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公開番号2024036156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-15
出願番号2022140911
出願日2022-09-05
発明の名称顕微鏡
出願人株式会社ニコン
代理人個人,個人
主分類G02B 21/00 20060101AFI20240308BHJP(光学)
要約【課題】複雑な構造を有する試料を観察可能な顕微鏡を提供する。
【解決手段】顕微鏡1は、光源部10と、光源部10から放射された光を集光し、光軸方向の前記光の照明位置を変化させることができる照明位置可変光学系20と、照明位置可変光学系20を制御し、照明位置を設定する制御部30と、対物レンズ41を含み、試料80からの光を受光する観察光学系40と、複数の検出部51を含み、観察光学系40からの光を検出する検出装置50と、複数の検出部51それぞれから出力された信号Sを受領する処理部60と、を有し、処理部60は、少なくとも照明位置における対象物の光軸に直交する面内の位置に関する情報及びその面内の各位置からの光が観察光学系40を通過した軌跡に関する情報に基づいて、複数の信号Sを処理して、照明位置における対象物の2次元画像を構築する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光源部と、
前記光源部から放射された光を集光し、光軸方向の前記光の照明位置を変化させることができる照明位置可変光学系と、
前記照明位置可変光学系を制御し、前記照明位置を設定する制御部と、
対物レンズを含み、試料からの光を受光する観察光学系と、
複数の検出部を含み、前記観察光学系からの光を検出する検出装置と、
前記複数の検出部それぞれから出力された信号を受領する処理部と、を有し、
前記処理部は、少なくとも前記照明位置における対象物の光軸に直交する面内の位置に関する情報及び前記面内の各位置からの光が前記観察光学系を通過した軌跡に関する情報に基づいて、複数の前記信号を処理して、前記照明位置における前記対象物の2次元画像を構築する顕微鏡。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記観察光学系は、前記制御部によって焦点距離が変化可能であり、変化された焦点距離に応じて、前記対物レンズの焦点位置を光軸方向に変化させる観察用焦点可変光学系を有し、
前記制御部は、前記照明位置と前記焦点位置とが一致するように、前記照明位置可変光学系及び前記観察用焦点可変光学系を制御し、
前記処理部は、前記通過した軌跡に関する情報に基づかず、少なくとも前記位置に関する情報に基づいて、前記複数の信号を処理して、前記照明位置における前記対象物の2次元画像を構築する
請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項3】
前記観察光学系は、前記光軸に直交する面内に位相分布が形成されている位相変調素子を有し、
前記処理部は、前記通過した軌跡に関する情報に基づかず、少なくとも前記位置に関する情報に基づいて、前記複数の信号を処理して、前記照明位置における前記対象物の2次元画像を構築する
請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項4】
前記照明位置可変光学系は、
前記制御部によって焦点距離が変化可能であり、変化された焦点距離に応じて、前記照明位置を変化させる照明用焦点可変光学系と、
前記照明用焦点可変光学系からの光を前記照明位置に照射するコンデンサレンズと、を有する
請求項1~3のいずれか一項に記載の顕微鏡。
【請求項5】
前記照明位置可変光学系は、
前記照明用焦点可変光学系と前記コンデンサレンズとの間に配置され、前記光が通過する位置及び大きさを変化させることができる遮光部材を有する
請求項4に記載の顕微鏡。
【請求項6】
前記光源部は、前記制御部の制御により、射出される光の、前記光軸と直交する面内の強度分布が変化可能な空間光強度変調部であり、
前記照明位置可変光学系は、i)前記光軸に直交する面内において、前記光軸からの距離に応じて異なる焦点距離を有し、前記光を前記照明位置に照射する光学素子、又はii)マイクロレンズアレイを含み、
前記制御部によって前記空間光強度変調部を制御し、前記光軸と直交する面内の前記光軸からの距離に応じて、前記空間光強度変調部からの前記光の強度分布を変化させることにより前記光軸方向の前記光の照明位置を変化させる
請求項1~3のいずれか一項に記載の顕微鏡。
【請求項7】
前記光学素子は、球面収差を有する収差レンズ又はメタレンズである
請求項6に記載の顕微鏡。
【請求項8】
前記光源部は、前記制御部の制御により、射出される光の、前記光軸と直交する面内の強度分布が変化可能な空間光強度変調部である
請求項4に記載の顕微鏡。
【請求項9】
前記空間光強度変調部は、LEDアレイ、空間光変調素子、又は多数の可動式の微小鏡デバイス(DMD)のいずれか一つを含む
請求項8に記載の顕微鏡。
【請求項10】
前記空間光強度変調部と前記照明用焦点可変光学系との間に配置され、前記空間光強度変調部からの光の像を、前記照明位置に形成するリレーレンズを有し、
前記制御部によって前記空間光強度変調部を制御し、前記空間光強度変調部からの前記光の強度分布を変化させることにより前記像を変化させる
請求項8に記載の顕微鏡。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、生体機能チップ(Organ on a chip)のような複雑な構造の試料を画像化するための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、さらなる機能の向上が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第9844779号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の第一の態様に係る顕微鏡は、光源部と、前記光源部から放射された光を集光し、光軸方向の前記光の照明位置を変化させることができる照明位置可変光学系と、前記照明位置可変光学系を制御し、前記照明位置を設定する制御部と、対物レンズを含み、試料からの光を受光する観察光学系と、複数の検出部を含み、前記観察光学系からの光を検出する検出装置と、前記複数の検出部それぞれから出力された信号を受領する処理部と、を有し、前記処理部は、少なくとも前記照明位置における対象物の光軸に直交する面内の位置に関する情報及び前記面内の各位置からの光が前記観察光学系を通過した軌跡に関する情報に基づいて、複数の前記信号を処理して、前記照明位置における前記対象物の2次元画像を構築する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
第1の実施形態に係る顕微鏡の構成を示す説明図である。
本実施形態に係る顕微鏡で試料の画像を取得する処理を示すフローチャートである。
第1の実施形態に係る顕微鏡の照明位置可変光学系に遮光部材を加えた構成を示す説明図である。
第1の実施形態に係る顕微鏡の光源部を空間光強度変調部にした構成を示す説明図である。
第1の実施形態に係る顕微鏡の観察光学系に観察用焦点可変光学系を加えた構成を示す説明図である。
第2の実施形態に係る顕微鏡の照明位置可変光学系の構成を示す説明図であって、(a)は光源部と照明用焦点可変光学系とが共役になる構成であり、(b)は光源部と試料とが共役になる構成である。
第2の実施形態に係る顕微鏡の照明位置可変光学系による照明で試料の観察領域を観察する方法を示す説明図であって、(a)は試料における障害となる構造物を避けて観察領域を照明して観察する方法であり、(b)は試料の観察領域の周辺が暗くなるように照明して観察する方法であり、(c)は試料の観察領域の周辺が明るくなるように照明して観察する方法である。
第3の実施形態に係る顕微鏡の構成を示す説明図である。
第3の実施形態に係る顕微鏡の光源部を空間光強度変調部にした構成を示す説明図である。
第3の実施形態に係る顕微鏡の照明位置可変光学系に照明用焦点可変光学系を加えた構成を示す説明図である。
第1の実施形態に係る顕微鏡を反射照明とした構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0007】
本実施形態に係る顕微鏡1は、図1に示すように、LED等で構成される光源部10と、この光源部10から放射された光を集光し、光軸方向の光の照明位置(ケーラー照明焦点位置であって、光軸に直交する面内の強度分布が略一様な位置)を変化させることができる照明位置可変光学系20と、光源部10及び照明位置可変光学系20を制御し、照明位置や照明強度を設定する制御部30と、対物レンズ41を含み、試料80からの光を受光する観察光学系40と、複数の検出部51を含み、観察光学系40からの光を検出する検出装置50と、複数の検出部51それぞれから出力された信号Sを受領する処理部60と、を有して構成されている。また、処理部60は、少なくとも照明位置における対象物(試料80の観察する部分であって、以降の説明では「観察領域」と呼ぶ)の光軸に直交する面内の位置に関する情報及びその面内の各位置からの光が観察光学系40を通過した軌跡(場所)に関する情報に基づいて、検出装置50の検出部51の各々から出力される複数の信号Sを処理して、照明位置における観察領域の2次元画像を構築するように構成されている。なお、処理部60で構築された2次元画像は、例えば、ディスプレイのような表示部(図示せず)に出力されたり、ハードディスク等の記憶部70に記憶されたりする。また、観察光学系40は、試料80からの光を集光して略平行光にする対物レンズ41と、この対物レンズ41から射出した光を集光して検出装置50に試料80の像を結像させる結像レンズ42と、を有して構成されている。本実施形態に係る顕微鏡をこのように構成すると、照明位置可変光学系20の作動を制御することにより、試料80に対する光軸方向の照明位置を設定することができ、構造が複雑な試料であっても所望の位置を適切に照明して観察することができる。
【0008】
構造が複雑な試料80として、例えば、マイクロ流体デバイスがある。マイクロ流体デバイスとは、小型基板上にDNA、タンパク質、細胞、細胞塊(スフェロイド、オルガノイド等)、組織などの生物学的微細物質に該当する試料を配置して、遺伝子欠陥、タンパク質分布、反応様相などを分析するチップをいう。本実施形態におけるマイクロ流体デバイスは、臓器チップ(organ on a chip)、生体機能チップ(organ on a chip)、MPS(micro physiological systems)、バイオチップ(bio chip)、マイクロ流体チップ(microfluidic chip)、マイクロチップ(micro chip)、細胞培養チップ、またはマイクロ流路チップ等とも称される。
【0009】
マイクロ流体デバイスは、一例として、細胞や組織の培養及び分析に用いられる。さらに、化学物質(薬剤)を添加して培養細胞との反応評価又は分析等に使用される。
【0010】
マイクロ流体デバイスは複数の層を有しており、マイクロ流体デバイスの各層には、観察の対象となる観察領域が設けられる。観察領域は、例えば、観察したい培養細胞が配置されている領域である。観察領域に配置されるのは、培養細胞に限られず、細胞塊、組織等でもよい。観察領域は、各層に1つ設けられているものだけでなく、複数設けられているものもある。マイクロ流路、細胞や細胞塊などを生息させるチャンバー、共培養を行うための多孔膜等の構造物も複数配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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