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公開番号2024024898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022127866
出願日2022-08-10
発明の名称上着
出願人株式会社バートル
代理人個人
主分類A41D 13/005 20060101AFI20240216BHJP(衣類)
要約【課題】
電熱ヒータを内蔵し、襟部のない上着において、脊柱部や肩甲間部に直接若しくは間接的に触れた状態を保つようにして、安定して人体を暖める上着を提供する。
【解決手段】
電熱ヒータ6は、下部6Mが長方形であり、上部6Uが左右に突出したT字形状をしている。電熱ヒータ6は、柔軟シートに電熱線が配線され、左右の突出部6aの夫々に留め具6bが備えられており、下部の幅は肺愈のツボを覆う幅である。後身頃3の内側に下方に向けた挿入口を有する袋状に形成されたふらし部7を有し、ふらし部7の内側には、前記上部を固定する前記留め具6bと嵌合する留め具7eが設けられている。後身頃3の内側に設けられた収納部8に、下部6Uが上の入口8cから差し込まれる。
【選択図】 図1



特許請求の範囲【請求項1】
上着において、下部が長方形であり、上部が左右に突出した突出部を有するT字形状の柔軟シートに電熱線が配線され、左右の突出部の夫々に留め具が備えられ、前記下部は少なくとも肺愈のツボを覆う幅を有する柔軟な素材により作成された電熱ヒータと、後身頃の内側に下方に向けた挿入口を有する袋状に形成されたふらし部を有し、ふらし部の内側には、前記上部を固定する前記留め具と嵌合する留め具が設けられ、後身頃の内側であって前記下部が上の入口から差し込まれる収納部を具備し、前記下部は前記収納部に収容された範囲を除き、ふらし部から垂れ下がり下端が前記上着に対して浮いた状態であることを特徴とする上着。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ部材を内蔵した上着に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
電熱ヒータとバッテリーを内蔵して、電力により着用者を暖める上着が知られている。このような上着として、例えば特許文献1に示されるような上着が知られている。特許文献1の上着によれば、下部が長方形であり、上部が左右に突出した突出部を有するT字形状の柔軟シートに電熱線が配線され、左右の突出部の夫々に留め具が備えられ、前記下部は少なくとも肺愈のツボを覆う幅を有する柔軟な素材により作成された電熱ヒータと、襟の内側にカバー生地を取り付けて形成され、挿入口が前記下部の幅を開けて対向しており、かつ内側に前記留め具と嵌合する留め具が設けられ、前記突出部を固定する左右一対の襟取り付け部と、後身頃の内側であって、肺愈のツボの下側に相当する位置若しくはそれよりも下側に設けられ、前記下部が上から差し込まれる収納部を具備し、前記下部は、前記収納部に収容された範囲を除き、襟から垂れ下がり、下端が前記上着に対して浮いた状態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6831145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、襟部がない上着や襟部がなく身頃にフードが縫着された上着については、後身頃の上部に電熱ヒータを取り付けることが考えられるが、襟がないため、首周りから熱が抜けていく。
そこで、本発明は、襟部のない上着においても効率的に暖めることができる上着を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の上着は、下部が長方形であり、上部が左右に突出した突出部を有するT字形状の柔軟シートに電熱線が配線され、左右の突出部の夫々に留め具が備えられ、前記下部は少なくとも肺愈のツボを覆う幅を有する柔軟な素材により作成された電熱ヒータと、後身頃の内側に下方に向けた挿入口を有する袋状に形成されたふらし部を有し、前記ふらし部の内側には、前記上部を固定する前記留め具と嵌合する留め具が設けられ、後身頃の内側であって前記下部が上の入口から差し込まれる収納部を具備し、前記下部は、前記収納部に収容された範囲を除き、ふらし部から垂れ下がり下端が前記上着に対して浮いた状態であることを特徴とする上着。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、柔軟性のある電熱ヒータを肩甲骨の間の部位に沿って安定的に暖めることができ、電熱ヒータの上部から出る熱をふらし部内部に籠もらせて肩周りを暖めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る上着を示す図であり、図1Aは上着を展開した状態の概略図、図1Bは一部分解図である。
本発明に係る上着に内蔵される電熱ヒータを示す図であり、図2Aは平面図、図2Bは丸めた状態の図である。
電熱ヒータの取り付け部分の説明図で、図3Aは後身頃の内側上部で電熱ヒータを取り外した状態を示す図、図3Bは図3AのX-X線部分断面図、図3Cは後身頃の内側上部で電熱ヒータを取り付けた状態を示す図、図3Dは図3CのY-Y線部分断面図である。
他の実施例の上着を展開した状態の部分概略図である。
他の実施例の上着を展開した状態の部分概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る上着の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1において、上着1は前身頃2、後身頃3、袖4、フード5を有し、前身頃2は前面を開閉できるファスナーが備えられている。袖4はラグラン袖で、フード5は前身頃2、後身3及び袖4の上端に縫い合わされている。後身頃3の中央部に脱着可能な電熱ヒータ6、後身頃3の内側上部にふらし部7、後身頃3の内側中央部には電熱ヒータ6の収納部8、前身頃2の内側にバッテリーを収納するポケット9を有している。
【0009】
図2において、電熱ヒータ6は通電によって発熱するヒータである。電熱ヒータ6は、長方形状の下部6Mと、上部6Uとが一体的に連続したT字形状をしている。下部6Mと、上部6Uには、図示しない電熱線が配線されている。また、上部6Uには、左右で一対となる突出部6aが形成されている。電熱ヒータ6は、T字状のフィルム若しくは布の柔軟シートに電熱線を這わせて若しくは織り込むなどして作成されており、柔軟性を有する。上部6Uの突出部6aには、留め具6bが備えられている。電熱ヒータ6の下部6Mにはバッテリーに接続するためのコード6cが接続されている。コード6cは、バッテリーとのプラグ10に到る途中にスイッチボックス11が設けられている。スイッチボックス11には、過電流を検知したときに回路を遮断する遮断器が備わっている。電熱ヒータ6の下部6Mの幅は、少なくとも大椎のツボを含む脊柱部を覆う幅である。本実施例においては、肩甲骨の間にある左右の風門のツボ、若しくは肺愈のツボを覆う幅を少なくとも有しており、肩甲骨に到る手前の位置に下部6Mの長辺を有している。電熱ヒータ6は柔軟であるため、折り畳まれた状態で、若しくは図2Bに示したように丸めた状態で、上着1とは別に保管若しくは携帯することが可能である。
【0010】
図3は電熱ヒータの取り付け部分の説明図である。図3において、ふらし部7はふらし部7の上端7aが後身頃3の上端3aに縫着され、ふらし部7の左右端部7b、7cが後身頃3と袖4の縫い合わせ部分に縫着され、下方に向けた挿入口7dを有する袋状に形成されている。ふらし部7の内側には、電熱ヒータ6の上部6Uを固定するため、電熱ヒータ6の一対の留め具6bに雌雄の関係で対応する一対の留め具7eを備えている。本実施例においては、留め具6bとして「ソケット」、留め具7eとして「ゲンコ」を具備するスナップボタンを用いる。図1Bは上着1の一部分解図である。ふらし部7の内側がよく見えるようにふらし部7を一部引き剥がして描かれている。留め具7eはふらし部7と後身頃3の間に隠れた状態である。また、留め具7eの取り付けは、ふらし部7であって、後身頃3ではない。このことは、留め具7eの存在を隠匿することに寄与している。つまり、留め具7eの裏側(「ゲンコ」の無い側)がふらし部7を介して着用者の背中に当たるため、突起の違和感が生じにくい。また、留め具7eを打ち付けたときの縫い付け跡が残るのはふらし部7であり、上着1の外観には表れないようになっている。
(【0011】以降は省略されています)

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