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公開番号2024038762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143024
出願日2022-09-08
発明の名称マイクロ流路チップ
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01F 33/302 20220101AFI20240313BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】改善された液滴生成を行うことができるマイクロ流路チップを提供する。
【解決手段】エマルジョン形成部220に接続している分散相液流路216、第1の連続相液流路212及び第2の連続相液流路213を有し、外部送液駆動力を適用したときにエマルジョン形成部において分散相液の液滴と連続相液からなるエマルジョンが形成されてエマルジョン流路230に進入する、マイクロ流路チップであって、分散相液流路が第1の連続相液流路と第2の連続相液流路との間でエマルジョン形成部に接続しており、第1の連続相液流路及び第2の連続相液流路が、各々エマルジョン形成部の壁面に設けられた第1開口部212b及び第2開口部213bを介してエマルジョン形成部に接続しており、かつ第1開口部と第2開口部とが、エマルジョン形成部に接続する分散相液流路の幅Daよりも大きい距離Dcで互いに離間している、マイクロ流路チップ。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
分散相液保持部、
前記分散相液保持部に接続している分散相液流路、
連続相液保持部、
前記連続相液保持部に接続している、第1の連続相液流路及び第2の連続相液流路、
エマルジョン形成部、並びに、
前記エマルジョン形成部に接続しているエマルジョン流路
を有しており、
前記分散相液流路、前記第1の連続相液流路、及び前記第2の連続相液流路が、前記エマルジョン形成部に接続しており、
前記分散相液保持部に分散相液を供給し、前記連続相液保持部に連続相液を供給し、かつ前記マイクロ流路チップに外部送液駆動力を適用したときに、前記エマルジョン形成部において、前記分散相液から構成される液滴及び前記連続相液から構成される連続相を含むエマルジョンが生成され、かつ前記エマルジョンが前記エマルジョン流路に進入するようになっている、
マイクロ流路チップであって、
前記分散相液流路が、前記第1の連続相液流路と前記第2の連続相液流路との間で、前記エマルジョン形成部に接続しており、
前記第1の連続相液流路及び前記第2の連続相液流路が、それぞれ、前記エマルジョン形成部の壁面に設けられた第1開口部及び第2開口部を介して、前記エマルジョン形成部に接続しており、かつ
前記第1開口部と前記第2開口部とが、前記エマルジョン形成部に接続する部位における前記分散相液流路の幅よりも大きい距離で、互いに離間している、
マイクロ流路チップ。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記エマルジョン形成部が、相液集合部及びこれに接続するオリフィス部を有しており、
前記第1の連続相液流路の前記第1開口部及び前記第2の連続相液流路の前記第2開口部が、前記相液集合部の壁面に設けられており、
前記相液集合部における前記オリフィス部の開口部と前記第1開口部との離間距離が、前記相液集合部における前記分散相液流路の開口部と前記第1開口部との離間距離よりも大きく、かつ/又は
前記相液集合部における前記オリフィス部の開口部と前記第2開口部との離間距離が、前記相液集合部における前記分散相液流路の開口部と前記第2開口部との離間距離よりも大きい
請求項1に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項3】
前記第1の連続相液流路の側部壁面と、前記分散相液流路の側部壁面とが、第1の上流側接続壁面を介して互いに接続しており、かつ/又は
前記第2の連続相液流路の側部壁面と、前記分散相液流路の側部壁面とが、第2の上流側接続壁面を介して互いに接続しており、
前記第1の上流側接続壁面及び前記第2の上流側接続壁面は、少なくとも、エマルジョン形成部の幅方向に延在する、
請求項1又は2に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項4】
前記第1の上流側接続壁面及び/又は前記第2の上流側接続壁面が、エマルジョン形成部の長さ方向に延在しており、それにより、前記エマルジョン形成部がエマルジョン形成部の長さ方向に拡張されるようになっている、
請求項3に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項5】
前記第1の連続相液流路の側部壁面と、前記第1の上流側接続壁面との接続部が、75~120°の角度を形成しており、かつ/又は、
前記第2の連続相液流路の側部壁面と、前記第2の上流側接続壁面との接続部が、75~120°の角度を形成している、
請求項4に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項6】
前記第1の上流側接続壁面及び前記第2の上流側接続壁面が、エマルジョン形成部の長さ方向には延在せず、又は、エマルジョン形成部の長さ方向において5μm以下の長さで延在する、請求項3に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項7】
前記エマルジョン形成部が、相液集合部及びこれに接続するオリフィス部を有しており、
前記第1の連続相液流路の側部壁面と、前記オリフィス部の側部壁面とが、第1の下流側接続壁面を介して接続しており、かつ/又は
前記第2の連続相液流路の側部壁面と、前記オリフィス部の側部壁面とが、第2の下流側接続壁面を介して接続している、
請求項1又は2に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項8】
前記第1の下流側接続壁面及び/又は前記第2の下流側接続壁面が、エマルジョン形成部の幅方向に少なくとも延在する、請求項7に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項9】
前記第1の下流側接続壁面及び/又は前記第2の下流側接続壁面が、エマルジョン形成部の長さ方向に延在しており、それにより、前記エマルジョン形成部がエマルジョン形成部の長さ方向に拡張されるようになっている、
請求項7に記載のマイクロ流路チップ。
【請求項10】
前記第1の連続相液流路の側部壁面と前記第1の下流側接続壁面との接続部が、75~120°の角度を形成しており、かつ/又は、
前記第2の連続相液流路の側部壁面と前記第2の下流側接続壁面との接続部が、75~120°の角度を形成している、
請求項7に記載のマイクロ流路チップ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ流路チップにおいてエマルジョンを生成するための装置に関する。特には、本発明は、液滴アレイ測定をより効率的かつ簡便・迅速に行うことができる装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
反応液を微小区画に分画し独立して反応を行なう技術として、微小液滴中に反応液を分画する微小液滴法が知られている。この手法は、例えばマイクロ・ナノ粒子の作製などに応用が期待されており、特に、マイクロ流体装置を用いて、標的分子を1分子単位で微小区画化し、微小液滴内で反応を行なうことで、標的分子の有無をシグナルの有無で計測し、標的分子の数の絶対定量を行なうデジタル計測に利用されている。
【0003】
微小液滴法では、一般に、オイルなどの連続相と、この連続相に分散した水溶液の液滴とから構成されるエマルジョンが使用される。
【0004】
非特許文献1は、遠心ステップ液滴生成法を開示している。当該文献は、装置の注入口にオイルを充填し、このオイルを遠心によって液滴回収室に送った後で、同じ注入口から、サンプル溶液を導入し、遠心によって液滴生成を行うことを記載している。
【0005】
このような液滴生成法に対して、反応液などの分散相液とオイルなどの連続相液とを、別個の供給部を介してマイクロ流路チップに供給し、チップ内で合流させてエマルジョン生成を行う方法が知られている。
【0006】
特許文献1は、液滴アッセイに適している液滴を生成するためのそのようなシステム及び方法を開示している。当該文献は、生成された液滴を、ピペットチップ又は液滴ウェルからなる出口領域に輸送することを記載している。また、当該文献は、気泡トラップ(エアトラップ)を記載しており、この気泡トラップによって、サンプルとオイルとが、(陰圧又は陽圧などの)流体駆動力の適用までの間、実質的に離されることを記載している。
【0007】
また、微小液滴法に関して、近年、装置の簡便化・迅速化の観点から、検出領域に液滴を単層に整列させて簡便にシグナルを測定する液滴アレイ測定が注目されている。
【0008】
特許文献2及び3は、液滴を形成するための流路及び液滴を保持するための液滴保持部を有するマイクロ流路チップを開示している。特許文献2は、2以上の反応液同士を合流させた後、反応液とは混和しない非混和性液体を接触させることで液滴を形成させることを記載している。特許文献3は、分散相流入部と連続相流入部とから流入した分散相及び連続相を、流路を介してエマルジョン形成部で接触させることで液滴化することを記載している。
【0009】
非特許文献2は、チップ上で液滴を生成する方法及びそのための装置について記載している。当該文献に記載の方法は、送液前に、液滴アレイ部をオイルで充填する操作(充填操作)を含む。
【0010】
非特許文献3は、Flow Focusing法(Flow Focus法ともいう。)による液滴生成を記載している。この文献に記載のマイクロ流体装置は、水等の液体のための中央流路、及びオイル等のための2つの外側流路、並びにオリフィス部を有しており、2つの液相(すなわち水及びオイル等)が、中央流路及び2つの外側流路の下流側に位置する小さいオリフィス部を通って流れるようになっている。2つの外側流路を流れてくる2つの液体(オイル)によって生じる圧力及び粘性応力によって、中央流路を流れる液体(水)が、細い通路(オリフィス部)に押し込まれ、それにより、オリフィス部の内部又はその下流で、液滴が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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