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公開番号2025165056
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-04
出願番号2024068909
出願日2024-04-22
発明の名称発泡性スチレン系樹脂粒子、スチレン系樹脂発泡粒子、及びスチレン系樹脂発泡成形体
出願人株式会社カネカ
代理人個人
主分類C08J 9/224 20060101AFI20251027BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】断熱性能と耐熱性能に優れるスチレン系樹脂発泡成形体を提供でき、かつ発泡成形体の成形性に優れるとともに、発泡時の発泡粒子の互着を抑制でき、かつ融着に優れた成形体品質を実現できる発泡性スチレン系樹脂粒子等を提供する。
【解決手段】スチレン系の基材樹脂、輻射伝熱抑制剤、及び発泡剤を含む樹脂粒子母体と、前記樹脂粒子母体に対して外添されたステアリン酸亜鉛とを含む発泡性スチレン系樹脂粒子であって、前記基材樹脂は、少なくとも、(メタ)アクリル酸由来の構造単位及びスチレン由来の構造単位を有する共重合体を含み、前記樹脂粒子母体100重量部に対して、前記ステアリン酸亜鉛を0.12重量部以上0.30重量部以下含み、外添された脂肪酸グリセライド又は植物油の含有量が、前記樹脂粒子母体100重量部に対して0重量部以上0.05重量部未満である発泡性スチレン系樹脂粒子が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系の基材樹脂、輻射伝熱抑制剤、及び発泡剤を含む樹脂粒子母体と、前記樹脂粒子母体に対して外添されたステアリン酸亜鉛とを含む発泡性スチレン系樹脂粒子であって、
前記基材樹脂は、少なくとも、(メタ)アクリル酸由来の構造単位及びスチレン由来の構造単位を有する共重合体を含み、
前記樹脂粒子母体100重量部に対して、前記ステアリン酸亜鉛を0.12重量部以上0.30重量部以下含み、
外添された脂肪酸グリセライド又は植物油の含有量が、前記樹脂粒子母体100重量部に対して0重量部以上0.05重量部未満である、発泡性スチレン系樹脂粒子。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記共重合体全体に対する前記(メタ)アクリル酸由来の構造単位の含有割合が、2重量%以上20重量%以下である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項3】
前記輻射伝熱抑制剤は、炭素系輻射伝熱抑制剤を含む、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項4】
前記樹脂粒子母体は、さらに臭素系難燃剤を含む、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項5】
前記発泡性スチレン系樹脂粒子中に含有される輻射伝熱抑制剤の単位溶液濃度あたりのレーザー散乱強度が、5.0{%/(mg/ml)}/重量%以上である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項6】
前記発泡性スチレン系樹脂粒子全体において、前記共重合体を均一に含有している、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項7】
前記発泡性スチレン系樹脂粒子を50倍に予備発泡し、成形して得られた発泡成形体の熱伝導率が0.030W/mK以下である、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項8】
前記樹脂粒子母体は、前記基材樹脂と前記輻射伝熱抑制剤とを含む樹脂組成物のペレットに、前記発泡剤を含浸させたものである、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項9】
前記樹脂粒子母体は、前記基材樹脂、前記輻射伝熱抑制剤、及び前記発泡剤を含む樹脂組成物のペレットである、請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させてなるスチレン系樹脂発泡粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、発泡性スチレン系樹脂粒子、スチレン系樹脂発泡粒子、及びスチレン系樹脂発泡成形体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリスチレンを基材樹脂とした発泡成形体は、軽量性と断熱性に優れることから、住宅用等の断熱材として広く用いられている。当該発泡成形体に断熱性を付与する一方策として、発泡成形体にグラファイト等の輻射伝熱抑制剤を含有させることが行われている(例えば、特許文献1~3)。
【0003】
一方、耐熱性の観点では、ポリスチレン発泡成形体は加熱時における寸法変化率が大きいため、高温部分(例えば、給湯タンク等の表面)に接する状態での使用が難しい場合がある。この問題に対処する一方策として、基材樹脂としてスチレンと他モノマーの共重合体を用いることで、発泡成形体の寸法変化率をより小さくし、耐熱性を付与することが行われている。
【0004】
さらに、発泡性スチレン系樹脂粒子は、使用する金型に応じて様々な形状の発泡体を成形できるため、適用範囲が広いことが知られている。この利点を活かすためには、発泡性スチレン系樹脂粒子が成形性に優れるものであることが好ましい。例えば、予備発泡や成形時の条件に大きな影響を受けることなく、常に高品質の発泡成形体が得られる発泡性スチレン系樹脂粒子であることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/198790号
特開2020-033481号公報
特開2014-148558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3には、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とポリスチレン、黒鉛(グラファイト)、及び発泡剤を含む発泡性スチレン系樹脂粒子に関する事項が記載されている。この発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体と黒鉛を含むスチレン系重合体種粒子に、スチレンを含浸して重合させ、その後、発泡剤を含浸させたものである。これにより、粒子間に間隙が少なく、良好な形状のスチレン系樹脂発泡粒子成形体が得られるとされている。一方で、種粒子にスチレンを含浸して重合することなく、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体とポリスチレン樹脂とを溶融混練することのみにより発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した場合には、発泡成形体を成形できないか、発泡粒子間に大きな間隙が存在する発泡成形体しか得られておらず、成形性が大きく劣っている(比較例1-3)。
【0007】
本開示は、断熱性能と耐熱性能に優れるスチレン系樹脂発泡成形体を提供でき、かつ発泡成形性に優れるとともに、発泡時の発泡粒子の互着を抑制でき、かつ融着に優れた成形体品質を実現できる発泡性スチレン系樹脂粒子等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、(メタ)アクリル酸変性スチレン系樹脂を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子において、多量に外添すると通常は発泡成形体の融着低下を引き起こすとされるステアリン酸亜鉛を、所定量外添することにより、発泡成形体の融着性が向上することを見出した。これにより、外添剤として植物油等の融着促進剤を実質的に不含有でありながら、融着に優れた成形体品質を実現できる発泡性スチレン系樹脂粒子を提供することに成功した。
【0009】
本開示の一態様は、スチレン系の基材樹脂、輻射伝熱抑制剤、及び発泡剤を含む樹脂粒子母体と、前記樹脂粒子母体に対して外添されたステアリン酸亜鉛とを含む発泡性スチレン系樹脂粒子であって、前記基材樹脂は、少なくとも、(メタ)アクリル酸由来の構造単位及びスチレン由来の構造単位を有する共重合体を含み、前記樹脂粒子母体100重量部に対して、前記ステアリン酸亜鉛を0.12重量部以上0.30重量部以下含み、外添された脂肪酸グリセライド又は植物油の含有量が、前記樹脂粒子母体100重量部に対して0重量部以上0.05重量部未満である、発泡性スチレン系樹脂粒子である。
【0010】
好ましくは、前記共重合体全体に対する前記(メタ)アクリル酸由来の構造単位の含有割合が、2重量%以上20重量%以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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