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公開番号
2025176057
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2025140924,2024548423
出願日
2025-08-27,2023-03-17
発明の名称
置換モルホリンの誘導体の製造プロセス
出願人
スパーナス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C07D
265/30 20060101AFI20251126BHJP(有機化学)
要約
【課題】置換モルホリンの誘導体及びプロドラッグ、またはその薬学的に許容される塩の製造方法を提供する。
【解決手段】式(IIc)
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の化合物であって、R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、R
3
はC
1
-C
6
アルキルであり、nは0、1、2、3または4である、化合物が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
式(IIb)のモルホリン誘導体
TIFF
2025176057000122.tif
30
159
またはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、前記方法は、
(a)式
TIFF
2025176057000123.tif
20
159
の化合物を(S)-(+)-エピクロロヒドリンと反応させ、式
TIFF
2025176057000124.tif
21
159
のクロロヒドリン化合物を形成することと、
(b)前記クロロヒドリン化合物を塩基及び相間移動触媒と接触させ、式
TIFF
2025176057000125.tif
22
159
のエポキシド化合物を形成することと、
(c)前記エポキシド化合物を塩基及び式
TIFF
2025176057000126.tif
31
159
の化合物と接触させ、式
TIFF
2025176057000127.tif
32
159
のジオール化合物を形成することと、
(d)前記ジオール化合物を塩基と接触させ、続いて、ハロゲン化スルホニル化合物を添加することによって、式
TIFF
2025176057000128.tif
36
159
の中間体スルホネートを形成することであって、Zはスルホニル脱離基であり、これはin situで環化し、式
TIFF
2025176057000129.tif
30
159
のN-ベンジル保護モルホリン化合物が得られる、前記形成することと、
(e)前記式IIbの化合物のHCl塩を形成して、それを再結晶化し、高純度の(S)-エナンチオマーであるHCl塩を得ることと、 (f)前記化合物(IIb)のHCl塩を遊離塩基に変換することと、を含み、
R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、nは0、1、2、3または4である、前記方法。
続きを表示(約 3,700 文字)
【請求項2】
式(IIe)のモルホリン誘導体
TIFF
2025176057000130.tif
33
159
またはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、前記方法は、
(e)請求項1に記載のN-ベンジル保護モルホリン化合物を式
TIFF
2025176057000131.tif
16
159
のクロロギ酸塩と接触させ、式
TIFF
2025176057000132.tif
40
159
の中間体N-ベンジルクロロカルバメート塩を形成することであって、それは、加熱すると塩化ベンジルが失われ、式
TIFF
2025176057000133.tif
29
159
の化合物が得られる、前記形成することを、含み、
R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、R
3
はC
1
-C
6
アルキルであり、nは0、1、2、3または4である、前記方法。
【請求項3】
更に、
(h)式
TIFF
2025176057000134.tif
29
159
のアミノ酸誘導体の金属塩へのクロロカルバメート化合物(IId)の添加であって、前記アミノ酸誘導体は金属化合物で前処理され、式
TIFF
2025176057000135.tif
37
159
の保護アミンを形成する、前記添加を含み、
R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、R
3
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
4
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
5
はアミノ保護基であり、nは0、1、2、3または4である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
更に、
(i)前記保護アミン(IIe)を酸と接触させて、酸塩としてモルホリン誘導体(IIf)
TIFF
2025176057000136.tif
31
159
を提供することを含み、
R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、R
3
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
4
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
5
はアミノ保護基であり、nは0、1、2、3または4である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
穏和な塩基を用いて前記モルホリン誘導体(IIf)の遊離塩基を形成し、別の酸で処理することにより、1つの塩を別の塩と交換することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
モルホリン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、前記方法は、 (a)式
TIFF
2025176057000137.tif
21
159
の化合物を(S)-(+)-エピクロロヒドリンと反応させ、式
TIFF
2025176057000138.tif
21
159
のクロロヒドリン化合物を形成することと、
(b)前記クロロヒドリン化合物を塩基及び相間移動触媒と接触させ、式
TIFF
2025176057000139.tif
21
159
のエポキシド化合物を形成することと、
(c)前記エポキシド化合物を塩基及び式
TIFF
2025176057000140.tif
29
159
の化合物と接触させ、式
TIFF
2025176057000141.tif
32
159
のジオール化合物を形成することと、
(d)前記ジオール化合物を塩基と接触させ、続いて、ハロゲン化スルホニル化合物を添加することによって、式
TIFF
2025176057000142.tif
35
159
の中間体スルホネートを形成することであって、Zはスルホニル脱離基であり、これはin situで環化し、式
TIFF
2025176057000143.tif
29
159
のN-ベンジル保護モルホリン化合物を形成する、前記形成することと、
(e)前記式(IIb)の化合物のHCl塩を形成して、それを再結晶化し、高純度の(S)-エナンチオマーをHCl塩として得ることと、 (f)前記化合物(IIb)のHCl塩を遊離塩基に変換することと、
(g)前記N-ベンジル保護モルホリン化合物を式
TIFF
2025176057000144.tif
14
159
のクロロギ酸塩と接触させ、式
TIFF
2025176057000145.tif
38
159
の中間体N-ベンジルクロロカルバメート塩を形成することであって、それは、加熱すると塩化ベンジルが失われ、式
TIFF
2025176057000146.tif
30
159
の化合物が得られる、前記形成することと、
(h)式
TIFF
2025176057000147.tif
29
159
のアミノ酸誘導体の金属塩へのクロロカルバメート化合物の添加であって、前記アミノ酸誘導体は金属化合物で前処理され、式
TIFF
2025176057000148.tif
36
159
の保護アミンを形成する、前記添加と、
(i)前記保護アミン(IIe)を酸と接触させて、酸塩としてモルホリン誘導体(IIf)
TIFF
2025176057000149.tif
32
159
を提供することと、を含み、
R
1
はC
1
-C
6
アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各R
2
は、独立して、F、Cl、Br、I、CN、NO
2
、C
1
-C
6
アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルから選択され、R
3
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
4
はC
1
-C
6
アルキルであり、R
5
はアミノ保護基であり、nは0、1、2、3または4である、前記方法。
【請求項7】
相間移動触媒は、工程(b)において使用される、先行請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記相間移動触媒は、硫酸水素テトラブチルアンモニウムである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記相間移動触媒は、工程(d)において使用される、先行請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記相間移動触媒は、塩化ベンジルトリエチルアンモニウムである、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2022年3月18日に出願された米国仮特許出願第63/321,423号に対する優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,700 文字)
【0002】
本明細書には、置換モルホリンの誘導体及びプロドラッグ、またはその薬学的に許容される塩の製造方法が記載されている。
【背景技術】
【0003】
化合物2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンは、とりわけ、うつ病、夜尿症、ナルコレプシー、睡眠障害、及びアルコール依存症の治療を含む、いくつかの望ましい薬理学的用途を有することが知られている。2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンは、大うつ病性障害(MDD)の治療のために、以前に欧州のいくつかの国で販売されていた。それは、ノルエピネフリンの再取り込み阻害薬(「NRI」)であるが、神経細胞ストアからのセロトニンの放出も促進する可能性がある。しかし、2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンによる治療は、吐き気、嘔吐、食欲不振、赤血球沈降量の増加、EKG(心電図)及びEEG(脳波)の異常、心窩部痛、下痢、便秘、めまい、起立性低血圧、下肢の浮腫、構音障害、振戦、精神運動興奮、精神錯乱、抗利尿ホルモンの不適切な分泌、トランスアミナーゼの増加、及び痙攣を含む、多くの副作用と関連している。
【0004】
2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンはキラル分子であり、その望ましい生物学的特性は(S)-エナンチオマーと関連しており、それは(R)-(+)-異性体と比較して5倍の薬理学的活性を示すことが知られている。例えば、“Optical Isomers of 2-(2-ethoxyphenoxymethyl)tetrahydro-1,4 oxazine (viloxazine) and Related Compounds”(Journal of Medicinal Chemistry,Jan.9,1976,19(8);1074)を参照されたい。この中で、2-(2-エトキシフェノキシメチル)テトラヒドロ-1,4-オキサジン及び2-(3-メトキシフェノキシメチル)テトラヒドロ-1,4-オキサジンの光学異性体が調製され、絶対配置が割り当てられたことが開示されている。中間体である4-ベンジル-2-(p-トルエンスルホニルオキシメチル)テトラヒドロ-1,4-オキサジン異性体の分解により、既知の配置のビロキサジン類似体の光学異性体の合成が達成された。
【0005】
2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンに関連する副作用を最小限に抑えるために、化学者は、米国特許出願第63/162,671号(その全内容は本明細書に組み込まれる)に示すように、2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンの薬理学的特性を保持する誘導体、プロドラッグ及び類似体を合成してきた。プロドラッグは、多くの場合、薬理学的活性がほとんどないか、または全くない誘導体の一種であり、in vivoで治療的活性化合物に変換される。場合によっては、プロドラッグ自体が生物学的活性を有し得る。プロドラッグの活性化は、担体と薬物分子間の一時的結合の酵素的もしくは非酵素的切断、またはその両方の連続的もしくは同時的な組み合わせによって起こり得る。2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンのプロドラッグを合成する追加の方法は、有益であろう。
【0006】
プロドラッグは、親分子と比較して、優れた物理化学的特性を持ち、吸収、分布、代謝、排泄及び毒性(ADMET)の障壁を克服し得る化合物を提供する可能性がある。これらのプロドラッグは、吸収性、溶解性、透過性、安定性及び薬物動態学的性能が改善される可能性がある。プロドラッグは、親分子と比較して、長い半減期を示し得る。プロドラッグは、親薬物を修飾し、酵素的または非酵素的プロセスによってプロドラッグから親薬物に変換可能なプロドラッグ部分と親薬物を反応部位で結合させることによって調製され得る。薬物上の反応部位としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、ヘテロアミノ基、チオール基、アミド基、及び関連する反応基が挙げられるが、これらに限定されない。これらは、アルキル基、アラルキル基、アシル基、カルバモイル基、アシルオキシ基、及びジアシルアセタール基またはアシルヒドロキシアルキル基のような結合基を有する部位と結合してプロドラッグを形成する。他の例は、文献に記載されている(Yang,Liu,et al.,Acta Pharmaceutica Sinica B2011:1(3),143-159及びそこに記載された文献を参照)。
【0007】
新たに合成された2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリン類似体、プロドラッグ、エナンチオマー及び誘導体は、2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリンの構造中のモルホリンのアミン基を誘導体化することにより、新規化合物及び中間体として機能する化学的に安定な化合物を生成する。これらの2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリン類似体、エナンチオマー、プロドラッグ及び誘導体は、医薬組成物で、及び中枢神経系(CNS)障害の治療のために、またはそれらの調製における中間体として使用することができる。
【0008】
これらの2-((2-エトキシフェノキシ)メチル)モルホリン類似体、プロドラッグ及び誘導体のこれまでに開示された合成法は、反応収率の低さ、反応副生成物、エナンチオマーの分離の困難さ、及び得られる生成物中の不純物など、多くの欠陥に悩まされている。不純物、特に、遺伝毒性もしくは他の毒性を有する不純物を効果的に排除または除去することは、安全な医薬品を提供するために非常に重要である。本明細書では、これら及び他の関連する問題に対する解決策が開示される。
【0009】
前駆体の分解を必要としない経路による2-((2-エトキシフェノキシ)-メチル)モルホリン類似体、プロドラッグ及び誘導体の(S)-エナンチオマーの調製もまた望ましく、この問題に対する解決策が本明細書に記載のプロセスによって提供される。
【発明の概要】
【0010】
本明細書では、モルホリン誘導体及びその種々の塩の新規かつ改良された製造方法、ならびに新規の中間反応生成物の製造方法が提供される。更に、モルホリン誘導体の新規の中間体の合成、同定、及び特性評価のための方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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