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公開番号
2025171415
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2024076744
出願日
2024-05-09
発明の名称
ガス分離システムの劣化診断装置
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
B01D
53/22 20060101AFI20251113BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】分離膜の劣化診断のためにセンサを追設することなく、システムの通常運転に必要な既存のセンサで劣化診断可能とするガス分離システムの劣化診断装置を提供する。
【解決手段】ガス分離システム1の劣化診断装置41は、特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜12を有し、ガス分離膜12の出力を出力制御弁22、23により制御するガス分離システム1の劣化診断装置41であって、前記劣化診断装置41は、前記ガス分離膜12の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部42と、取り込んだ現在時点のプロセス量から前記ガス分離膜12の性能を評価する分離膜性能評価部43と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜を有し、ガス分離膜の出力を出力制御弁により制御するガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記劣化診断装置は、前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部と、取り込んだ現在時点のプロセス量から前記ガス分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部と、を備えることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量は、前記出力制御弁の操作量であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記劣化診断装置は、さらに前記プロセス量の運転初期値を記憶するデータベースを備え、
前記分離膜性能評価部は、前記データベースのプロセス量の運転初期値と前記入力部から取り込んだ現在時点のプロセス量との差分から前記ガス分離膜の性能を評価することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記劣化診断装置は、さらに前記出力制御弁の操作量から現在時点でのガス分離膜の性能を計算するために用いるガス分離膜の劣化指標計算式を記憶するデータベースを備え、
前記分離膜性能評価部は、前記劣化指標計算式と前記出力制御弁の操作量から現在時点での前記ガス分離膜の性能を評価することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記劣化診断装置は、前記ガス分離システムのプロセス量を計算するシミュレータを備え、
前記分離膜性能評価部は、前記シミュレータでガス分離膜の初期性能から計算した現在時点でのプロセス量と、前記入力部から取り込んだ現在時点のプロセス量との差分から前記ガス分離膜の性能を評価することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記分離膜性能評価部は、劣化の状態を指標化して外部装置に出力することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記分離膜性能評価部は、一定期間取り込んだ前記現在時点のプロセス量の代表値を用いてガス分離膜の性能を評価することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量は、前記ガス分離膜の非透過側圧力と透過側圧力であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項9】
請求項8に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記劣化診断装置は、前記ガス分離膜の供給ガス流量に対する非透過側圧力と透過側圧力の差の関係の初期値と、測定した非透過側圧力と透過側圧力の差分についての閾値とを記憶するデータベースを備え、
前記分離膜性能評価部は、ガス分離膜の劣化及び異常発生を判断することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項10】
請求項1または2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記出力制御弁は、ガス分離システムのガス水素濃度を制御することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システムの劣化診断装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
複数の混合ガスから特定のガスを分離する方法として、ガスを選択的に透過する分離膜を利用する方法がある。分離膜には、例えば、セラミック膜に代表される分子径の差により分離する分子ふるい膜や、膜へのガスの溶解性の差を利用した高分子膜等がある。これらの分離膜では、透過させたい特定ガス以外も一定量透過する。分離膜を介さず通過するガスを非透過ガス、分離膜を透過したガスを非透過ガスと呼ぶ。
【0003】
分離膜のガス透過量は、供給ガスのガス分圧と透過ガスのガス分圧の差に膜面積を乗じたものに比例する。また、分離膜のガス透過量は、分離膜の劣化により減量する。ガス分離システムでは、製品ガスの品質を維持するため、分離膜の劣化状態の診断し、分離膜が劣化した場合には分離膜の交換などメンテナンスを実施する。
【0004】
分離膜の劣化診断方法として、たとえば、特許文献1が挙げられる。特許文献1は、分離膜の残留ガス排出路の流量と透過ガス排出路の流量を計測し、これらの流量比を用いて分離膜の劣化状況を評価する方法であり、分離膜の劣化状況を、安価に評価できる膜分離システム及び分離膜の劣化評価方法を提供することを目的として、「分離膜を有する膜分離装置と、膜分離装置に多成分ガスを供給する多成分ガス供給路と、分離膜を透過せず流出した残留ガスが流出する残留ガス排出路と、分離膜を透過して流出した透過ガスが流出する透過ガス排出路と、残留ガス排出路の流量F1を測定する残留ガス流量計と、透過ガス排出路の流量F2を測定する透過ガス流量計と、演算制御装置とを備え、演算制御装置は、流量F1と流量F2との比Rmを求め、求めた比Rmを予め設定した流量F1と流量F2との比Rkと比較することにより、分離膜の劣化状況を評価する。」ものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-127393公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、メタンを主成分とする天然ガス等の既存のガスグリッドを用いて、天然ガスとは異なる特定ガスを天然ガスと混ぜて輸送する場合に、特定ガス利用者が利用場所において必要とする特定ガス濃度に制御するシステム及びガス分離設備や化学プラント等において特定ガス濃度を制御するシステムの劣化診断方法に関する。
【0007】
この場合に、分離膜の劣化などにより、製品ガス中の特定ガスの濃度が正常に制御できず、製品仕様ガス濃度の許容範囲外のガスが機器に供給されると、機器が故障する可能性がある。化学プラントなどの需要家設備では、大事故につながる場合があり、ガスを分離するシステムの劣化診断は定期的に実施する必要がある。
【0008】
このため、当該ガス分離システムの劣化診断が必要となるが、一般的なガス分離システムにおける分離膜の劣化診断では、濃度や流量など多数の計測が必要であるため、劣化診断用にガス濃度計や流量計など多数のセンサを追加する必要があり、コストが高くなることが課題である。
【0009】
本発明の目的は、分離膜の劣化診断のためにセンサを追設することなく、システムの通常運転に必要な既存のセンサで劣化診断可能とするガス分離システムの劣化診断装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は、「特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜を有し、ガス分離膜の出力を出力制御弁により制御するガス分離システムの劣化診断装置であって、前記劣化診断装置は、前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部と、取り込んだ現在時点のプロセス量から前記ガス分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部と、を備えることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。」としたものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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