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公開番号
2025177405
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024084213
出願日
2024-05-23
発明の名称
水酸化亜鉛の製造方法
出願人
DOWAエコシステム株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01G
9/02 20060101AFI20251128BHJP(無機化学)
要約
【課題】亜鉛、塩素及び有機溶媒を含有する原液から水酸化亜鉛を得る際に、乾燥機内にスケールを発生させず、高品質の水酸化亜鉛を得る。
【解決手段】亜鉛、塩素及び有機溶媒を含有する原液とアルカリ金属の水酸化物塩の水溶液とを混合し、得られる混合液のpHを9以上とする混合工程と、混合工程後に混合液から上液である有機溶媒を回収する有機溶媒回収工程と、有機溶媒回収工程後に残るスラリーに対して水を用いて撹拌するリパルプ工程と、リパルプ工程で得られたスラリーを脱水する脱水工程と、脱水工程で得られた脱水物に対して通水して洗浄する洗浄工程と、を有する、水酸化亜鉛の製造方法及びその関連技術を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
亜鉛、塩素及び有機溶媒を含有する原液とアルカリ金属の水酸化物塩の水溶液とを混合し、得られる混合液のpHを9以上とする混合工程と、
前記混合工程後に混合液から上液である有機溶媒を回収する有機溶媒回収工程と、
前記有機溶媒回収工程後に残るスラリーに対して水を用いて撹拌するリパルプ工程と、
前記リパルプ工程で得られたスラリーを脱水する脱水工程と、
前記脱水工程で得られた脱水物に対して通水して洗浄する洗浄工程と、
を有する、水酸化亜鉛の製造方法。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記混合工程は、混合液中で水酸化亜鉛の生成反応が進まない状態となるまで行う、請求項1に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項3】
前記洗浄工程で用いる水の量は、前記脱水工程で得られた脱水物の体積以上の量である、請求項1に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項4】
前記脱水工程及び前記洗浄工程の少なくともいずれかを複数回行う、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項5】
前記水酸化物塩は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから成る群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項6】
前記原液は、亜鉛を質量比で10%以上含む、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項7】
前記原液は、亜鉛を質量比で5~30%含む、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項8】
前記原液は、有機溶媒を質量比で10~95%含む、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
【請求項9】
前記有機溶媒はアルコールを含む、請求項1又は2に記載の水酸化亜鉛の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水酸化亜鉛の製造方法に係る。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1の請求項1には、苛性ソーダ又は苛性カリ水溶液中に亜鉛塩を含む酸性排水を添加して酸化亜鉛及び水酸化亜鉛混合物を製造するバッチ式方法であって、且つ、反応終了時のpHが約9.5~約12.5の範囲である、酸化亜鉛及び水酸化亜鉛混合物の製造方法が記載されている。
【0003】
特許文献1の段落0004には以下の内容が記載されている。反応終了後、反応混合物である酸化亜鉛及び水酸化亜鉛混合物の懸濁液から、該混合物を適当な分離手段、例えば沈降分離、加圧ろ過、減圧ろ過、セントルろ過、デカンター等により水と分離後、得られたウエットケーキを公知の手段で乾燥することにより酸化亜鉛及び水酸化亜鉛混合物が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-325414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
処理対象となる溶液に、有機溶媒が相を形成する程度に含有される場合、特許文献1において、酸化亜鉛及び水酸化亜鉛混合物の懸濁液から該混合物を水と分離後、得られたウエットケーキを公知の手段で乾燥すると、該混合物内に残存した有機溶媒(処理対象である廃液中の有機溶剤)により、乾燥機内にスケールが発生するおそれが生じることが、本発明者の鋭意研究により明らかになった。本明細書では処理対象となる溶液を原液とも称する。
【0006】
本発明の課題は、亜鉛、塩素及び有機溶媒を含有する原液から水酸化亜鉛を得る際に、乾燥機内にスケールを発生させず、高品質の水酸化亜鉛を得る技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決する第1の発明は、
亜鉛、塩素及び有機溶媒を含有する原液とアルカリ金属の水酸化物塩の水溶液とを混合し、得られる混合液のpHを9以上とする混合工程と、
前記混合工程後に混合液から上液である有機溶媒を回収する有機溶媒回収工程と、
前記有機溶媒回収工程後に残るスラリーに対して水を用いて撹拌するリパルプ工程と、
前記リパルプ工程で得られたスラリーを脱水する脱水工程と、
前記脱水工程で得られた脱水物に対して通水して洗浄する洗浄工程と、
を有する、水酸化亜鉛の製造方法である。
【0008】
第2の発明は、
前記混合工程は、混合液中で水酸化亜鉛の生成反応が進まない状態となるまで行う、第1の発明に記載の水酸化亜鉛の製造方法である。
【0009】
第3の発明は、
前記洗浄工程で用いる水の量は、前記脱水工程で得られた脱水物の体積以上の量である、第1又は2の発明に記載の水酸化亜鉛の製造方法である。
【0010】
第4の発明は、
前記脱水工程及び前記洗浄工程の少なくともいずれかを複数回行う、第1~3のいずれか一つの発明に記載の水酸化亜鉛の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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