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公開番号2025165237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-04
出願番号2024069222
出願日2024-04-22
発明の名称ミクログリアの活性化に関連する疾患の抑制剤
出願人国立大学法人高知大学,一般社団法人nosson
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61K 31/198 20060101AFI20251027BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、ミクログリアの活性化に関連する疾患を効果的に抑制できるものであり、比較的安全であることから恒常的な服用も可能な抑制剤を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るミクログリアの活性化に関連する疾患の抑制剤は、フェニルグリシン、フェニルアラニン、チロシン、及びジヒドロキシフェニルアラニンから選択される2以上の芳香族アミノ酸またはそれらの塩を有効成分として含有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フェニルグリシン、フェニルアラニン、チロシン、及びジヒドロキシフェニルアラニンから選択される2以上の芳香族アミノ酸またはそれらの塩を有効成分として含有することを特徴とする、ミクログリアの活性化に関連する疾患の抑制剤。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記フェニルグリシンが2-フェニルグリシンまたはN-フェニルグリシンである請求項1に記載の抑制剤。
【請求項3】
前記ジヒドロキシフェニルアラニンが3,4-ジヒドロキシフェニルアラニンである請求項1に記載の抑制剤。
【請求項4】
前記ジヒドロキシフェニルアラニンと前記フェニルグリシンを有効成分として含有する請求項1に記載の抑制剤。
【請求項5】
前記フェニルアラニン、前記チロシン、及び前記ジヒドロキシフェニルアラニンから選択される2以上の芳香族アミノ酸を有効成分として含有する請求項1に記載の抑制剤。
【請求項6】
前記フェニルアラニン、前記チロシン、及び前記ジヒドロキシフェニルアラニンを有効成分として含有する請求項1に記載の抑制剤。
【請求項7】
前記ミクログリアによる一酸化窒素の産生を抑制する請求項1に記載の抑制剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミクログリアの活性化に関連する疾患を効果的に抑制できるものであり、比較的安全であることから恒常的な服用も可能な抑制剤に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
グリア細胞は神経膠細胞とも呼ばれ、神経系を構成する細胞のうち神経細胞ではない細胞の総称である。ミクログリア(小膠細胞)は、脳脊髄中に存在するグリア細胞の一種であり、中枢神経系の免疫細胞としての役割を有する可能性が示唆されている。具体的には、ミクログリアはマクロファージ様の神経食現象を有し、神経組織が炎症や変性などの傷害を受けるとミクログリアが活性化し、病変の修復に関与する。例えば、アルツハイマー病においては、ミクログリアはアミロイド斑を取り囲み、斑の増殖を空間的に抑制しながら、ファゴサイトーシスにより除去を開始する様子が観察されている。
【0003】
一方、活性化したミクログリアは、IL-1β、IL6、TNFαなどの炎症性サイトカインを分泌し、神経細胞に障害的に作用する。活性化したミクログリアは、例えば、うつ病、双極性障害、自閉症、心筋梗塞、噛み合せ異常、アルコール飲酒、睡眠障害、肥満、高血糖、高血圧、脳卒中など、様々な病態に関与することが報告されている。また、ミクログリアにより引き起こされた神経炎症は、アルツハイマー病、パーキンソン病、萎縮性側索硬化症、多発性硬化症などの神経変性疾患に関与することも知られている。
【0004】
また、活性化ミクログリアからは過剰量の一酸化窒素が産生されることが知られている。中枢神経系において一酸化窒素は、神経伝達物質や細胞内セカンドメッセンジャーとして働くことが知られているが、グルタミン酸誘発性神経障害や種々の神経変性疾患に関与することも知られている。例えば、グルタミン酸を介する神経細胞死への一酸化窒素の関与が報告されており、また、病態時に見られる活性化ミクログリア由来の大量の一酸化窒素が細胞障害に関与することも報告されている。
【0005】
神経変性疾患の治療薬としては、ドネペジル、メマンチン、ガランタミン、リバスチグミン等が知られているが、これらは症状の進行を遅らせることもあるものの、根本的に治療できるものではなく、また安全性に懸念がある。
【0006】
それに対して、比較的安全な有効成分を含み、恒常的に服用することができ、神経変性疾患の予防にも適用可能な薬剤が開発されている。例えば特許文献1には、ヨーロッパ等に分布する湿性の多年草であるバコパモニエラの抽出物などを含有する抗酸化酵素の酵素活性レベルを増加させ、且つチオバルビツール酸反応性化学種の血漿濃度レベルを減少させる抗酸化促進組成物が開示されている。特許文献2には、ローマカミツレ抽出物などに含まれるカマメロサイドを含有する核内転写因子AP-1の発現抑制剤が開示されている。特許文献3には、カタクリ属に属する植物の葉部の抽出物を含有する一酸化窒素産生抑制剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2007-530574号公報
国際公開第2007/148697号パンフレット
特開2018-135294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、比較的安全と考えられる有効成分を含むものであり、神経変性疾患や一酸化窒素の産生を抑制するための薬剤は種々検討されている。
しかし、安全なものであり、神経変性疾患など抑制剤として実用化されたものは無いか或いは非常に少ないのが実情であり、有効な候補化合物は依然として切望されている。
そこで本発明は、ミクログリアの活性化に関連する疾患を効果的に抑制できるものであり、比較的安全であることから恒常的な服用も可能な抑制剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、特定の芳香族アミノ酸の2以上の組み合わせが、ミクログリアによる一酸化窒素の産生量を顕著に低減できることを見出して、本発明を完成した。
以下、本発明を示す。
【0010】
[1] フェニルグリシン、フェニルアラニン、チロシン、及びジヒドロキシフェニルアラニンから選択される2以上の芳香族アミノ酸またはそれらの塩を有効成分として含有することを特徴とする、ミクログリアの活性化に関連する疾患の抑制剤。
[2] 前記フェニルグリシンが2-フェニルグリシンまたはN-フェニルグリシンである前記[1]に記載の抑制剤。
[3] 前記ジヒドロキシフェニルアラニンが3,4-ジヒドロキシフェニルアラニンである前記[1]または[2]に記載の抑制剤。
[4] 前記ジヒドロキシフェニルアラニンと前記フェニルグリシンを有効成分として含有する前記[1]に記載の抑制剤。
[5] 前記フェニルアラニン、前記チロシン、及び前記ジヒドロキシフェニルアラニンから選択される2以上の芳香族アミノ酸を有効成分として含有する前記[1]に記載の抑制剤。
[6] 前記フェニルアラニン、前記チロシン、及び前記ジヒドロキシフェニルアラニンを有効成分として含有する前記[1]に記載の抑制剤。
[7] 前記ミクログリアによる一酸化窒素の産生を抑制する前記[1]~[6]のいずれかに記載の抑制剤。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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