TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025167354
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024071878
出願日
2024-04-25
発明の名称
内燃機関の制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02D
41/04 20060101AFI20251030BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】内燃機関の燃焼騒音を容易に、あるいは的確に改善することのできる制御装置を提供する。
【解決手段】混合気を燃焼させることに伴う燃焼騒音を低下させる制御を行う内燃機関の制御装置であって、燃焼室の圧力である筒内圧力の最大値と、筒内圧力の上昇率の最大値と、内燃機関の出力回転数とで決まるパラメータを算出するパラメータ算出部18Aと、パラメータが、燃焼騒音を制限するように予め定めた閾値以下となるように、吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一方の開閉タイミングと排気の還流量と点火栓による点火時期との少なくともいずれか一つを制御する制御指令部18Bとを備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
吸気バルブと排気バルブとを備えた燃焼室で、燃料と空気との混合気もしくは排気の一部を還流させて混入させた前記混合気を加圧圧縮した状態で点火栓で点火して爆発的に燃焼させ、前記混合気を燃焼させることに伴う燃焼騒音を低下させる制御を行う内燃機関の制御装置であって、
前記燃焼室の圧力である筒内圧力の最大値と、前記筒内圧力の上昇率の最大値と、前記内燃機関の出力回転数とで決まるパラメータを算出するパラメータ算出部と、
前記パラメータが、前記燃焼騒音を制限するように予め定めた閾値以下となるように、前記吸気バルブと前記排気バルブとの少なくとも一方の開閉タイミングと前記排気の還流量と前記点火栓による点火時期との少なくともいずれか一つを制御する制御指令部と
を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料と空気との混合気をピストンによって加圧圧縮した状態で爆発的に燃焼させて動力を出力する内燃機関を制御する装置に関し、特に燃焼に伴う騒音を抑制する制御を行う装置に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
この種の内燃機関(以下、エンジンと記す。)を搭載した車両では、燃焼に伴う騒音(いわゆる燃焼騒音)が乗り心地や違和感に影響することが知られており、例えば特許文献1や特許文献2には、燃焼圧力最大値および燃焼圧力上昇率が大きいほど、騒音が大きくなることが記載されている。特許文献1に記載された装置では、最大筒内圧変化率が目標最大変化率に一致するように補正値を求め、燃料の噴射時期をその補正値によって補正することにより燃焼騒音を低下させている。また、特許文献2に記載された装置では、人間の聴覚感度が高い周波数帯(目標周波数帯)の騒音を低減することを目的として、筒内圧力の周波数成分が極小となる溝周波数が目標周波数帯に含まれる目標燃焼期間を求め、エンジンの燃焼期間が目標燃焼期間に一致するように、すなわち聴覚感度の高い周波数帯の周波数成分が極小となるように、エンジンの排気還流率を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-9600号公報
特開2009-270460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された装置は、燃料の噴射時期を制御することにより最大筒内圧変化率を目標値に一致させているので、燃焼騒音を低下させることが可能である。しかしながら、車両の乗り心地や違和感など、搭乗者に対する影響は、燃焼騒音の大きさ(例えば音圧)に限られないので、例えば特許文献2に記載されているように、筒内圧力上昇率の最大値と音質の間には相関関係が見られない場合があり、筒内圧力上昇率の最大値を抑制したとしても、音質が改善されない場合がある。そこで特許文献2に記載された装置では、人間の聴覚感度が高い周波数帯(2k~5kHz)の周波数成分を低減するように、エンジンの排気還流率によって燃焼期間を制御している。すなわち、特許文献2に記載された装置は、燃焼期間をパラメータとして音質の制御を行っている。しかしながら、その燃焼期間と音質との関係はディーゼルエンジンについて求められたものであり、燃焼騒音の低下のための制御のパラメータとして、必ずしも汎用性があるとは言い得ず、また、その関係を求めるための工数が多くなるなど、未だ改善の余地があった。
【0005】
本発明は上述した事情を背景としてなされたものであって、内燃機関の燃焼騒音を容易に、あるいは的確に改善することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するために、吸気バルブと排気バルブとを備えた燃焼室で、燃料と空気との混合気もしくは排気の一部を還流させて混入させた前記混合気を加圧圧縮した状態で点火栓で点火して爆発的に燃焼させ、前記混合気を燃焼させることに伴う燃焼騒音を低下させる制御を行う内燃機関の制御装置であって、前記燃焼室の圧力である筒内圧力の最大値と、前記筒内圧力の上昇率の最大値と、前記内燃機関の出力回転数とで決まるパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記パラメータが、前記燃焼騒音を制限するように予め定めた閾値以下となるように、前記吸気バルブと前記排気バルブとの少なくとも一方の開閉タイミングと前記排気の還流量と前記点火栓による点火時期との少なくともいずれか一つを制御する制御指令部とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明で燃焼騒音の制御に使用するパラメータは、燃焼室の圧力である筒内圧力の最大値と、筒内圧力の上昇率の最大値と、内燃機関の出力回転数とで決まるものであるから、それらの検出ならびに算出は、内燃機関の制御に通常用いられている機器によって容易に行うことができる。そのパラメータについての閾値は、燃焼騒音を低い騒音に制限するように予め定めてあり、したがってそのパラメータが閾値以下となるように内燃機関の運転状態、具体的には吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一方の開閉タイミングと排気の還流量と点火栓による点火時期との少なくともいずれか一つを制御することにより、燃焼騒音を低下させることができ、しかも広い周波数帯域の騒音についての制御の結果と官能評価とが一致しているので、燃焼騒音を効果的に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態におけるエンジンの構成を説明するための模式図である。
コントローラの機能的構成を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態におけるパラメータをも参照して点火時期を制御する場合の制御手順を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態におけるパラメータをも参照してEGR量を制御する場合の制御手順を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態におけるパラメータをも参照してVVT変位角を制御する場合の制御手順を説明するためのブロック図である。
比較例におけるエンジンの各運転状態における燃焼圧力上昇率最大値とそれぞれの官能評価の結果とを示すグラフであり、(A)は燃焼騒音の低減のための制御を行う前の結果を示し、(B)は燃焼圧力上昇率最大値に基づく燃焼騒音の低減のための制御を行った後の結果を示す。
実施例におけるエンジンの各運転状態における本発明のパラメータとそれぞれの官能評価の結果とを示すグラフであり、(A)は燃焼騒音の低減のための制御を行う前の結果を示し、(B)は当該パラメータに基づく燃焼騒音の低減のための制御を行った後の結果を示す。
本発明のパラメータに基づく燃焼騒音の低減のための制御を実行する前の各周波数の音圧レベルとその制御を実行した後の各周波数の音圧レベルとの測定結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
つぎに、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
【0010】
本発明で対象とする内燃機関(以下、エンジンと記す。)は、従来知られている自動車に駆動力源として搭載されているエンジンと同様のものであり、その一例を図1に模式的に記載してある。ここに示すエンジン1は、いわゆるレシプロエンジンであり、シリンダ2の内部に、その軸線方向に前後動するピストン3が配置され、そのピストン3の頂部側に燃焼室4が形成される。その燃焼室4には、吸気バルブ5によって開閉される吸気ポート、および排気バルブ6によって開閉される排気ポートが設けられている。これらのバルブ5,6は、可変バルブタイミング機構(VVT)7によって開閉タイミングが調整されるように構成されている。したがって、各バルブ5,6が共に開いているタイミング(オーバーラップ量)を制御できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
バンケル型内燃機関の改良
25日前
スズキ株式会社
車両の制御装置
22日前
スズキ株式会社
車両の制御装置
15日前
本田技研工業株式会社
車両
29日前
本田技研工業株式会社
車両
29日前
トヨタ自動車株式会社
電磁弁
25日前
株式会社クボタ
作業車
15日前
本田技研工業株式会社
内燃機関
1か月前
株式会社クボタ
作業車両
1か月前
株式会社クボタ
作業車両
15日前
本田技研工業株式会社
内燃機関
29日前
本田技研工業株式会社
始動制御装置
29日前
本田技研工業株式会社
始動制御装置
29日前
トヨタ自動車株式会社
車両制御装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン制御装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
電磁弁の制御装置
25日前
トヨタ自動車株式会社
V型8気筒エンジン
25日前
本田技研工業株式会社
可変ファンネル装置
29日前
トヨタ自動車株式会社
フレックス燃料車両
1日前
本田技研工業株式会社
内燃機関の吸気構造
1か月前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1日前
川崎重工業株式会社
ガスタービンエンジン
11日前
大阪瓦斯株式会社
エンジンシステム
29日前
マツダ株式会社
エンジン
1か月前
トヨタ自動車株式会社
水素エンジンの制御装置
9日前
富士電機株式会社
駆動回路
9日前
株式会社SUBARU
車両
25日前
三菱重工業株式会社
燃焼筒の取付方法
15日前
本田技研工業株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
スズキ株式会社
多気筒エンジンの制御装置
3日前
三菱重工業株式会社
動力装置
18日前
本田技研工業株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
愛三工業株式会社
燃料供給装置
1か月前
三菱重工業株式会社
ガスタービン起動方法
11日前
三菱重工業株式会社
ガスタービン制御方法
22日前
マツダ株式会社
エンジンの制御装置
1か月前
続きを見る
他の特許を見る