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公開番号2025172790
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2025138256,2021572672
出願日2025-08-21,2020-07-17
発明の名称有機過酸化物の水性エマルジョン
出願人アルケマ フランス
代理人園田・小林弁理士法人
主分類B01J 13/00 20060101AFI20251118BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】エチレン性不飽和モノマー、特に塩化ビニルの重合または共重合に使用することができる、有機過酸化物の水性エマルジョンを提供する。
【解決手段】少なくとも1つのペルオキシエステル、少なくとも1つの不凍液、ならびに非エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステルおよびエトキシル化脂肪アルコールからなる群から選択される少なくとも2つの乳化剤の組み合わせを含む、有機過酸化物の水性エマルジョンが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つのペルオキシエステルと、
少なくとも1つの不凍液と、
下記:
非エトキシル化ソルビタンエステル、
エトキシル化ソルビタンエステル、
エトキシル化脂肪アルコール
からなる群から選択される少なくとも2つの乳化剤の組み合わせと
を含む、有機過酸化物の水性エマルジョン。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記少なくとも2つの乳化剤の組み合わせが、13未満、好ましくは12以下、好ましくは11以下、より好ましくは10以下のHLBを有することを特徴とする、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項3】
非エトキシル化ソルビタンエステルが、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリパルミテートおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項4】
エトキシル化ソルビタンエステルが、エトキシル化ソルビタンモノステアレート、エトキシル化ソルビタントリステアレート、エトキシル化ソルビタンモノラウレート、エトキシル化ソルビタントリラウレート、エトキシル化ソルビタンモノオレエート、エトキシル化ソルビタントリオレエート、エトキシル化ソルビタンモノパルミテート、エトキシル化ソルビタントリパルミテートおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項5】
エトキシル化脂肪アルコールが、C

~C
30
、好ましくはC

~C
20
、好ましくはC
16
~C
18
の線状または分岐状、環式または非環式、飽和または不飽和、芳香族または非芳香族脂肪アルコールであり、3と80個との間の酸化アルキレン単位、好ましくは20と40個との間、優先的には22と30個との間、より優先的には25個の酸化アルキレン基を含有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項6】
前記少なくとも2つの乳化剤が、エマルジョンの0.05重量%~5重量%の範囲、好ましくは1重量%~2重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項7】
前記少なくとも1つの有機過酸化物が、組成物の総重量に対して30重量%と70重量%との間、好ましくは35重量%~65重量%、より優先的には40重量%~60重量%の含有量で存在することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項8】
前記少なくとも1つのペルオキシエステルが、
ペルオキシネオデカノエート、例えばα-クミルペルオキシネオデカノエート、2,4,4-トリメチルペンチル2-ペルオキシネオデカノエート、3-ヒドロキシ-1,1-tert-ブチルペルオキシネオデカノエート、tert-ブチルペルオキシネオデカノエート、tert-アミルペルオキシネオデカノエート、ジメチルブチルペルオキシネオデカノエートおよび3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチルペルオキシネオデカノエート、
ペルオキシネオヘプタノエート、例えば3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチルペルオキシネオヘプタノエート、α-クミルペルオキシネオヘプタノエートおよびtert-ブチルペルオキシネオヘプタノエート、
ペルオキシピバレート、例えばtert-アミルペルオキシピバレートおよびtert-ブチルペルオキシピバレート、
ペルオキシエチルヘキサノエート、例えばtert-アミル2-ペルオキシエチルヘキサノエート、tert-ブチル2-ペルオキシエチルヘキサノエート、1,1,3,3-テトラメチルブチル2-ペルオキシエチルヘキサノエート、3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチル2-ペルオキシエチルヘキサノエート、
tert-ブチルペルオキシイソブチレート、
およびそれらの混合物
からなる群から選択され、
好ましくは、ペルオキシエステルが、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-アミルペルオキシピバレート、tert-ブチルペルオキシネオデカノエート、3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチルペルオキシネオデカノエート、tert-アミルペルオキシネオデカノエートおよびα-クミルペルオキシデカノエートからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項9】
前記少なくとも1つの不凍液が、エタノール、エチレングリコール、イソプロパノール、n-プロパノール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセロール、1-ブタノール、2-ブタノール、1,3-ブタンジオールおよび1,4-ブタンジオールおよびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはイソプロパノール、エタノール、プロパンジオールおよびそれらの混合物からなる群から選択され、より優先的にはエタノールおよびプロパンジオールまたはそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項10】
メタノールを含まないことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のエマルジョン。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン性不飽和モノマー、特に塩化ビニルの重合または共重合に使用することができる、ペルオキシエステルの水性エマルジョンに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【0002】
有機過酸化物の不安定性に固有の予防措置が、当業者に周知の知識の必須部分をなしている。さらに有機過酸化物は、その不安定な性質ゆえに、ビニルモノマーの重合のための開始剤としてとりわけ使用されている。
【0003】
反応性の最も高い有機過酸化物は通常、不凍液の存在下で、水性エマルジョンの形態でコンディショニングされる。このコンディショニングにより、起こり得る過酸化物分解の発生時に生成されるエネルギーを吸収し散逸させること、および-10℃未満、一般的に-20℃未満の温度で液状のエマルジョンを維持することの両方が可能となる。したがってこのコンディショニングは、過酸化物の意図されない分解を制限する。
【0004】
有機過酸化物のエマルジョンは一般的に、水相と有機過酸化物との間の接触面張力を低下させて、その液滴の形態での分散を促進し、長期にわたってこれらの液滴を安定化(液滴サイズの維持)させるための乳化剤を、水および不凍液に加えて含む。
【0005】
有機過酸化物エマルジョンの安定性は、安全性(生成、輸送および保存中)の観点からだけでなく、重合中の使用のためにも不可欠である。
【0006】
これは、ビニルモノマーのエマルジョンまたは懸濁液において、重合開始剤として不均一な有機過酸化物エマルジョンを使用すると、最終生成物の不均一性が生じ得るためである。不均一性は一般的に、溶解した形態での活用中にほとんどゲル化しないポリマー粒子(「フィッシュアイ」、硬質な粒)を特徴とする。ところで、硬質な粒の存在により、ポリマー材料は不透明になる。ゆえに、これらの安定性を考慮することは、最終生成物の透明性が肝要である用途、とりわけ医学的用途において非常に重要である。
【0007】
したがって、有機過酸化物エマルジョンの良好な安定性を、その使用時期まで保持することが肝要である。
【0008】
しかし、エマルジョンは時間とともに不安定化し、過酸化物液滴の平均サイズが増大する。液滴サイズの増大は、相の分離を引き起こすおそれがある。過酸化物エマルジョンは一般的に、平均液滴サイズが5μmを超えず、最大液滴サイズが20μmを超えず、液滴サイズ分布が均一であれば十分であると考えられる。
【0009】
さらに、中間体保存サイロ内の有機過酸化物エマルジョンを出し、ポンプで汲み上げ、重合反応器に導入する工程は、得られるポリマーの質および重合方法の信頼性にとって重要な工程である。これらの工程は、可能な限り迅速に実施されなければならない。これを成すために、有機過酸化物エマルジョンが、エマルジョンの流れが可能な限り促進されるように低い粘度を有することが非常に重要である。ゆえに、有機過酸化物エマルジョンは、-10℃で、せん断速度100s
-1
に対し最大動的粘度1000mPa.s(ミリパスカル-秒)を有しなければならない(動的粘度測定は、例えば基準DIN53019に従って、せん断を生み出す共軸円筒を使用して行われる)。
【0010】
ところで当業者は、この種類のエマルジョンでは、液滴サイズを低下させようとすると、粘度の増大に寄与することになると知っている(J.P.CanselierおよびM.Pouxによる論文、「Procedes d’emulsification-Mecanisme de formation des emulsions[Emulsification processes-emulsion formation mechanism]」Techniques de l’Ingenieur J2 152、1~12頁、2004年6月10日発行の、パラグラフ1.4を参照のこと)。
(【0011】以降は省略されています)

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