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公開番号2024032070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022135509
出願日2022-08-29
発明の名称プレス成形品の製造方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人
主分類B21D 22/00 20060101AFI20240305BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】ブランクの形状変動による影響を低減するプレス成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るプレス成形品の製造方法は、基準プレス成形品形状5を取得する基準プレス成形品形状取得ステップと、波形状ブランクプレス成形品形状9を取得する波形状ブランクプレス成形品形状取得ステップと、基準プレス成形品形状5と波形状ブランクプレス成形品形状9の乖離量を求める第1乖離量取得ステップと、周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状13を取得する周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状取得ステップと、基準プレス成形品形状5と周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状13の乖離量を求める第2乖離量取得ステップと、要対策部位を特定する要対策部位特定ステップと、実金型に凸パターン23、27を付与する凸パターン付与ステップと、凸パターン23、27を付与した実金型を用いてプレス成形する実プレス成形ステップと、を備えたものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
形状変動のある金属板から採取したブランクを用いてプレス成形したプレス成形品における前記ブランクの形状変動の影響を低減するプレス成形品の製造方法であって、
平坦な形状の平坦ブランクモデルを用いて、所定の金型モデルでプレス成形したときのプレス成形解析を行い、離型後のプレス成形品形状を基準プレス成形品形状として取得する基準プレス成形品形状取得ステップと、
前記形状変動に対応した所定の波長と所定の振幅の波形状を有する波形状ブランクモデルを生成し、該生成した波形状ブランクモデルを用いて、前記所定の金型モデルでプレス成形したときのプレス成形解析を行い、離型後のプレス成形品形状を波形状ブランクプレス成形品形状として取得する波形状ブランクプレス成形品形状取得ステップと、
前記基準プレス成形品形状と前記波形状ブランクプレス成形品形状とを比較し、両形状の乖離する部位と乖離量とを求める第1乖離量取得ステップと、
前記波形状ブランクモデルにおける波形状とは振幅と波長が同じで周期がずれた波形状を有する周期ずれ波形状ブランクモデルを一種類または複数種類生成し、該生成した周期ずれ波形状ブランクモデルを用いて、前記所定の金型モデルでプレス成形したときのプレス成形解析を行い、離型後のプレス成形品形状を周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状として取得する周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状取得ステップと、
前記基準プレス成形品形状と一種類または複数種類の前記周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状とを比較し、両形状の乖離する部位と乖離量とを求める第2乖離量取得ステップと、
前記第1乖離量取得ステップで閾値を超える乖離量が生じた部位および前記第2乖離量取得ステップで閾値を超える乖離量が生じた部位に相当する前記プレス成形品の部位を要対策部位として特定する要対策部位特定ステップと、
前記プレス成形品を成形する実金型の上金型及び下金型において、前記要対策部位、または、前記要対策部位とその周囲を成形する部位に凸パターンを付与する凸パターン付与ステップと、
前記凸パターンを付与した上金型及び下金型を用いて、前記ブランクをプレス成形する実プレス成形ステップと、を備えたことを特徴とするプレス成形品の製造方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記第1乖離量取得ステップは、
前記基準プレス成形品形状における所定部位のスプリングバック量と、前記波形状ブランクプレス成形品形状における前記基準プレス成形品形状の前記所定部位と同一部位のスプリングバック量との差を前記乖離量として取得し、
前記第2乖離量取得ステップは、
前記基準プレス成形品形状における所定部位のスプリングバック量と、前記周期ずれ波形状ブランクプレス成形品形状における前記基準プレス成形品形状の前記所定部位と同一部位のスプリングバック量との差を前記乖離量として取得することを特徴とする請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
【請求項3】
前記凸パターンは、平面又は湾曲面上に所定間隔で形成された複数の凸部によって構成され、前記凸部の縦および横の長さAが3mm以上50mm以下、隣接する凸部間の距離が1.2A以上2.0A以下に設定されており、
前記凸パターン付与ステップは、前記凸パターンを前記上金型および前記下金型に、上金型の凸部が下金型の平面又は湾曲面に対向し、下金型の凸部が上金型の平面又は湾曲面に対向する配置となるように付与し、
前記実プレス成形ステップは、板厚t(mm)の前記ブランクを成形する場合の成形下死点における前記上金型の前記凸部の下面と前記下金型の前記凸部の上面との距離が0.1t以上0.5t以下になるようにプレス成形することを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は形状変動のある金属板から採取したブランクを用いてプレス成形したプレス成形品における前記ブランクの形状変動の影響を低減するプレス成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の衝突安全性基準の厳格化により自動車車体の衝突安全性の向上が進展する中で、昨今の二酸化炭素排出規制を受けて自動車の燃費向上を図るため、車体の軽量化も必要とされている。これら衝突安全性能と車体の軽量化を両立するために、従来に比べてさらに高強度な金属板が車体に採用されつつある。
【0003】
従来から、プレス成形品を得るためのブランクを採取する実際の金属板は、完全に平坦なものはなく、波形状(形状変動)を有している。
したがって、金属板から採取した実際のブランクもまた、必ずしも平坦であるとは限らず、形状変動を有する場合がある。
【0004】
このような形状変動を有する金属板をブランクとして用いて、車体部品にプレス成形した場合、プレス成形後に得られたプレス成形品は、その形状変動が影響して、目標となる寸法精度から外れることが危惧される。
【0005】
プレス成形した後のプレス成形品について、目標となる寸法精度から外れたものを選別する技術として、例えば特許文献1、2が開示されている。
また、プレス成形金型の表面に凹凸を付与する手段を講じるものとしては、特許文献3、4がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭62-047504号公報
特開2019-002834号公報
特開2020-127959号公報
特開平3-077728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1または特許文献2に開示の技術は、プレス成形後のプレス成形品同士の形状を比較し、寸法精度の不良な部位を特定するものであって、プレス成形前のブランクの形状変動により、プレス成形品のどの部位がブランクの形状変動による影響を受けやすいかを特定することが行われておらず、対策を講じることが難しかった。
【0008】
さらに、プレス成形に用いるブランクは、鋼板などの金属板から打ち抜きやせん断によって採取される。したがって、形状変動のある金属板から複数のブランクを採取すると、採取位置が異なることで、同じ金属板から採取したブランクであっても、個々のブランクで凹凸を呈する部位が異なる。
したがって、ブランクの形状変動による影響を低減するには、個々のブランクの形状変動に相違があることも考慮して対策を講じる必要がある。
【0009】
特許文献3の技術は、金型表面に凹凸を付与することでプレス成形中に金型とブランクの間に油を保持し、金型とブランクの間の摩擦を抑制して成形を容易にするものである。また、特許文献4の技術は、金型表面に凹凸を付与することで、意匠性の高い金属板を製造できるようにしたものである。したがって、特許文献3、4に開示の技術は、本発明が目的とするブランクの形状変動による影響を低減するものではない。
【0010】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、形状変動のある金属板から採取したブランクを用いてプレス成形したプレス成形品におけるブランクの形状変動の影響を低減するプレス成形品の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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