
凍結食材を通電加熱によって解凍する凍結食材解凍方法において、
前記凍結食材の周囲の温度を解凍前の前記凍結食材の温度以上摂氏ゼロ℃以下の所定の温度にした状態で前記凍結食材を通電加熱によって解凍する凍結食材解凍方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、凍結食材を通電加熱によって解凍する凍結食材解凍装置および凍結食材解凍方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、食材を凍結した状態で輸送および保存し、加工または食べる前に凍結した食材を解凍することが広く行われている。食材は、凍結させることで鮮度を保ちながら長期間の保存が可能になる。さらに近年の凍結技術の発達により食材を新鮮な状態で凍結することが可能になった。しかし、特に畜肉および魚介類などの凍結食材では、解凍する際にドリップと呼ばれる旨み成分を含む水分が漏れ出ることが知られている。ドリップが漏れ出た食材は、旨みが低下して、食材の味が悪くなる。
【0003】
ドリップの発生は、凍結食材の全体をできる限りムラなく均一に温度上昇させるように解凍することで抑えられることが知られている。ここで温度上昇にムラがないとは、凍結食材を解凍している最中において、凍結食材のある部分の温度とそれ以外の部分の温度の差が小さいことである。例えば具体的に温度上昇にムラがないとは、凍結食材を解凍している最中において、凍結食材の中心部分の温度と、それ以外の外側部分の温度の差が小さいことである。
【0004】
自然解凍において、摂氏ゼロ℃よりも高くかつ摂氏10℃よりも低い温度の環境下に凍結食材を放置して凍結食材をゆっくりと昇温させることで、凍結食材がムラなく均一に解凍され、ドリップの発生を抑えることができることが知られている。しかし、そうした自然解凍には、数時間にもおよぶ長い解凍時間が必要となる。大きな塊の凍結食材を解凍するには、さらに長い解凍時間が必要となる。特に食品加工工場では、スケジュール通りに加工品を生産する場合であればよいが、突発的な追加生産にも対応することが求められ、大きな塊の凍結食材を短時間に解凍することが望まれる。
【0005】
自然解凍に比べて短い解凍時間で凍結食材の全体を解凍できる解凍装置には、例えば、誘電加熱を利用した解凍装置および通電加熱を利用した解凍装置がある。
【0006】
誘電加熱を利用した解凍装置は、一般的にマイクロ波を凍結食材に照射して、凍結食材の水分子を振動させることで発生する摩擦熱によって、凍結食材を加熱して解凍する。マイクロ波を利用した解凍装置は、例えば、特許文献1(特開2005-000053号公報)の食品解凍装置および特許文献2(特開2001-263929号公報)の解凍庫によって開示されている。
【0007】
マイクロ波は、凍結食材の突起部分に集中しやすいという性質を持ち、突起部分を過剰に加熱することがある。特許文献1の食品解凍装置は、マイクロ波の照射中に凍結食材の突起部分を冷却した気体(以下、冷気と称する。)で冷却することで当該突起部分の過剰な温度上昇を抑制することを開示している。
【0008】
またマイクロ波は、凍結食材の内部に浸透していく間に減衰して、大きな塊の凍結食材の内部の深い部分にまで届かない場合がある。大きな出力のマイクロ波であれば、マイクロ波を大きな塊の凍結食材の内部の深い部分にまで到達させることができる。しかし、大きな出力のマイクロ波は、凍結食材の表面を過剰に加熱する。特許文献2の解凍庫は、マイクロ波の出力を大きくする場合、マイクロ波の照射中に凍結食材の表面を冷気で冷却することで当該表面の過剰な温度上昇を抑制することを開示している。
【0009】
誘電加熱を利用した解凍装置は、通電加熱を利用した解凍装置に比べて、マイクロ波を利用するため装置構成が複雑であるとともに価格も高くなる。特に大きな塊の凍結食材を解凍するような大型の解凍装置であれば価格差はさらに大きくなる。
【0010】
通電加熱を利用した解凍装置は、一般的に凍結食材が持つ電気抵抗を利用し、一対の電極を使って凍結食材に直接通電することで、凍結食材を加熱して解凍する。通電加熱は、ジュール加熱とも呼ばれている。通電加熱を利用した解凍装置は、誘電加熱を利用した解凍装置に比べて、装置構成が簡単であるとともに価格も低い。通電加熱を利用した解凍装置は、例えば、特許文献3(特開平07-241184号公報)の冷凍すり身の解凍方法、特許文献4(特開平2007-097516号公報)の凍結物の解凍方法および装置、特許文献5(特許第2975593号公報)の冷凍すり身の解凍方法およびその装置、および、特許文献6(特許第2931840号公報)の食品加熱装置及び加熱方法によって開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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