TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025172921
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-26
出願番号
2025146943,2023567111
出願日
2025-09-04,2021-10-14
発明の名称
線維芽細胞活性化タンパク質の過剰発現を検出するための((R)-1-((6-ヒドラジニルニコチノイル)-D-アラニル)ピロリジン-2-イル)ボロン酸(HYNIC-IFAP)をベースとする放射性医薬品
出願人
インスティトゥト・ナシオナル・デ・インベスティガシオネス・ニュークレアレス
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
A61K
51/04 20060101AFI20251118BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】boronPro型阻害剤(分子標的放射性医薬品)に基づいて、腫瘍微小環境におけるFAPタンパク質発現の検出のための高感度の新しいSPECT特異的放射性医薬品を提供する。
【解決手段】((R)-1-((6-ヒドラジニルニコチノイル)-D-アラニル)ピロリジン-2-イル)ボロン酸(HYNIC-iFAP)をベースとする新しい線維芽細胞活性化タンパク質(iFAP)阻害性放射性医薬品であって、エチレンジアミン二酢酸が放射性金属の配位圏を完成させるために使用される、放射性金属の
99m
Tcのキレート剤としてのHYNICの従来の使用と組み合わせて、HYNICのヒドラジン窒素が、HYNIC-iFAP分子と線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)の活性中心にあるフェニルアラニン、グルタミン酸、およびセリンとの相互作用について好ましい化学基として機能する、放射性医薬品が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
構造:
TIFF
2025172921000004.tif
47
115
を含む化学式
99m
Tc-EDDA/HYNIC-iFAP(
99m
Tc-HYNIC-iFAP)の放射性医薬品。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
請求項1に記載した放射線医薬品を含むことを特徴とする、放射性医薬品組成物。
【請求項3】
放射性診断剤としての使用のための請求項1に記載の放射性医薬品。
【請求項4】
構造:
TIFF
2025172921000005.tif
56
114
を含む、放射性医薬品の前駆体リガンド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
明細書
本発明の技術分野
本発明は、線維芽細胞活性化タンパク質(iFAP)阻害剤((R)-1-((6-ヒドラジニルニコチノイル)-D-アラニル)ピロリジン-2-イル)ボロン酸(HYNIC-iFAP)をベースとする新しい放射性医薬品であって、放射性金属の
99m
Tcのキレート剤としてのHYNICの従来の使用と組み合わせて、HYNICのヒドラジン窒素は、HYNIC-iFAP分子と線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)の本質的な活性中心、フェニルアラニン(Phe-350およびPhe-351)、グルタミン酸(Glu-203およびGlu-204)、およびセリン(Ser-624)との相互作用について好ましい化学基として機能する、放射性医薬品に関する。特に、
99m
Tcで標識された新しい放射性医薬品HYNIC-iFAPは、核医学におけるSPECT分子イメージング技術によって、インビボにおいて高い親和性で、腫瘍微小環境で発現したFAPを検出する。
続きを表示(約 6,100 文字)
【背景技術】
【0002】
背景
線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)は、ジペプチジルペプチダーゼおよびエンドペプチダーゼ活性によってプロリン残基の下流に位置するペプチドを切断するII型セリンプロテアーゼである。FAPは、ほとんどのヒト上皮腫瘍に存在する活性化された間質線維芽細胞の細胞表面で高度に発現されるが、正常な線維芽細胞では発現されない。がん関連線維芽細胞は肉眼で見える腫瘍質量の最大90%を占める(Hamson他、Understanding fibroblast activation protein(FAP):substrates,activities,expression and targeting for cancer therapy.Proteomics Clin.Appl.、2014、8巻、454~463)。
【0003】
特異的FAP阻害剤は最初に、可能性のある抗がん剤として開発された(Aertgeerts他、Structural and kinetic analysis of
the substrate specificity of human fibroblast activation protein α.J.Biol.Chem.、2005、280巻、19441~19444;Edosada他、Selective inhibition of fibroblast activation protein protease based on dipeptide substrate specificity. J.Biol.Chem.2006、281巻、7437~7444;Tran他、Synthesis and structure-activity relationship of N-acyl-Gly-,N-acyl-Sar- and N-blocked-boroPro inhibitors
of FAP,DPP4,and POP.Bioorg.Med.Chem.Lett.、17巻、2007、1438~1442)。これらのうち、最も適当なものは、2群の選択性の高い化合物で、1つはキノリン-シアノピロリジン構造をベースにしており、もう1つはピロリジン-ボロン酸をベースにするか、またはプロリン-ボロン酸(boronPro)としても知られている。第1群に関しては、Jansen他が39種類の新しいFAP阻害剤の合成を最初に報告し、4-キノリノイル-グリシアノピロリジン足場の構造活性相関を探索した(Jansen他、Extended structure
activity relationship and pharmacokinetic investigation of(4-quinolinoyl)-glycyl-2-cyanopyrrolidin inhibitors of fibroblast activation protein J.Med.Chem.、2014、57巻、3053~3074)。著者等は、FAPが酵素とこれらの分子に存在するニトリル基との間に共有結合を形成するために厳しい構造要件を課していると報告した(Jansen他、Selective inhibitors of fibroblast activation protein(FAP)with a(4-quinolinoyl)-glycyl-2-cyanopyrrolidin scaffold.ACS Med.Chem.Lett.、2013、4巻、491~496)。著者等はまた、N-ピリジンが、ジペプチジルペプチダーゼ(DPP)およびプロリルオリゴペプチダーゼ(PREP)などの他のポストプロリン切断酵素に対して高い選択性のあるFAP阻害剤を生じることを発見した。キノリノイル断片は分子のFAPに対する親和性をより高くするが、この残基が別のアザヘテロ芳香族置換基に置換されると、FAPに対する親和性は劇的に減少した。さらに、シアノピロリジン環断片にフッ素またはジフルオロを付加すると、FAPに対する親和性および選択性が向上することがわかった。著者等がグリシン残基をいくつかの他のアミノ酸に置換すると、PREPに対する親和性が増加し、FAPの能力が著しく減少した。この研究の結果、著者等は、N-(4-キノリノイル)-グリシル-(2-シアノピロリジン)足場がFAPの最良の阻害剤であることを特定した。選択されたFAP阻害剤のマウスにおける薬物動態研究は、経口投与後の高いバイオアベイラビリティを、血漿半減期が短く、インビボでのFAP阻害が長期間持続することとともに示した。
【0004】
同時に、Poplawsky他はFAPおよびPREPに対する20種類を超えるプロリンボロン酸ベースの阻害剤を設計し、特徴づけた(Poplawski他、Identification of selective and potent inhibitors of fibroblast activation protein and prolyl oligopeptidase.J.Med.Chem.2013、56巻、3467~3477)。著者等は、プロトン化されたピリジン性窒素原子を使用することによって、FAPに対する親和性を高めることができると報告したが、これはこの窒素原子がFAPには存在するがPREPには存在しないグルタミン酸(Glu-204)のカルボニル酸素と水素結合を形成するからである。著者等はまた、FAPのエンドペプチダーゼ活性が非常に厳しい要件を有し、グリシンまたはD-アラニンなどの小さなアミノ酸のみを受け入れることも発見した。D-アラニンが好ましいが、これはこの阻害剤がナノモル範囲でFAP阻害能力を保持し、PREPよりもFAPに対して360倍の選択性を提供するためである。これらの結果に基づいて、Poplawski他は、N-(ピリジン-4-カルボニル)-D-Ala-boroProが発見した最良の線維芽細胞活性化タンパク質阻害剤であることを立証した。
【0005】
合成されて特徴づけられたFAP阻害剤は多数あるにも関わらず、それらのうちの限られた数のみが医療目的で放射性標識されている。2015年に、ヨウ素-125による最初の放射性標識ボロン酸ベースのFAP阻害剤(
125
I-MIP-1232)がアテローム性プラークイメージングのために報告されたが、I-125は単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)または陽電子放出断層撮影(PET)イメージングに有用な放射性核種ではないことを明確にすることが重要である(Meletta他、Evaluation of the radiolabeled boronic acid based FAP inhibitor MIP-1232 for atherosclerotic plaque imaging.Molecules、2015、20巻、2081~2099)。
【0006】
2018年に、LindnerおよびLoktevは、画像診断または治療目的のために適切な放射性核種で標識するために、2,2’,2’’,2’’’-(1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-テトライル)四酢酸(DOTA)の4-キノリノイル-Gly-シアノピロリジン足場への結合を報告した(Lindner他、Development of quinoline-based theranostic ligands for the targeting of fibroblast activation protein.J.Nucl.Med.、2018、59巻、1415~1422;Loktev他、A tumor-imaging method targeting cancer-associated fibroblasts.J.Nucl.Med.、2018、59巻、1423~1429)。著者等は、FAP阻害剤(FAPI)誘導体の腫瘍への取り込みおよび保持時間を改善するために、異なる位置を使用してDOTAを4-キノリノイル-Gly-シアノピロリジン足場に結合させた15種類の誘導体を開発した。15種類の異なるFAPIは、
177
Lu、
90
Y、または
68
Gaで放射性標識された。放射性標識され、報告されたFAPI複合体全ての中で、
68
Ga-FAPI-02および
68
Ga-FAPI-04が診断用途に最も適した薬剤であることが判明した。その後、同じ著者等が、FAPI-21からFAPI-55まで連続して番号付けられた同じフレームワークの他の誘導体を報告した(Loktev他、Development of Fibroblast Activation Protein-Targeted Radiotracers with Improved Tumor Retention.J.Nucl.Med.、2019、60巻、1421~1429)。DOTAの1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N’,N’’-三酢酸(NOTA)による置換は、誘導体FAPI-74を生じ、これは
68
Gaおよび
18
F(
18
F-AlF、AlCl
3
の存在下)で標識されうる(Giesel他、FAPI-74 PET/CT Using Either
18
F-AlF or Cold-Kit
68
Ga Labeling:Biodistribution,Radiation Dosimetry,and Tumor Delineation in Lung Cancer Patients.J.Nucl.Med.、2021、62巻、201~207)。特に、FAPI-35は
99m
Tcおよびおそらく
188
Reで標識するために開発された(Lindner他、Design and Development of
99m
Tc-Labeled FAPI Tracers for SPECT Imaging and
188
Re Therapy.J.Nucl.Med.、2020、61巻、1507~1513)。
【0007】
PETスキャンのためにヒトで使用された最初のFAP阻害剤は、
68
Ga-FAPI-02および
68
Ga-FAPI-04であった(Giesel他、
68
Ga-FAPI
PET/CT:biodistribution and preliminary dosimetry estimate of 2 DOTA-containing FAP-targeting agents in patients with various cancers.J.Nucl.Med.、2019、60巻、386~392;Kratochwil他、
68
Ga-FAPI PET/CT:Tracer Uptake in 28 Different Kinds of Cancer.J.Nucl.Med.、2019、60巻、801~805)。
【0008】
興味深いことに、
64
Cu-/
225
Ac-FAPI-04セラノスティック結合は、マウスモデルにおいてFAPを過剰発現している膵臓がんの治療においてその有用性を示した。線維芽細胞活性化タンパク質を標的とする療法はがん治療に効果があり、新しい治療戦略の確立に貢献しうる(Watabe他、Theranostics Targeting Fibroblast Activation Protein in the
Tumor Stroma:
64
Cu- and
22
Ac-Labeled FAPI-04 in Pancreatic Cancer Xenograft Mous
e Models.J.Nucl.Med.、2020、61巻、563~569)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、あらゆる放射線治療の前に、その治療が患者にとって有用であるかどうかを確認するために、ならびに腫瘍に切除放射線量を送達するために投与するのに必要な活性を決定するために、腫瘍またはその転移における放射性医薬品の取り込みを核イメージングによって評価しなければならない、すなわち、個別化医療が実践される。このためには、PETまたはSPECTによって分子画像を取得するためにFAP阻害剤診断用放射性医薬品を使用する必要がある。これら2つの技術のうち、PETは空間分解能および感度が最高の技術であり、したがって、前述したように、これまでに開発され臨床研究に適用された診断用FAP阻害剤放射性医薬品は、PETのための放射性医薬品である4-キノリノイル-Gly-シアノピロリジン誘導体に結合した
68
Gaおよび
18
Fを使用しており、キノリン-シアノピロリジンに同様に結合した
99m
Tcの誘導体を使用した研究は1件のみであった(以下の表を参照)。それにも関わらず、病院内または病院の近くにサイクロトロンを設置する必要がないため、国内および国際的に、SPECT研究は費用が低く、機器や放射性核種がより入手しやすいため、核医学全体の70%超を占めている。SPECTイメージングの場合、最も一般的に使用される放射性核種は
99m
Tcであり、ピロリジン-ボロン酸誘導体またはboron-Proに基づくFAPイメージングについての放射性医薬品に関する研究に特化した出版物はない。
【0010】
TIFF
2025172921000001.tif
199
154
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
貼付剤
1か月前
個人
簡易担架
13日前
個人
腋臭防止剤
13日前
個人
短下肢装具
4か月前
個人
足踏み器具
20日前
個人
排尿補助器具
1か月前
個人
嚥下鍛錬装置
4か月前
個人
前腕誘導装置
4か月前
個人
洗井間専家。
8か月前
個人
白内障治療法
8か月前
個人
歯の修復用材料
5か月前
個人
ウォート指圧法
1か月前
個人
汚れ防止シート
1か月前
個人
ホバーアイロン
7か月前
個人
アイマスク装置
3か月前
個人
矯正椅子
6か月前
個人
胸骨圧迫補助具
2か月前
個人
腰ベルト
1か月前
個人
バッグ式オムツ
5か月前
個人
排尿排便補助器具
15日前
個人
歯の保護用シール
6か月前
三生医薬株式会社
錠剤
8か月前
個人
湿布連続貼り機。
3か月前
個人
哺乳瓶冷まし容器
4か月前
個人
陣痛緩和具
4か月前
個人
美容セット
22日前
個人
車椅子持ち上げ器
8か月前
個人
シャンプー
7か月前
個人
服薬支援装置
8か月前
株式会社コーセー
化粧料
1か月前
個人
性行為補助具
3か月前
株式会社八光
剥離吸引管
5か月前
株式会社結心
手袋
8か月前
個人
治療用酸化防御装置
2か月前
個人
エア誘導コルセット
2か月前
株式会社大野
骨壷
4か月前
続きを見る
他の特許を見る