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公開番号2024029578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-06
出願番号2022131913
出願日2022-08-22
発明の名称空芯コイル
出願人ヤマハ株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類H01F 17/03 20060101AFI20240228BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】同等サイズの空芯コイルで、より大きなインダクタンスを得る。
【解決手段】空芯コイルは、非磁性体または弱磁性体のトロイダルのコア10aと、コア10aに巻かれた導線と、を有し、コア10aは、延伸トロイダルコアである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
非磁性体または弱磁性体のトロイダルコアと、
前記トロイダルコアに巻かれた導線と、
を有し、
前記トロイダルコアは、延伸トロイダルコアである
空芯コイル。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記延伸トロイダルコアは、軸対称なトロイダルを、その軸対称の中心軸の方向に延伸した形状を有する
請求項1に記載の空芯コイル。
【請求項3】
前記延伸トロイダルコアの高さは、前記延伸トロイダルコアの直径よりも長い
請求項1に記載の空芯コイル。
【請求項4】
前記導線が、前記延伸トロイダルコアの全周に均一に巻かれた
請求項1に記載の空芯コイル。
【請求項5】
前記延伸トロイダルコアは、中心軸に沿った開孔部を有する円柱形状である
請求項1に記載の空芯コイル。
【請求項6】
前記延伸トロイダルコアは、中心軸に沿った開孔部を有し、五以上の多角柱形状である
請求項1に記載の空芯コイル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば空芯コイルに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インダクタ、すなわちコイルには、磁性コアを有する磁性芯コイル(magnetic-core coil)と磁性コアを有しない空芯コイル(air-core coil)とに大別される、
同じインダクタンスであれば、磁性芯コイルのサイズは、空芯コイルのサイズよりも遥かに小さくて済む。ただし、磁性芯コイルは、磁性コアで磁束が飽和して、歪みが発生しやすい。一方で、空芯コイルは、磁束が飽和しないので、歪みが小さい。
一般的な空芯コイルは、コアなしで導線が円状に巻かれた構造、または、弱磁性体/非磁性体のコアに導線が巻かれた構造である。空芯コイルは、歪みが小さいので、高級スピーカのネットワーク回路などに使用されることが多い。ただし、空芯コイルでは、磁束の漏れが大きいので、複数のコイルを使用する場合には、コイル間の干渉を避けるために間隔を空けたり方向を異ならせたりする必要がある。
【0003】
磁性芯コイルには、磁性体のトロイダルコアに導線を巻き付けたトロイダルコイルというものが知られている。トロイダルコイルでは、磁束がトロイダルコアに集中し、外部への漏れが少ないので、複数のコイルを近接して配置することができる。ただし、トロイダルコイルにおいても、磁束が磁性体のトロイダルコアに集中するため、飽和が生じやすい。
【0004】
オーディオ用のD級パワーアンプでは、入力信号のパルス幅変調によりPWM(Pulse Width Modulation)信号が生成され、当該PWM信号にしたがってハイサイドトランジスターおよびローサイドトランジスターのスイッチングにより生成されたスイッチング信号がLPF(Low Pass Filter)でフィルタリングされる(例えば特許文献1参照)。すなわち、D級パワーアンプでは、スイッチング信号の高調波成分がLPFでカットされて、オーディオ信号が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-72276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなD級パワーアンプにおいてLPFを構成するインダクタには、磁性芯コイルまたは空芯コイルが使用される。そのLPFには比較的大きな電流が流れるので、磁性芯コイルでは、その芯において磁束が飽和する虞がある。オーディオ信号の品質を向上させるためには、LPFを構成するインダクタとして、磁束が飽和しにくい空芯コイルを使用することが好ましい。
一方で、磁性芯コイルを用いた場合に比べてD級アンプのサイズをあまり大きくしないためには、LPFを構成する空芯コイルのサイズをなるべく小さくする必要がある。空芯コイルには、サイズが磁性芯コイルと比べ大きくなるデメリットがある。
以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、同等サイズで、より大きなインダクタンスを得ることができる空芯コイルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る空芯コイルは、非磁性体または弱磁性体のトロイダルコアと、前記トロイダルコアに巻かれた導線と、を有し、前記トロイダルコアは、延伸トロイダルコアである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る空芯コイルを示す図である。
実施形態に係る空芯コイルのコアを示す平面図である。
実施形態に係る空芯コイルのコアの断面図である。
比較例に係る空芯コイルにおけるコアの平面図である。
比較例に係る空芯コイルにおけるコアの断面図である。
比較例と実施形態とを対比した図表である。
比較例と実施形態とにおいて、コアの磁束密度を示す図である。
変形例に係る空芯コイルのコアを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態に係る空芯コイルについて図面を参照して説明する。
なお、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0010】
図1は、実施形態に係る空芯コイル1aの構成を示す平面図である。図2は、空芯コイル1aのコア10aを示す平面図である。図3は、図2に示されるコア10aをA-a線で破断した断面図である。
空芯コイル1aにおけるコア10aは、A-a線で破断した断面形状が延伸円である延伸トロイダルコアである。トロイダルとは、中心軸Cenを中心に例えば円形の板を回転することにより描かれる、軸対称(axial symmetry)の形状である。延伸トロイダルコアとは、その断面が半径aの円形であるトロイダルを、その中心軸Cenの方向に延伸した形状のコアである。より具体的には、延伸トロイダルは、中心軸Cenに垂直な面でトロイダルを上半分と下半分に分割し、その分割面を中心軸Cenの方向に延ばした形状を有する。コア10aでは、その断面の延伸円は、図3のように、半径aの上半円と、縦b×横2aの長方形と、半径aの下半円とを連結した形状である。なお、延伸する前のトロイダルの断面は、正方形や多角形であってもよい。
また、断面が円形であるトロイダルコアについては、以下において延伸トロイダルコアと区別するために、一般トロイダルコアと表記する。また、延伸トロイダルコアの形状を特に延伸環状体と表記する。単に、環状体と表記した場合には、断面形状を限定しない。
(【0011】以降は省略されています)

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