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公開番号2024055468
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162418
出願日2022-10-07
発明の名称電源装置
出願人ニチコン株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240411BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】発熱や効率低下を抑えつつ突入電流を抑制する。
【解決手段】DC-DCコンバータ3と、DC-DCコンバータ3からの入力直流電圧をスイッチングするスイッチ回路4と、DC-DCコンバータ3とスイッチ回路4との間に接続された突入電流抑制回路6と、を備える。突入電流抑制回路6は、高電位ライン61に介装されており、アノード側がDC-DCコンバータ3に接続されたダイオードD5と、ダイオードD5のカソード側で高電位ライン61に一端が接続された抵抗素子R1と、抵抗素子R1の他端に一端が接続され、低電位ライン62に他端が接続されたコンデンサC1と、抵抗素子R1を短絡させるトランジスタQと、を備える。トランジスタQは、ダイオードD5のカソード側の電圧V2からアノード側の電圧V1を減算した電圧差が所定値(≧0V)を超えた場合に抵抗素子R1を短絡させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
誘導性負荷に直流電圧を供給する電源装置であって、
直流源と、
複数のスイッチ素子を有し、当該複数のスイッチ素子により前記直流源からの入力直流電圧をスイッチングするスイッチ回路と、
前記スイッチ回路からの出力電圧を直流化して前記誘導性負荷に供給する直流化回路と、
前記直流源と前記スイッチ回路との間に接続された突入電流抑制回路と、
を備え、
前記突入電流抑制回路は、
前記直流源の高電位出力端子と前記スイッチ回路の高電位入力端子とを結ぶ高電位ラインに介装され、アノード側が前記直流源の前記高電位出力端子に接続された第1ダイオードと、
前記第1ダイオードのカソード側で前記高電位ラインに一端が接続された抵抗素子と、
前記抵抗素子の他端に一端が接続され、前記直流源の低電位出力端子と前記スイッチ回路の低電位入力端子とを結ぶ低電位ラインに他端が接続されたコンデンサと、
前記第1ダイオードのカソード側の電圧からアノード側の電圧を減算した電圧差が0V以上である所定値を超えた場合に前記抵抗素子を短絡させる短絡手段と、を有することを特徴とする電源装置。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記短絡手段は、前記抵抗素子と並列に接続されたトランジスタであって、
前記トランジスタは、第1主電極が前記第1ダイオードのカソード側に接続されており、第2主電極が前記抵抗素子と前記コンデンサとの間に接続されており、制御電極が前記第1ダイオードのアノード側に導通接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記突入電流抑制回路は、
前記制御電極と前記直流源の前記高電位出力端子との間に、カソード側が前記直流源の前記高電位出力端子に導通接続された第2ダイオードをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記突入電流抑制回路は、
前記制御電極と前記第1ダイオードのアノード側との間に、カソード側が前記制御電極に導通接続された定電圧ダイオードをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
【請求項5】
前記突入電流抑制回路は、
前記抵抗素子と並列に、アノード側が前記コンデンサの前記一端に接続された第3ダイオードをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項6】
前記スイッチ回路は、前記誘導性負荷へ供給する直流電圧の極性を切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導性負荷に直流電圧を供給する電源装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加速器等から射出される荷電粒子のビームを偏向走査するための電磁石(誘導性負荷)に直流電圧を供給する電源装置が開示されている。かかる電源装置は、整流器(直流源)からの直流電圧が入力され、電磁石に供給する直流電圧を出力するフルブリッジ回路(スイッチ回路)を備えている。フルブリッジ回路を制御することにより、電磁石に出力する電流量の調整および電流の極性の切り替えを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-137243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている電源装置のように、負荷が電磁石のような誘導性負荷である場合は、異常発生時に保護回路が作動することによりスイッチ回路の動作が停止したときに、負荷に蓄積されたエネルギーが誘導起電力として回生される。そして、スイッチ回路に回生電流が流れ込む。
【0005】
そこで、スイッチ回路に直流電圧を供給する直流源とスイッチ回路との間に、負荷の容量の応じた静電容量を有するコンデンサを設け、回生電流がコンデンサに流れ込むようにすることが考えられる。しかしながら、かかるコンデンサの静電容量を大きくすると、直流源起動時に、コンデンサへの充電電流が突入電流となるおそれがある。
【0006】
したがって、直流源起動時の突入電流を抑制するための抵抗素子を配置することが必要となる。かかる抵抗素子は、直流源とコンデンサとの間において直流源と直列に配置される。また、かかる抵抗素子と並列にスイッチ素子を配置することで、コンデンサへの充電か完了した後の通常運転時に抵抗素子での電力損失を避けることができる。すなわち、通常運転時にはスイッチ素子をONとして抵抗素子を短絡することで、抵抗素子での電力損失を避けることができる。しかしながら、かかるスイッチ素子は、通常運転を行っている間はON状態に維持しておく必要がある。よって、発熱によりスイッチ素子が高温となる。また、スイッチ素子での消費電力の増大により効率が低下する。
【0007】
本発明の目的は、異常発生時に保護回路が作動することによりスイッチ回路の動作が停止したときに発生する誘導性負荷からの回生電流を吸収する機能を保有し、かつ通常運転時の発熱や効率低下を抑えつつ突入電流を抑制することができる電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電源装置は、誘導性負荷に直流電圧を供給する電源装置であって、直流源と、複数のスイッチ素子を有し、当該複数のスイッチ素子により前記直流源からの入力直流電圧をスイッチングするスイッチ回路と、前記スイッチ回路からの出力電圧を直流化して前記誘導性負荷に供給する直流化回路と、前記直流源と前記スイッチ回路との間に接続された突入電流抑制回路と、を備え、前記突入電流抑制回路は、前記直流源の高電位出力端子と前記スイッチ回路の高電位入力端子とを結ぶ高電位ラインに介装され、アノード側が前記直流源の前記高電位出力端子に接続された第1ダイオードと、前記第1ダイオードのカソード側で前記高電位ラインに一端が接続された抵抗素子と、前記抵抗素子の他端に一端が接続され、前記直流源の低電位出力端子と前記スイッチ回路の低電位入力端子とを結ぶ低電位ラインに他端が接続されたコンデンサと、前記第1ダイオードのカソード側の電圧からアノード側の電圧を減算した電圧差が0V以上である所定値を超えた場合に前記抵抗素子を短絡させる短絡手段と、を有している。
【0009】
直流源からの入力直流電圧をスイッチ回路および直流化回路を介して誘導性負荷に供給する給電時においては、第1ダイオードの順方向電流が流れるので、第1ダイオードのカソード側の電圧は順方向電圧分だけアノード側の電圧より低くなる。すなわち、第1ダイオードのカソード側の電圧からアノード側の電圧を減算した電圧差は0Vよりも小さく、所定値未満である。よって、給電時は、短絡手段は抵抗素子を短絡しない。したがって、直流源起動時には、コンデンサへの充電電流は抵抗素子によって制限されながら流れるので、突入電流を抑制することができる。抵抗素子はコンデンサと直列に接続されているので、コンデンサへの充電が完了した後の通常運転時は抵抗素子に電流が流れることがない。よって、抵抗素子での通常運転時の電力損失を避けることができる。
【0010】
また、異常発生時に保護回路が作動することによりスイッチ回路の動作が停止した時には、誘導性負荷に蓄積されたエネルギーが誘導起電力として回生され、スイッチ回路の出力側から入力側に向かって回生電流が流れる。かかる回生電流は、第1ダイオードに対して逆方向となるので第1ダイオードには流れず、抵抗素子を介してコンデンサに流れ込む。これにより、第1ダイオードのカソード側の電圧が上昇する。そして、第1ダイオードのカソード側の電圧からアノード側の電圧を減算した電圧差が所定値を超えたとき、短絡手段により抵抗素子が短絡される。抵抗素子が短絡されることで、抵抗素子によってコンデンサへの回生エネルギーの吸収効果が阻害されるのを避けることができる。このように、短絡手段は、異常発生によりスイッチ回路の動作が停止した時のみ抵抗素子を短絡する。よって、通常運転時に抵抗素子を短絡状態に維持する場合に比べて、発熱や効率低下を抑えつつ突入電流を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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