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公開番号2024033945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137876
出願日2022-08-31
発明の名称評価装置及び、評価方法
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所,個人
主分類E21D 11/00 20060101AFI20240306BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネルの周辺地山の安定性を効果的に評価する。
【解決手段】地山Gを掘削して形成される坑の坑壁に支保工120を建て込むことにより構築されるトンネルTの周辺地山Gの評価装置10であって、坑壁に建て込まれた支保工120が地山Gから作用する荷重により鉛直方向に圧縮応力σsを受ける部分120Bに取り付けられ、支保工120に作用する圧縮応力σsを計測する第1計測部30と、坑壁に建て込まれた支保工120が地山Gから作用する荷重により鉛直方向に圧縮変位する部分120Bに取り付けられ、支保工120の圧縮変位に伴う変位量ΔLを計測する第2計測部40と、第1計測部30により計測される圧縮応力σs及び、第2計測部40により計測される変位量ΔLに基づき、周辺地山Gの安定性に係る所定の指標を算出する指標算出部60,90~93と、を備えた。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
地山を掘削して形成される坑の坑壁に支保工を建て込むことにより構築されるトンネルの周辺地山の評価装置であって、
前記坑壁に建て込まれた前記支保工が前記地山から作用する荷重により鉛直方向に圧縮応力を受ける部分に取り付けられ、前記支保工に作用する前記圧縮応力を計測する第1計測部と、
前記坑壁に建て込まれた前記支保工が前記地山から作用する荷重により鉛直方向に圧縮変位する部分に取り付けられ、前記支保工の前記圧縮変位に伴う変位量を計測する第2計測部と、
前記第1計測部により計測される前記圧縮応力及び、前記第2計測部により計測される前記変位量に基づき、前記周辺地山の安定性に係る所定の指標を算出する指標算出部と、を備える
ことを特徴とする評価装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の評価装置であって、
前記指標算出部は、
前記第1計測部により計測される前記圧縮応力に前記支保工の断面積を乗じることにより、前記地山から前記支保工に作用する圧縮荷重を算出するとともに、前記第2計測部により計測される前記変位量に基づいて、前記地山から前記支保工に作用する圧縮ひずみを算出し、
前記圧縮荷重及び、前記圧縮ひずみに基づいて、前記圧縮荷重のピーク値を推定又は取得するとともに、前記ピーク値を、前記支保工及び、該支保工の周囲の所定範囲に含まれる吹付けコンクリート及び地山の断面積で除することにより、一軸圧縮強さを前記指標の一つとして算出する
評価装置。
【請求項3】
請求項2に記載の評価装置であって、
前記指標算出部は、
前記支保工の土被り高さに前記地山の単位体積重量を乗じることにより土圧を求めるとともに、前記一軸圧縮強さを前記土圧で除することにより、地山強度比を前記指標の一つとして算出する
評価装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の評価装置であって、
前記第1計測部及び、前記第2計測部は、計測値を無線通信により送信可能な無線通信装置を備えており、
前記指標算出部は、前記無線通信装置から無線通信を通じて送信される前記計測値を受信可能な端末装置に設けられている
評価装置。
【請求項5】
請求項4に記載の評価装置であって、
前記第1計測部は、前記支保工に貼り付けられるひずみゲージと、
前記無線通信装置を有するとともに、前記ひずみゲージがケーブルを介して着脱可能に接続されるひずみ計本体部と、を備えており、
前記ひずみゲージは、前記支保工に吹付けられる吹付けコンクリートに埋設され、
前記ひずみ計本体部は、前記支保工の坑内側に臨む内側フランジに着脱可能に設置される
評価装置。
【請求項6】
請求項4に記載の評価装置であって、
前記第2計測部は、前記支保工に鉛直方向に取り付けられる有底筒状の管と、
前記管内に挿入されて先端を前記管の底部に係止されるワイヤを有するワイヤ式変位計及び、前記無線通信装置を有する変位計本体部と、を備えており、
前記管は、前記支保工に吹付けられる吹付けコンクリートに埋設され、
前記変位計本体部は、前記支保工の坑内側に臨む内側フランジに着脱可能に設置される
評価装置。
【請求項7】
地山を掘削して形成される坑の坑壁に支保工を建て込むことにより構築されるトンネルの周辺地山の評価方法であって、
前記地山から前記支保工に作用する荷重が、前記坑壁に建て込まれた前記支保工を鉛直方向に圧縮する圧縮応力を計測し、
前記地山から前記支保工に作用する荷重が、前記坑壁に建て込まれた前記支保工を鉛直方向に圧縮変位させる変位量を計測し、
計測した前記圧縮応力及び、前記変位量に基づき、前記周辺地山の安定性に係る所定の指標を算出する
ことを特徴とする評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、評価装置及び、評価方法に関し、特に、トンネルの周辺地山の安定性評価に好適な技術に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
山岳トンネル工事において、地山の掘削を安全且つ効率的に進めるには、掘削に伴う周辺地山の安定性を高精度に評価し、必要な補強等の対策工事を的確且つ迅速に行うことが重要となる。従来、地山(岩盤、地盤等)の性状を評価する技術が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、トンネルの周辺地盤を削孔してボーリング孔を削孔するとともに、ボーリング孔から採取したボーリングコアに計器を取り付けて埋め戻すことにより、原位置地盤をモニタリングするようにした装置が開示されている。
【0004】
例えば、特許文献2には、トンネルの周辺岩盤に岩石カッタを用いて円柱状の供試体を切削するとともに、供試体に荷重計及び変位計を取り付け、加圧ジャッキによって供試体を圧縮することにより、原位置にて岩盤の一軸圧縮試験を行うようにした装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-041269号公報
特開昭62-148710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
トンネルの施工中に地山の安定性を評価するには、工期に影響を与えないよう、掘削を止めることなく計測を行うことが望まれる。上記特許文献1,2記載の装置は、ボーリング孔の削孔や供試体の切削を行う際に、トンネルの掘削を止める必要がある。このため、工期に影響を与えてしまう課題がある。また、地山強度比が小さい軟弱地山では、ボーリングコアの採取や供試体の形成が困難となり、計測を確実に行えない課題もある。
【0007】
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、トンネルの周辺地山の安定性を効果的に評価することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の評価装置は、
地山(G)を掘削して形成される坑の坑壁に支保工(120)を建て込むことにより構築されるトンネル(T)の周辺地山(G)の評価装置(10)であって、
前記坑壁に建て込まれた前記支保工(120)が前記地山(G)から作用する荷重により鉛直方向に圧縮応力(σs)を受ける部分(120B)に取り付けられ、前記支保工(120)に作用する前記圧縮応力(σs)を計測する第1計測部(30)と、
前記坑壁に建て込まれた前記支保工(120)が前記地山(G)から作用する荷重により鉛直方向に圧縮変位する部分(120B)に取り付けられ、前記支保工(120)の前記圧縮変位に伴う変位量(ΔL)を計測する第2計測部(40)と、
前記第1計測部(30)により計測される前記圧縮応力(σs)及び、前記第2計測部(40)により計測される前記変位量(ΔL)に基づき、前記周辺地山(G)の安定性に係る所定の指標を算出する指標算出部(60,90~93)と、を備える
ことを特徴とする。
【0009】
本開示の評価方法は、
地山(G)を掘削して形成される坑の坑壁に支保工(120)を建て込むことにより構築されるトンネル(T)の周辺地山(G)の評価方法であって、
前記地山(G)から前記支保工(120)に作用する荷重が、前記坑壁に建て込まれた前記支保工(120B)を鉛直方向に圧縮する圧縮応力(σs)を計測し、
前記地山(G)から前記支保工(120)に作用する荷重が、前記坑壁に建て込まれた前記支保工(120B)を鉛直方向に圧縮変位させる変位量(ΔL)を計測し、
計測した前記圧縮応力(σs)及び、前記変位量(ΔL)に基づき、前記周辺地山(G)の安定性に係る所定の指標を算出する
ことを特徴とする。
【0010】
以上の構成によれば、評価装置(10)は、下半支保工(120B)に取り付けた第1計測部(30)及び、第2計測部(40)の計測結果に基づき、トンネル(T)の周辺地山(G)の安定性に係る指標を求めることができる。すなわち、地山(G)からコア等の供試体を採取することなく、安定性に係る指標を把握できるように構成されている。これにより、トンネル(T)の工期に影響を与えることなく、周辺地山(G)の安定性を効果的に評価することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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