TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024033463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137047
出願日2022-08-30
発明の名称タイヤ接地形状解析装置およびタイヤ接地形状解析方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01M 17/02 20060101AFI20240306BHJP(測定;試験)
要約【課題】水しぶきが発生するような高速走行の場合についてタイヤの接地形状を解析する。
【解決手段】湿潤路面における接地面について、評価対象画像およびその前後に連続する時系列の画像である連続画像を取得する。取得した連続画像から、複数の画像を含む第1および第2の画像セットを構築する。構築した第1および第2の画像セットにそれぞれ含まれている複数の画像の輝度を演算処理し、画像セットそれぞれの演算処理結果である第1および第2の結果画像を得る。得られた第1および第2の結果画像について、所定閾値を基準とする二値化処理を行って、第1および第2の二値画像を得る。得られた第1の二値画像と第2の二値画像とを重ね合わせて、接地形状を求める。第1の画像セットは評価対象画像とその前の時系列の画像とからなり、第2の画像セットは評価対象画像とその後の時系列の画像とからなる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
湿潤路面におけるタイヤの接地面について、評価対象画像およびその前後に連続する時系列の画像である連続画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得した連続画像から、複数の画像を含む第1および第2の画像セットを構築する画像セット構築部と、
前記画像セット構築部が構築した第1および第2の画像セットにそれぞれ含まれている複数の画像の輝度を演算処理し、前記第1および第2の画像セットそれぞれの演算処理結果である第1および第2の結果画像を得る輝度演算処理部と、
前記輝度演算処理部の演算処理によって得られた第1および第2の結果画像について、それぞれ、所定閾値を基準とする二値化処理を行って、第1および第2の二値画像を得る二値化処理部と、
前記二値化処理部の二値化処理によって得られた第1の二値画像と第2の二値画像とを重ね合わせて、接地形状を求める接地形状算出部と、
を含み、
前記第1の画像セットは、前記評価対象画像とその前の時系列の画像とからなるセットであり、
前記第2の画像セットは、前記評価対象画像とその後の時系列の画像とからなるセットである、タイヤ接地形状解析装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
解析対象である前記タイヤが接地する湿潤路面となる路面板と、前記路面板を、前記タイヤに対して相対的に移動するように駆動する路面駆動部と、前記タイヤの接地面を撮影するカメラとを含み、
前記画像取得部は、前記カメラによって前記連続画像を取得する、
請求項1に記載のタイヤ接地形状解析装置。
【請求項3】
前記輝度演算処理部は、
前記第1および第2の画像セットそれぞれに対して、画素位置ごとに最大輝度を採用し、その採用結果を前記第1および第2の結果画像とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ接地形状解析装置。
【請求項4】
前記画像セット構築部は、
前記第1の画像セットおよび前記第2の画像セットについて前記輝度演算処理部による輝度演算処理と同様の輝度演算処理を行い、接地形状が消失するときの画像セットの最小枚数を求めて、最大接地長を式(1)で定義し、
前記評価対象画像の接地中心を基準接地中心、前記評価対象画像以外の画像の接地中心を対比接地中心とし、基準接地中心から対比接地中心までのタイヤ周方向距離をラッピング量と定義し、前記ラッピング量が式(2)を満たすように前記第1および第2の画像セットを定義する請求項3に記載のタイヤ接地形状解析装置。
最大接地長=(タイヤ速度/フレームレート)×(最小枚数-1)…(1)
0<ラッピング量≦(最大接地長/2)…(2)
【請求項5】
前記接地形状算出部は、
前記タイヤが映らない画像を背景画像として採用し、前記二値化処理部の二値化処理によって得られた二値画像の重ね合わせ結果画像から前記背景画像の二値画像を差し引く、請求項1に記載のタイヤ接地形状解析装置。
【請求項6】
湿潤路面におけるタイヤの接地面について、評価対象画像およびその前後に連続する時系列の画像である連続画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得した連続画像から、複数の画像を含む第1および第2の画像セットを構築する画像セット構築ステップと、
前記画像セット構築ステップにおいて構築した第1および第2の画像セットにそれぞれ含まれている複数の画像の輝度を演算処理し、前記第1および第2の画像セットそれぞれの演算処理結果である第1および第2の結果画像を得る輝度演算処理ステップと、
前記輝度演算処理ステップの演算処理によって得られた第1および第2の結果画像について、それぞれ、所定閾値を基準とする二値化処理を行って、第1および第2の二値画像を得る二値化処理ステップと、
前記二値化処理ステップの二値化処理によって得られた第1の二値画像と第2の二値画像とを重ね合わせて、接地形状を求める接地形状算出ステップと、
を含み、
前記第1の画像セットは、前記評価対象画像とその前の時系列の画像とからなるセットであり、
前記第2の画像セットは、前記評価対象画像とその後の時系列の画像とからなるセットである、タイヤ接地形状解析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ接地形状解析装置およびタイヤ接地形状解析方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、タイヤ接地形状解析するために、水膜を有する透明板上を走行している車両のタイヤの接地形状を透明板の下方から撮影する技術が知られている(特許文献1)。また、タイヤ接地形状解析装置の路面板の表面に水膜を設けてウエット路面を再現し、路面板の下方から撮影することによって、タイヤの接地形状を解析する技術が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-208653号公報
特開2021-081246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、特許文献2のいずれにおいても、低速走行時には、タイヤの接地形状を解析できる。しかしながら、水しぶきが発生するような高速走行の場合については、タイヤの接地形状を解析することが難しい。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、水しぶきが発生するような高速走行の場合についてタイヤの接地形状を解析できるタイヤ接地形状解析装置およびタイヤ接地形状解析方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるタイヤ接地形状解析装置は、湿潤路面におけるタイヤの接地面について、評価対象画像およびその前後に連続する時系列の画像である連続画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部が取得した連続画像から、複数の画像を含む第1および第2の画像セットを構築する画像セット構築部と、前記画像セット構築部が構築した第1および第2の画像セットにそれぞれ含まれている複数の画像の輝度を演算処理し、前記第1および第2の画像セットそれぞれの演算処理結果である第1および第2の結果画像を得る輝度演算処理部と、前記輝度演算処理部の演算処理によって得られた第1および第2の結果画像について、それぞれ、所定閾値を基準とする二値化処理を行って、第1および第2の二値画像を得る二値化処理部と、前記二値化処理部の二値化処理によって得られた第1の二値画像と第2の二値画像とを重ね合わせて、接地形状を求める接地形状算出部と、を含み、前記第1の画像セットは、前記評価対象画像とその前の時系列の画像とからなるセットであり、前記第2の画像セットは、前記評価対象画像とその後の時系列の画像とからなるセットである。
【0007】
また、本発明のある態様によるタイヤ接地形状解析方法は、湿潤路面におけるタイヤの接地面について、評価対象画像およびその前後に連続する時系列の画像である連続画像を取得する画像取得ステップと、前記画像取得ステップにおいて取得した連続画像から、複数の画像を含む第1および第2の画像セットを構築する画像セット構築ステップと、前記画像セット構築ステップにおいて構築した第1および第2の画像セットにそれぞれ含まれている複数の画像の輝度を演算処理し、前記第1および第2の画像セットそれぞれの演算処理結果である第1および第2の結果画像を得る輝度演算処理ステップと、前記輝度演算処理ステップの演算処理によって得られた第1および第2の結果画像について、それぞれ、所定閾値を基準とする二値化処理を行って、第1および第2の二値画像を得る二値化処理ステップと、前記二値化処理ステップの二値化処理によって得られた第1の二値画像と第2の二値画像とを重ね合わせて、接地形状を求める接地形状算出ステップと、を含み、前記第1の画像セットは、前記評価対象画像とその前の時系列の画像とからなるセットであり、前記第2の画像セットは、前記評価対象画像とその後の時系列の画像とからなるセットである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、水しぶきが発生するような高速走行の場合についてタイヤの接地形状を解析できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態に係るタイヤ接地形状解析装置を模式的に示す構成図である。
図2は、図1に示すタイヤ接地形状解析装置の機能を示すブロック図である。
図3は、タイヤ接地形状解析装置1の動作例を示すフロー図である。
図4は、タイヤ接地形状解析装置による処理の内容を示す図である。
図5は、輝度演算処理部による輝度演算処理を説明する図である。
図6は、接地形状算出部による接地形状算出処理を示すフロー図である。
図7は、比較例による処理を説明する図である。
図8は、本実施形態による処理を模式的に示す図である。
図9は、本実施形態による処理によって得られる接地形状の例を示す図である。
図10は、他の比較例による処理を模式的に示す図である。
図11は、図10の比較例による処理によって得られる接地形状の例を示す図である。
図12は、他の比較例による処理を示す図である。
図13は、画像セット構築処理において接地形状が消失しない例を示す図である。
図14は、画像セット構築処理において接地形状が消失する例を示す図である。
図15は、画像セット構築部において画像セットの最小画像枚数を求める処理を示すフロー図である。
図16は、ラッピング量の定義を説明する図である。
図17は、ラッピング量が最大接地長の半分以内である場合を説明する図である。
図18は、ラッピング量が最大接地長の半分を超える場合を説明する図である。
図19は、接地形状算出部において背景画像を削除する処理を説明する図である。
図20は、比較例と実施形態とを対比して説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明において、他の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。各実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の省略、置換又は変更を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

横浜ゴム株式会社
タイヤ
21日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
15日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
21日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
16日前
横浜ゴム株式会社
積層体及びコンベヤベルト
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物及びマリンホース
今日
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム押出物の製造方法および装置
13日前
横浜ゴム株式会社
タイヤの管理方法およびシステム
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム材料の設計方法およびシステム
2日前
横浜ゴム株式会社
冷媒輸送用ホースおよびその製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
タイヤの管理方法および管理システム
13日前
横浜ゴム株式会社
空気圧管理装置および空気圧管理方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプによるパイプの保持構造
2日前
横浜ゴム株式会社
樹脂組成物、架橋物およびその製造方法
16日前
横浜ゴム株式会社
空気式防舷材の管理システムおよび方法
21日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
7日前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプを用いたパイプの取り付け構造
14日前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプを用いたパイプの取り付け構造
13日前
横浜ゴム株式会社
冷媒輸送ホース用樹脂組成物及び冷媒輸送ホース
1か月前
横浜ゴム株式会社
樹脂組成物、その製造方法および冷媒輸送用ホース
16日前
横浜ゴム株式会社
架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システム
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴムと路面とのシミュレーション方法及びプログラム
20日前
横浜ゴム株式会社
タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置
14日前
横浜ゴム株式会社
ブタジエン-イソプレンブロック共重合体及びその製造方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
微粒子の製造方法、微粒子、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
変性ブタジエン-イソプレンランダム共重合体及びその製造方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
架橋ゴムの網目構造の不均一性の定量化方法および定量化システム
8日前
横浜ゴム株式会社
製品設計支援システム、製品設計支援方法及び製品設計支援プログラム
1か月前
横浜ゴム株式会社
スチールワイヤおよびマリンホース並びにスチールワイヤの曲げ性能の評価方法
23日前
横浜ゴム株式会社
タイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置並びにこの測定装置の管理方法
21日前
太陽誘電株式会社
検出装置
14日前
続きを見る