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公開番号2024041172
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022145831
出願日2022-09-14
発明の名称永久磁石モータ
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 1/276 20220101AFI20240319BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】永久磁石が減磁しにくく、かつ高負荷の動作に対応できる永久磁石モータを提供する。
【解決手段】永久磁石10が同極同士で向き合うように環状に配列されているコア9とコア9の外周を囲むコア9とコイル8とを備えている永久磁石モータ1であって、永久磁石10の断面形状が、中心軸線についての半径方向で外側が短辺でかつ半径方向で内側が長辺となる台形状をなし、永久磁石10における幅である半径方向で短辺と長辺とに直交する方向に測った長さが、長辺よりも長く形成され、コア9は、永久磁石10を収容して保持するスロット11を有し、スロット11は、永久磁石10における短辺と長辺とを結んでいる側辺を密着させる、半径方向で外側での間隔に対して半径方向で内側での間隔が広い一対の平坦な内側壁面と、内側壁面に半径方向での外側および内側に連続して延びている曲面で囲われた空隙部17,18とを有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の永久磁石が同極同士で向き合うように環状に配列されているコアと、前記コアの外周を囲むコアとコイルとを備えている永久磁石モータであって、
前記永久磁石は、前記コアおよび前記コイルの中心軸線に対して垂直な平面で切断した場合の断面形状が、前記中心軸線についての半径方向で外側が短辺でかつ前記半径方向で内側が長辺となる台形状をなし、
前記永久磁石における幅である前記半径方向で前記短辺と前記長辺とに直交する方向に測った長さが、前記長辺よりも長く形成され、
前記コアは、前記永久磁石を収容して保持するスロットを有し、
前記スロットは、前記永久磁石における前記短辺と前記長辺とを結んでいる側辺を密着させる、前記半径方向で外側での間隔に対して前記半径方向で内側での間隔が広い一対の平坦な内側壁面と、前記内側壁面に前記半径方向での外側および内側に連続して延びている曲面で囲われた空隙部とを有している
ことを特徴とする永久磁石モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、コアに永久磁石を埋め込んだ永久磁石モータに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回転子コア内に形成された複数のスロットに、周方向に隣り合う磁極が異極性となるように永久磁石を挿入し、その回転子の磁極ごとに永久磁石を固定子に向かって拡がるV字形状に配置させ、固定子側の永久磁石の形状を固定子側に向かうに従って幅が厚くなるような台形状に形成された永久磁石式回転電動機が記載されている。このように構成された特許文献1に記載の永久磁石式回転電動機では、回転子鉄心の磁気抵抗を利用したリラクタンスを有効に活用し、リラクタンストルクの増大を図りつつ、永久磁石を台形状にしていることで形状を単純化し、製作時間および製作費を低減することができる、とされている。
【0003】
また、永久磁石をV字形状に配置し、そのV字の頂点付近は回転子の軸中心側にあるため、減磁の要因となる固定子の励磁コイルで生じる永久磁石の磁束と反磁界方向の磁束は通過しにくいことと相まって、永久磁石の固定子側端部を厚くすることで、固定子側端部における減磁耐性を向上することができる。しかしながら、永久磁石を固定子側端部を厚くするような台形状では、回転子が回転する際に生じる遠心力によって永久磁石が離脱する可能性がある。
【0004】
この課題に着目した磁石埋め込み型モータの一例が、特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された磁石埋め込み型モータによると、回転子に備えた磁石収容孔および永久磁石の断面形状がともに台形になっており、その台形の両斜辺が回転子の外側を向くように配置されている。そして、回転子が回転する際に生じる遠心力により永久磁石の斜辺が磁石収容孔の斜辺に押し付けられることによって、永久磁石が確実に回転子に密着することができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-091911号公報
特開2004-364369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
永久磁石が挿入された回転子は、回転子の回転によって永久磁石に大きな遠心力が生じるため、永久磁石を回転子に確実に固定させることが必要であるとともに、永久磁石の減磁耐性も同様に必要である。特許文献2に記載された永久磁石および磁石収容孔の形状では、台形状の斜辺が回転子の外側を向くように配置されているため、遠心力が発生しても永久磁石が回転子に離脱する可能性は低いといえる。しかしながら、巻線(コイル)から発生した磁束は、回転子外周面に集中するため、永久磁石の磁化方向と逆の反磁界の影響を受けやすく、不可逆減磁が起こりやすくなる。
【0007】
この発明は上述した技術的課題に着目してなされたものであって、永久磁石が減磁しにくく、かつ高負荷の動作に対応できる永久磁石モータを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は、複数の永久磁石が同極同士で向き合うように環状に配列されているコアと、前記コアの外周を囲むコアとコイルとを備えている永久磁石モータであって、前記永久磁石は、前記コアおよび前記コイルの中心軸線に対して垂直な平面で切断した場合の断面形状が、前記中心軸線についての半径方向で外側が短辺でかつ前記半径方向で内側が長辺となる台形状をなし、前記永久磁石における幅である前記半径方向で前記短辺と前記長辺とに直交する方向に測った長さが、前記長辺よりも長く形成され、前記コアは、前記永久磁石を収容して保持するスロットを有し、前記スロットは、前記永久磁石における前記短辺と前記長辺とを結んでいる側辺を密着させる、前記半径方向で外側での間隔に対して前記半径方向で内側での間隔が広い一対の平坦な内側壁面と、前記内側壁面に前記半径方向での外側および内側に連続して延びている曲面で囲われた空隙部とを有していることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、台形状をなす複数の永久磁石が同極同士で向き合うように環状に配列され、かつ永久磁石を保持するスロットの内側壁面に、永久磁石の短辺と長辺とを結んでいる側辺に密着させるように構成することによって、永久磁石の着磁方向でコアに当接するため、永久磁石の磁束が中心軸線の半径方向で貫通するように着磁される。さらに、永久磁石の長辺と短辺とを密着させる内側壁面に連続して延びている曲面で囲われた空隙部を有することによって、磁束の短絡や漏洩などの乱れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
この発明の実施例における永久磁石モータを示す部分断面図である。
この発明の実施例における永久磁石およびスロットの形状を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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