TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025176053
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2025140482,2021577864
出願日
2025-08-26,2020-06-18
発明の名称
官能化カーボンブラック、その調製および加硫性ゴム組成物における使用
出願人
オリオン エンジニアード カーボンズ アイピー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C09C
3/08 20060101AFI20251126BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】低ヒステリシスおよび向上した耐摩耗性を有するゴム化合物を得るために、例えば省エネタイヤの製造のために特に有用な官能化カーボンブラック、その製造方法、加硫性ゴム組成物および物品を提供する。
【解決手段】本開示は、酸化カーボンブラックを硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩で処理することによって得られる官能化カーボンブラックを提供する。本開示はまた、そのような官能化カーボンブラックの製造方法に関する。さらに、本開示は、(i)加硫性ゴム成分、ならびに、(ii)酸化カーボンブラックおよび(iii)硫黄含有第一級もしくは第二級アミンもしくはそれらの塩、または、これらの成分から形成される官能化カーボンブラックを含む、加硫性ゴム組成物に関する。本開示はまた、加硫性ゴム組成物から製造される物品に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化カーボンブラックを硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩で処理することによって得られる官能化カーボンブラック。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
硫黄含有第一級または第二級アミンの残基が、アミド結合などの共有結合によって酸化カーボンブラックに結合している、請求項1に記載の官能化カーボンブラック。
【請求項3】
硫黄含有第一級または第二級アミンが、モノマー有機化合物であり、および/または500g/mol未満の分子量を有する、請求項1または2のいずれか1項に記載の官能化カーボンブラック。
【請求項4】
硫黄含有第一級または第二級アミンが、式R
1
-S
x
-Z-NR
2
R
3
またはS
x
(-Z-NR
2
R
3
)
2
の化合物を含み、式中、Zは1~20個の炭素原子を含む二価の有機基であり、xは少なくとも1の整数であり、R
1
、R
2
およびR
3
はそれぞれ、水素および1~20個の炭素原子を含む一価の有機基から個々に選択され、ここで、Zは好ましくは1~8個の炭素原子を含むアルキレン基であり、xは好ましくは2~20個の範囲の整数、例えば2~6、好ましくは2であり、および、R
1
は好ましくはC
1
-C
12
アルキル基を表し、ここで、任意に1つ以上の水素原子は、アミン基-NR
4
R
5
などの官能基によって置換されてもよく、R
4
およびR
5
はそれぞれ、水素および1~20個の炭素原子を含む一価の有機基から個々に選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の官能化カーボンブラック。
【請求項5】
硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩が、シスタミンまたはその塩、例えばそれぞれのハロゲン化アンモニウム塩を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の官能化カーボンブラック。
【請求項6】
酸化カーボンブラックが、少なくとも50μmol/gの量、例えば100~300μmol/gの範囲のカルボン酸基を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の官能化カーボンブラック。
【請求項7】
下記のものを含む官能化カーボンブラックの製造方法:
(A)酸化カーボンブラックを提供すること、
(B)酸化カーボンブラックを硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩と接触させること、
(C)得られた混合物を、酸化カーボンブラックが硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩と反応する条件に供すること。
【請求項8】
ステップ(C)が、混合物を少なくとも100℃、例えば100℃~160℃の温度で少なくとも1分間、例えば2~10分間加熱することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
下記のものを含む加硫性ゴム組成物:
(i)加硫性ゴム成分、
(ii)酸化カーボンブラック、および
(iii)硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩、
または、加硫性ゴム成分(i)と、酸化カーボンブラック(ii)および硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩(iii)から形成される官能化カーボンブラックとを含む。
【請求項10】
加硫性ゴム成分が、天然ゴム、エマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム、溶液-スチレン-ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴムEPDM、エチレン-プロピレンゴムEPM、ハロゲン化ブチルゴム、ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-酢酸ビニルゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、またはそれらの組み合わせを含む、請求項9に記載の加硫性ゴム組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、官能化カーボンブラック、関連する加硫性ゴム組成物およびそれから製造される物品、ならびにそれぞれの調製プロセスに関する。より詳細には、本開示は、酸化カーボンブラックを硫黄含有アミンで処理することによって得ることができる官能化カーボンブラックに関する。官能化カーボンブラックは、例えばタイヤ用途において、低減されたヒステリシスおよび良好な耐摩耗性を有するゴム製品を得るために特に有用である。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
カーボンブラックは例えば、それらの色、機械的、電気的、および/または加工特性を改変するために、多くのゴムベースの化合物に含まれる。カーボンブラックは例えば、一般に、タイヤまたはその構成要素を製造するために使用されるゴム組成物に添加されて、絶縁マトリックスに電気的散逸性を付与する。同時に、カーボンブラック添加剤は、剛性、耐摩耗性およびヒステリシスのような機械的および弾性特性に影響を及ぼし、これらは、例えば、その転がり抵抗および耐久性に関して、得られるタイヤの性能に大いに影響を及ぼす。ここで、カーボンブラックは、ゴム成分中の主な熱蓄積源である強力な充填剤-充填剤相互作用を介してマトリックス中に網状組織を形成する傾向がある。規制規定および環境負荷の増加のために、低転がり抵抗の省エネタイヤの需要が増加している。同時に、グリップ、トラクションおよび耐久性のような他の性能パラメータは、悪影響を受けてはならない。これは、しばしば競合する要件を表す。
【0003】
より低い値のヒステリシスによって反映される、ゴム材料の変形中に熱の形で失われるエネルギーを低減するための1つの選択肢は、カーボンブラック充填剤とゴムマトリックスとの相互作用を増加させることによって充填剤-充填剤相互作用を低減することにある。ヒステリシスはまた、カーボンブラックの積載量を減少させること、および/またはカーボンブラックの粒径を増加させることによっても減少させることができる。しかしながら、これは、例えば、電気的散逸性および/または耐摩耗性、耐破壊性または耐欠損性などの機械的特性を同時に劣化させ得る。
【0004】
あるいは、充填剤-ゴム相互作用を強化するために、ゴム材料および/またはカーボンブラック充填剤を化学的に改質する開発がなされてきた。
【0005】
例えば、米国特許第5,248,722号は、酸官能性酸化カーボンブラックと組み合わせて末端官能化ポリマーを利用することによって、タイヤトレッド用途における転がり抵抗が低減されたエラストマー組成物を記載している。しかしながら、末端官能化ポリマーは、容易には入手できず、少なくとも1つのジエンモノマーおよび任意に1つ以上のビニル置換芳香族モノマーの重合によって調製されたポリマーと、スズまたは窒素含有の化合物とを反応させることによって、専用の工程で調製する必要がある。
【0006】
国際公開第2011/028337号によれば、鎖に沿ってカルボン酸またはヒドロキシル基などの酸素含有基で官能化された官能化SBRポリマーと組み合わせて表面処理カーボンブラックを使用することにより、カーボンブラック-エラストマー相互作用を増強し、従来のカーボンブラック含有化合物の使用と比較して、ヒステリシスの減少および湿潤トラクションにおける利益が得られる。しかしながら、このアプローチもまた特殊なポリマー材料の使用を必要とする。
【0007】
EP3339364は、酸化カーボンブラックを、ポリエチレンイミンのような第一級アミン官能基を有するポリマーアミンと組み合わせて利用して、低転がり抵抗を有するタイヤのための改善されたヒステリシスを有するゴム化合物を得ることを提案している。しかしながら、耐摩耗性は、得られるゴム化合物においていくらか劣化する。
【0008】
しかし、例えば、低い転がり抵抗および良好な耐久性を有するタイヤの製造のために、改善されたヒステリシスを示し、同時に、向上した耐摩耗性を示すゴム化合物を提供することが望ましい。このようなゴム化合物の残りの機械的特性は、タイヤ用途に適しているべきである。
【0009】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を軽減または回避しながら、ゴム化合物に上記の特性を付与することができる官能化カーボンブラックを提供することである。カーボンブラックの官能化は、容易に入手可能な成分および加工技術を利用して、効率的かつ経済的な方法で達成可能であるべきである。本発明は、タイヤの製造に適した改善されたヒステリシスと向上した耐摩耗性の両方をもたらす加硫性ゴム組成物を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0010】
驚くべきことに、上記の目的は、酸化カーボンブラックを硫黄含有第一級もしくは第二級アミンまたはそれらの塩で処理することによって得られる官能化カーボンブラックによって達成できることが見出された。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
日本化薬株式会社
インク
2か月前
日本化薬株式会社
インク
27日前
ベック株式会社
水性被覆材
1か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
1か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
4か月前
株式会社日本触媒
インクセット
2か月前
個人
絵具及び絵具セット
1か月前
日本化薬株式会社
前処理組成物
1か月前
出光興産株式会社
構造体
27日前
日本製紙株式会社
圧着紙
1か月前
日本化薬株式会社
インク組成物
2か月前
日本化薬株式会社
インクセット
27日前
メック株式会社
表面処理剤
1か月前
東ソー株式会社
印刷インキ組成物
1か月前
株式会社KRI
潜熱蓄熱材組成物
1か月前
関西ペイント株式会社
塗料組成物
3か月前
個人
滑り止め分散剤組成物
1か月前
東亞合成株式会社
プライマー組成物
1か月前
株式会社共和
粘着テープ
7日前
日澱化學株式会社
ホットメルト接着剤
1か月前
株式会社グッドネス
保冷パック
1か月前
シヤチハタ株式会社
油性インキ組成物
3か月前
東ソー株式会社
土木用注入薬液組成物
2か月前
大日精化工業株式会社
顔料分散液
2か月前
AGC株式会社
液状組成物
4か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
3か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体
1か月前
東ソー株式会社
土質安定化注入薬液組成物
3か月前
東ソー株式会社
土質安定化注入薬液組成物
3か月前
マクセル株式会社
粘着テープ
1か月前
マクセル株式会社
粘着テープ
4か月前
リンテック株式会社
粘着シート
1か月前
大日本印刷株式会社
積層シート
1か月前
日本化薬株式会社
インク組成物及び捺染方法
1か月前
artience株式会社
水性フレキソインキ
1か月前
続きを見る
他の特許を見る