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公開番号2024035188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2023139790
出願日2023-08-30
発明の名称筋肉増加用組成物
出願人有機合成薬品工業株式会社,国立大学法人九州大学
代理人個人
主分類A23L 33/175 20160101AFI20240306BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の目的は、安全性に優れた筋肉増加成分を提供することである。
【解決手段】前記課題は、本発明のβ-アラニン又はその塩を有効成分として含む、筋肉増加用組成物によって解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
β-アラニン又はその塩を有効成分として含む、筋肉増加用組成物。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記筋肉が遅筋又は速筋である、請求項1に記載の筋肉増加用組成物。
【請求項3】
筋肉増加が、筋芽細胞から筋管細胞への分化時における遅筋又は速筋の増加である、請求項2に記載の筋肉増加用組成物。
【請求項4】
食品組成物である、請求項2又は3に記載の筋肉増加用組成物。
【請求項5】
β-アラニン又はその塩の有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉増加方法。
【請求項6】
前記筋肉が遅筋又は速筋である、請求項5に記載の筋肉増加方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筋肉増加用組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
骨格筋組織は代謝や収縮特性の違いにより、遅筋タイプおよび速筋タイプに分類される。遅筋タイプはゆっくりと持続的に収縮し、遅筋タイプ骨格筋の増加は、運動不足の改善に有効である。速筋タイプは、速い速度で収縮し、大きな力を瞬間的に発揮するが、年齢と共に減少すると言われている。速筋を増加させることにより、瞬発的な動きが可能になり、けがを予防することができる。
一方、動物の食肉の観点において、遅筋タイプの筋線維が増加すると、タウリン、カルニチン、鉄分が増加し、更に軟らかさやジューシーさが向上することが豚を用いた研究で報告されている(非特許文献1)。例えば、遅筋タイプの骨格筋の増加剤として、オレイン酸を含む遅筋増加剤(特許文献1)が報告されている。また、速筋タイプの骨格筋の増加剤として、ジュニパーベリー抽出物などを含む速筋増加剤(特許文献2)が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-170955号公報
特開2013-100272号公報
【非特許文献】
【0004】
Kang Y.K. et al., Effects of myosin heavy chain isoforms on meat quality, fatty acid composition, and sensory evaluation in Berkshire pigs, Meat Science, 89, 384-389(2011)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、安全性に優れた筋肉増加成分の開発が期待されている。従って、本発明の目的は、安全性に優れた筋肉増加成分を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、安全性に優れた筋肉増加成分について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、β-アラニンが優れた筋肉増加作用を示すことを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]β-アラニン又はその塩を有効成分として含む、筋肉増加用組成物、
[2]前記筋肉が遅筋又は速筋である、[1]に記載の筋肉増加用組成物、
[3]筋肉増加が、筋芽細胞から筋管細胞への分化時における遅筋又は速筋の増加である、[2]に記載の筋肉増加用組成物、及び
[4]食品組成物である、[2]又は[3]に記載の筋肉増加用組成物、
に関する。
また、本明細書は、
[5]β-アラニン又はその塩の有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉増加方法(医療行為として実施してもよく、医療行為を除いてもよい)、
[6]前記筋肉が遅筋又は速筋である、[5]に記載の筋肉増加方法(医療行為として実施してもよく、医療行為を除いてもよい)、
を開示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の筋肉増加用組成物によれば、効果的に遅筋及び速筋を増加させることができる。また、ウシやブタなどの食肉において、遅筋及び速筋を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
C2C12細胞にβ-アラニンを添加し、MyHCI、MyHCIIa、MyHCIIb、及びMyHCIIx遺伝子の発現を示したグラフである。
C2C12細胞にβ-アラニンを添加し、MyoD遺伝子の発現を示したグラフである。
β-アラニンの添加により、筋芽細胞から筋管細胞に分化した筋肉細胞を示す蛍光顕微鏡写真及び遅筋細胞と速筋細胞との割合を示すグラフである。
C2C12細胞を分化させ、その後β-アラニン0.5、1、10(mM)を2日間添加したC2C12細胞における、MyHCI(遅筋)(A)、MyHCIIa(速筋)(B)、MyHCIIx(速筋)(C)、MyHCIIb(速筋)(C)のmRNA発現量をRT-qPCRによって測定したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の筋肉増加用組成物は、β-アラニン又はその塩を有効成分として含む。
【0010】
β-アラニンは下記式[1]:
JPEG
2024035188000001.jpg
16
128
で表される化合物であり、3-アミノプロパン酸(3-aminopropanoic acid)とも称される。本発明の筋肉増加用組成物に含まれるβ-アラニンとしては、β-アラニンを比較的多く含む食品又は天然物からの抽出物、濃縮物、又は精製物等を用いることができる。また、合成されたβ-アラニンを用いてもよい。β-アラニンは、例えばβ-プロピオラクトンからのβ-アラニン合成法(Ford, Org. Sys. Coll. Vol. 3, 34(1955))によって合成することができる。別の合成方法として、アクリロニトリル及びアンモニアから合成することができる。本発明の筋肉増加用組成物は、β-アラニンをその塩、水和物、又は溶媒和物として含むこともできる。
(【0011】以降は省略されています)

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