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公開番号2025174003
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2024079960
出願日2024-05-16
発明の名称接着剤組成物
出願人綜研化学株式会社,株式会社ヘミセルロース
代理人弁理士法人プロテクトスタンス
主分類C09J 103/04 20060101AFI20251120BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】 環境への負荷が少ない、α-グルコースを使った接着剤組成物を提供する。
【解決手段】 α-グルコース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の糖類、又はキシロース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が200以上2000以下の糖類が含有する水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体と、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂とを含む。そして、糖類誘導体の置換基は、直鎖、分岐鎖を有する脂肪族炭化水素鎖でもよく、芳香環を持つ構造であってもよい。粘着付与樹脂がテルペン系樹脂および/またはロジン系樹脂である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
α-グルコース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の糖類、又はキシロース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が200以上2000以下の糖類が含有する水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体と、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂とを含み、
前記糖類誘導体の前記置換基は、下記(式1)及び(式2)の構造を含み、
前記粘着付与樹脂がテルペン系樹脂および/またはロジン系樹脂である接着剤組成物。
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(式1)
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(式2)
(式1)中、R1は直鎖、分岐鎖、飽和もしくは不飽和のいずれか1つの脂肪族炭化水素基であり、
(式2)中、R2は芳香族炭化水素基又はR1とは異なる脂肪族炭化水素基であり、
(式1)及び(式2)中の()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記糖類が含有する水酸基の水素の内、10-90%が前記(式1)の置換基で置換され、かつ、90-10%が前記(式2)の置換基で置換されてなる請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項3】
α-グルコース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の糖類、又はキシロース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が200以上2000以下の糖類が含有する水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体と、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂とを含み、
前記糖類誘導体の前記置換基は、下記(式1)の構造を含み、
前記粘着付与樹脂がテルペン系樹脂および/またはロジン系樹脂である接着剤組成物。
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(式1)
(式1)中、R1は分岐鎖もしくは不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基であり、(式1)中の()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
【請求項4】
α-グルコース構成単位を有する糖類がアミロースである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
【請求項5】
前記糖類誘導体が100質量部に対して、前記粘着付与樹脂が5質量部以上50質量部以下含まれる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
【請求項6】
前記粘着付与樹脂の軟化点が80℃以上110℃以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス原料を使用した接着剤組成物に関し、特に、ホットメルト用の接着剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、接着材料は、石油由来の化学物質から合成された成分を用いて製造されている。しかし、石油を原料とする成分の使用は環境への負荷が大きいという問題がある。この問題に対し、特許文献1は、植物由来のβ-1,3-グルカン誘導体を使った接着剤組成物を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開2022/118677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1で提案される植物由来のβ-1,3-グルカンは、誘導体化の反応において不均一反応となり、反応効率が悪く、かつ多量の溶媒を必要とする。これは、植物由来のβ-1,3-グルカンの分子量が高く、かつ分子間相互作用が強く3重らせん構造をとるためであると思われる。植物由来のβ-1,3-グルカンの重量平均分子量Mwは、パラミロンで10万から40万、同じ植物由来のβ-1,3-グルカンであるパキマンやカードランではさらに高い。実際、特許文献1の実施例でパラミロンの誘導体を製造する際には、溶解性が悪く溶解した後の溶液粘度も高いため、約100倍量のピリジン溶媒を不均一系で使用することが必要である。このような多量の溶媒使用は環境負荷が高くまた生産性も低い。多量の溶媒使用を避けるために、酸や酵素により、β-1,3-グルカンの分子量を下げることもできるが、工程が複雑になるだけでなく、分子量や分子量分布の制御が難しい問題も生じる。
【0005】
これらの課題を解決するべく、本発明者らは糖として特定の分子量をもつα-グルカンあるいはキシランを用いることにより、反応効率が良く、環境負荷の少ない工程で製造可能な接着剤組成物を見出すに至った。例えばα-1,4-グルカンであるアミロースあるいはキシランは、分子間相互作用が弱く、ピリジン等の有機溶媒に溶解した状態で反応可能であるため、β-1,3-グルカンに比べ反応効率が良く、溶媒量も低減することができる。また、水系溶媒に溶解でき有機溶剤を使用しない反応も可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の一態様の接着剤組成物は、α-グルコース構成単位を有する

量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の糖類、又はキシロース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が200以上2000以下の糖類が含有する水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体と、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂とを含む。そして、糖類誘導体の置換基は、下記(式1)及び(式2)の構造を含み、粘着付与樹脂がテルペン系樹脂および/またはロジン系樹脂である。
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(式1)
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(式2)
(式1)中、R1は直鎖、分岐鎖、飽和もしくは不飽和のいずれか1つの脂肪族炭化水素基である。また(式2)中、R2は芳香族炭化水素基又はR1とは異なる脂肪族炭化水素基である。 (式1)及び(式2)中の()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
【0007】
糖類が含有する水酸基の水素の内、10-90%が(式1)の置換基で置換され、かつ、90-10%が(式2)の置換基で置換されていることが好ましい。(式2)中、R2は芳香族含有基であってもよく、(式1)とは異なる脂肪族炭化水素基であってもよい。なお、本明細書において、数値範囲n1-n2は、n1<n2である場合はn1以上n2以下を意味し、n1>n2である場合はn2以上n1以下を意味する。
【0008】
本実施形態の別態様の接着剤組成物は、α-グルコース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の糖類、又はキシロース構成単位を有する重量平均分子量(Mw)が200以上2000以下の糖類が含有する水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体と、軟化点が80℃以上の粘着付与樹脂とを含む。そして糖類誘導体の置換基は、下記(式1)の構造を含み、粘着付与樹脂がテルペン系樹脂および/またはロジン系樹脂である。
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(式1)
(式1)中、R1は分岐鎖もしくは不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基であり、(式1)中の()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
【0009】
接着剤組成物はα-グルコース構成単位を有する糖類であるアミロースの誘導体を含むことが好ましい。
接着剤組成物中に含まれる粘着付与樹脂の含有量は、糖類誘導体100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
また、接着剤組成物の粘着付与樹脂の軟化点が80℃以上110℃以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本実施形態の一態様の接着剤組成物は、反応効率が良く、環境負荷の少ない工程で製造可能である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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