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公開番号2024032855
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2024008695,2020123505
出願日2024-01-24,2020-07-20
発明の名称貯水装置
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類F03B 13/06 20060101AFI20240305BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】海中で効率よく構築できるとともに、海水位置エネルギー利用蓄電システムへの利用に適した構造を有する貯水装置を提供することである。
【解決手段】内空部に貯留空間が形成されるとともに、該内空部に連通する海水流入部と海水排出部とが設けられた管材と、該管材の長手方向を海底面に沿わせて支持する複数の管材支持部材と、を備える貯水装置であって、前記管材の一端に形成した前記海水流入部側に、前記貯留空間に外気を供給する空気注入管が設けられているとともに、前記管材の他端に形成した前記海水排出部側に、前記貯留空間の海水を排出する排水機構及び空気を排出する排気機構が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内空部に貯留空間が形成されるとともに、該内空部に連通する海水流入部と海水排出部とが設けられた管材と、
該管材の長手方向を海底面に沿わせて支持する複数の管材支持部材と、を備える貯水装置であって、
前記管材の一端に形成した前記海水流入部側に、前記貯留空間に外気を供給する空気注入管が設けられているとともに、
前記管材の他端に形成した前記海水排出部側に、前記貯留空間の海水を排出する排水機構及び空気を排出する排気機構が設けられていることを特徴とする貯水装置。
続きを表示(約 85 文字)【請求項2】
請求項1に記載の貯水装置において、
前記空気注入管は、開状態で前記貯留空間に外気を供給する逆止弁を備えることを特徴とする貯水装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海中に設ける貯水装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、水の位置エネルギーを利用した蓄電システムである揚水式水力発電が広く一般に知られている。揚水式水力発電は、上部ダムと下部ダムとの間に水車タービンを備えた発電所を構築し、上部ダムから水車タービンを経由して下部ダムに向けて水を落とすことにより発電機で発電する。そののち、下部ダムに貯留した水を上部ダムに汲み上げ、水の位置エネルギーの形で電気を貯える。
【0003】
近年では、上記の揚水式水力発電と同様の原理で、海水の位置エネルギーを利用して発電と蓄電を繰り返す海水位置エネルギー利用蓄電システムとして、海洋インバースダムの開発が進められている。特許文献1には、その詳細が電力貯蔵システムとして開示されているが、概略を図9(a)(b)に示す。海洋インバースダム200は、沖合の海底近傍にダム空間となる函型の貯水槽201と発電設備202を構築したものである。
【0004】
海洋インバースダム200では海水Wを、図9(a)で示すように、発電設備202を経由して貯水槽201に向けて落下させることで、発電が行われる。一方、発電に利用した海水Wで貯水槽201が満たされると、図9(b)で示すように、揚水ポンプ203を利用して海水Wを排出し、貯水槽201を空洞にする。すると、上述した海水の位置エネルギーを利用した発電設備202による発電の再開が可能となるため、これをもって、電気エネルギーが蓄電された状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5787943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のとおり、海水Wを利用する海洋インバースダム200は、海水位の安定している沖合に構築することから、年間を通して安定して発電できる。また、函型に形成された貯水槽201の数量を増量し容量を増大すれば、大規模な電力量を確保することが可能となる。さらに、貯水槽201の天端に屋根を構築すれば、屋根部分を利用して大規模ソーラーパネルを設置したり、送受電アンテナを設置してマイクロ波ミラー衛星を利用した長距離エネルギー電送を実現することも期待される。
【0007】
ところが、海中に構築する函型の貯水槽201には様々な課題が生じる。例えば、建築時には、貯水槽201を安定して設置するべく、海底面の不陸調整が必要となる。また、貯水槽201に海水Wが流入する発電時に、貯水槽201の重量が増大することを考慮し、これを支持できるよう、貯水槽201を設置する海底面全面に地盤改良を行い、地盤補強をする必要が生じる。さらには、貯水槽201の海水Wを揚水する蓄電時に、貯水槽201に浮力が作用することを考慮し、これに抵抗するべく、貯水槽201の重量を大きく構築したり、海底地盤中に地盤アンカー204を定着させる等の対策を講じる必要が生じる。
【0008】
また、函型の貯水槽201は、海底面から海面に至る高さに構築すると、津波等の自然外力が作用した場合には構造体としての機能を維持できない可能性があり、通常時であっても高い曲げ剛性を要求される。加えて、貯水槽201は鉄筋コンクリート造の構造体とすることが想定されるが、海洋環境下では鉄筋の早期に劣化しやすいだけでなく、劣化対策のメンテナンスも困難となりやすい。
【0009】
さらに、函型の貯水槽201を沖合に設けることで、海底面までの深度と広い設置面積を確保できるため、高い発電力を確保することができるが、電力を使用する陸地までの距離が長くなるため、大規模な送電設備が必要になるとともに、輸送時の電力ロスも増大することとなる。
【0010】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、海中で効率よく構築できるとともに、海水位置エネルギー利用蓄電システムへの利用に適した構造を有する貯水装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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