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公開番号2024058731
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-30
出願番号2022166006
出願日2022-10-17
発明の名称非対称鏡像力駆動型の静電発電機
出願人個人
代理人個人
主分類H02N 1/08 20060101AFI20240422BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電荷搬送体に高電位充電電極と異極性の電荷を帯電させ、該電荷搬送体と充電電極との間に生じる後退鏡像力よりも、該電荷搬送体とその先にある電荷回収電極との間に生じる前進鏡像力の方が大きくなる非対称鏡像力現象を利用して該電荷搬送体を駆動し前進させ、前記電荷搬送体が前記回収電極に到達した時点で保有する余剰エネルギーで、該帯電電荷を電気的により高いポテンシャルまで持ち上げる非対称鏡像力駆動型静電発電機において、現状で利用可能な3.5kV以下のエレクトレットを高電位充電電極として使用可能にすること。
【解決手段】充電電極と回収電極との間隔を適正化することで、余剰エネルギーを増大させることで達成した。
【効果】余剰エネルギーが増大した結果、より低い電位のエレクトレットが使用可能になった。
【選択図】図20
特許請求の範囲【請求項1】
高電位を有する高電位源と、電荷回収電極と、前記高電位源から電荷回収電極へ進行し、その進行方向に直角な軸に対して前後非対称の形状を有する導電性の電荷搬送体とからなり、
高電位を有する前記高電位源に前記電荷搬送体を接近させ、同時にこれを接地することで、前記高電位源と異極性の電荷を該電荷搬送体に充電させて帯電し、前記電荷搬送体と高電位源電極との間に生じる後退鏡像力よりも、前記電荷搬送体と前記電荷回収電極との間に生じる前進鏡像力の方が大きくなる非対称鏡像力を生じさせ、該後退鏡像力と該前進鏡像力との差で該電荷搬送体を駆動し、且つ前記帯電電荷を電気的により高いポテンシャルまで持ち上げ、前記電荷回収電極で回収して発電する非対称鏡像力駆動型の静電発電機において、 高電位源の電位を2kV以上とする静電発電機。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
請求1において、前記高電位源と前記回収電極の間隔を、出力が最大となる間隔の前後近傍とする静電発電機。
【請求項3】
請求項1において、前記高電位源と前記回収電極の間隔を、前記電荷搬送体の幅の約10±2.5倍とする静電発電機。
【請求項4】
請求項1において、前記高電位源と前記回収電極の間隔を約7.5±2mmとする静電発電機。
【請求項5】
請求項1において、前記高電位源と前記回収電極の間に複数の電荷搬送体が入れる静電発電機。
【請求項6】
請求項1において、前記回収電極に替えて接地電極を置いた静電モータ。
【請求項7】
請求項5において、前記高電位源と前記接地電極を直線的に配置した静電加速器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、その進行方向に直角な軸に対し前後非対称な形状を有する電荷搬送体に帯電電荷を保持させ、該帯電電荷に作用する鏡像力の強さが、該進行方向の前後で異なる現象(以下非対称鏡像力という)を利用して得た非対称な鏡像力をその駆動力とする静電発電機に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
地球の温暖化と、環境問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない発電方法がいろいろと実施されている。例えば、原子力発電、太陽光発電、風力発電等である。しかしながら、これらは、安全性、安定性、コスト、及び耐久性、並びに小型化等の観点で難がある。
他方、静電発電機は、製造、使用、及び廃棄を通じて危険性はなく、又、天候、発電時刻に左右されず、発電量は常時安定である。
更に、小型化も容易なため、蓄電器や送電線も不要である。更に、エネルギーの補給やメンテナンスも略不要であり、長い(約100年)寿命を有し、低コストでできる電源である。
【0003】
かかる静電発電機は、低電位の電荷注入電極(以下注入電極という)で、電荷を電荷搬送体に注入し、電界においてこれに作用する静電力に逆らって、該電荷搬送体を高電位の電荷回収電極(以下回収電極という)まで搬送し持ち上げ、そこで、搬送した電荷を回収するものである。
ただし、バンデグラーフの静電発電機では、電荷搬送体を静電力に逆らって搬送するために機械力(電気モータ)を使用しており、該電気モータで消費される電力が、生成される電力よりも大きいため、高電位(100万ボルト)発生装置ではあるが発電機とは言えない。
【0004】
これに対して、非対称静電力を利用して電荷搬送体を低電位から高電位まで引き上げる駆動力とする静電発電方法が提案されており(特許文献1~5)、非対称鏡像力を駆動力として使用する物がある。以下これを簡単に説明する。
【0005】
図1に示すように、点電荷1が、接地された導電性の平板2から距離rにあるとき、該点電荷1には、下記(1)式で計算される静電気力(静電力)が働く。これが鏡像力に相当する。
F = q
2
/4πε
0
(2r)
2
(1)
尚、電荷は、点電荷または球状帯電体として説明されるが、非球状の帯電体でも同様に鏡像力が発生する。
ここで、帯電体の形状が対称形であれば、該帯電体が移動する電界の向きが反転しても、電荷に作用する鏡像力の強度は変わらないが、非対称形状の場合は、該電界が反転したとき、その強度は大きく変わる(非特許文献1、2)。
【0006】
例えば、図2に示した横置き樋型の電荷搬送体4の帯電量が1μCで、接地された導体板2との距離が1.0mmのとき、開口部を接地導体板2に向けたときは、該搬送体4に作用する鏡像力は32.4Nで、逆に底面を接地導体板2に向けたときは69.0Nになることが二次元差分法のシミュレーションで明らかになった。以下、この現象を非対称鏡像力と言う。
【0007】
この非対称鏡像力を電荷搬送体の駆動力とする静電発電機の基本構造を図3に示す。主要部品は、充電電位源3(例えば、充電電極または充電エレクトレット)、横置き樋型の電荷搬送体4と、回収電極5のみである。但し、実際の装置には、そこに、回収電極コンデンサー6、電荷を注入する導電性端子7と、電荷を回収する導電性端子8が加わるが、以下、簡略化のため、主に主要部品のみについて説明する。
【0008】
電荷搬送体4が、図3の左から、上下一対の充電電極(例えばエレクトレット)3の間に入り、図3に示される位置に来たとき、電荷搬送体4の上下平板42と、上下一対の充電エレクトレット3間に、夫々空気コンデンサーが形成される。この時、電荷注入端子7により電荷搬送体4が接地されると、該空気コンデンサーへの充電電荷が、大地より電荷搬送体4に注入される。
その後、帯電された電荷搬送体4は、さらに図示右方向に進み、上下一対の回収電極5の中に入るそして、上下一対の回収電極5内に設けられ、電荷搬送体4と当接する電荷回収端子8により、該回収電極5と電荷搬送体4は電気的に連結され、帯電電荷は回収電極5を通って、回収電極コンデンサー6に蓄積される。そして、帯電電荷は、さらに図示しない回路を通じて外部負荷に流れる。
【0009】
充電電極たるエレクトレット3が負帯電の場合、電荷搬送体4は正帯電される。その結果、充電電極たるエレクトレット3と回収電極5の間を、図示右に進む電荷搬送体4には、充電電極たるエレクトレット3と回収電極5間に形成された電界により図示左向きに静電力が働く、以下この力を電界力と言う。
加えて充電電極たるエレクトレット3の背面電極により、やはり図示左向きに鏡像力が働く。以下この力を後退鏡像力と言う。同時に、回収電極5により図示右向きの鏡像力も働く。以下この力を前進鏡像力と言う。
ここで、充電電極たるエレクトレット3を出た直後は、左向きの後退電界力と後退鏡像力の合力が強いが、回収電極5に接近すると、右向きの前進鏡像力と左向きの後退電界力の和の方が強くなる。
【0010】
従い、電荷搬送体4が非対称である場合、電荷搬送体4の上下水平板42のエッジに働く左向きの電界力、および後退鏡像力は弱く、水平板42の表裏に垂直に働く電界力は、上方向と下方向が同じ強さで相殺され、前方垂直板部41に働く右向きの前進鏡像力は強い。
この結果、右向きの前進鏡像力が、左向きの後退電界力と後退鏡像力の和より強くなり、電荷搬送体4は、充電電極たるエレクトレット3から回収電極5に到達することができる。よって、電荷搬送体4により搬送された電荷が回収電極5に回収されれば、この装置は静電発電機になる。回収されなければ、該装置は静電モータになる。
(【0011】以降は省略されています)

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