TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025164467
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2024068469
出願日2024-04-19
発明の名称塗膜付き建材とその製造方法
出願人旭化成建材株式会社,藤倉化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B05D 5/06 20060101AFI20251023BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】ゲル状粒子含有水性塗料を用いながら、少ない工程で意匠部と化粧溝に明確に色調が異なる外観を付与し、立体感があり、高級な印象を与える建材を提供する。
【解決手段】意匠部10を養生することなく、化粧溝に水性塗料(M)を塗装し、水性塗料(M)が乾燥しないうちに、意匠部10に付着した水性塗料(M)をかきとり、水性塗料(M)の塗膜が乾燥した後、化粧溝の溝底を養生した状態で水性塗料(H)を意匠部10に塗装する塗膜付き建材の製造方法であって、意匠部10は、多数の微細凸部50を備え、水性塗料(M)は、ゲル状粒子(X1)と任意にゲル状粒子(X2)を含むゲル状粒子(X)を含有し、水性塗料(H)は、ゲル状粒子(X1)との色差ΔE* abが5以下のゲル状粒子(Y1)と、ゲル状粒子(X1)との色差ΔE* abが30以上のゲル状粒子(Y2)を含むゲル状粒子(Y)を含有する、塗膜付き建材の製造方法。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
意匠部と、前記意匠部よりも高さの低い化粧溝とからなる凹凸表面を備える建材の前記凹凸表面に、
前記意匠部を養生することなく、少なくとも前記化粧溝に水性塗料(M)を塗装し、
前記水性塗料(M)が乾燥しないうちに、前記意匠部に付着した前記水性塗料(M)をかきとり、
前記水性塗料(M)の塗膜が乾燥した後、前記化粧溝の少なくとも溝底を養生した状態で水性塗料(H)を前記意匠部に塗装する塗膜付き建材の製造方法であって、
前記水性塗料(M)は、ゲル状粒子(X1)と任意にゲル状粒子(X2)を含むゲル状粒子(X)を含有し、
前記水性塗料(H)は、ゲル状粒子(Y1)とゲル状粒子(Y2)を含むゲル状粒子(Y)を含有し、
前記ゲル状粒子(X2)は、前記ゲル状粒子(X1)との色差ΔE

ab
が5超20以下であり、
前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(Y1)とは色差ΔE

ab
が5以下であり、
前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(Y2)とは色差ΔE

ab
が30以上であり、
前記ゲル状粒子(X)に占める前記ゲル状粒子(X1)の割合は1質量%以上であり、
前記ゲル状粒子(X)に占める前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(X2)の合計割合が70質量%以上であり、
前記ゲル状粒子(Y)に占める前記ゲル状粒子(Y1)の割合は2~19質量%であり、
前記ゲル状粒子(Y)に占める前記ゲル状粒子(Y2)の割合は70~98質量%であることを特徴とする、塗膜付き建材の製造方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記水性塗料(M)を塗装する前の前記凹凸表面と、前記ゲル状粒子(Y2)の中で質量割合が最も高いゲル状粒子(Y2-1)とは色差ΔE

ab
が20以下である、請求項1に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項3】
前記水性塗料(M)を塗装する前に、さらに、前記凹凸表面の全体に中塗塗料を塗装して中塗塗膜を形成する工程を備え、
前記中塗塗膜と、前記ゲル状粒子(Y2)の中で質量割合が最も高いゲル状粒子(Y2-1)とは色差ΔE

ab
が20以下である、請求項1に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項4】
前記意匠部は、各々平均高さが120μm~3mm、平均ピッチが700μm~9mm の多数の微細凸部を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項5】
前記化粧溝の最下点と前記意匠部の最下点との高さ方向の距離は4~25mmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項6】
前記化粧溝の開口面の幅は5cm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項7】
前記ゲル状粒子(X)がフレーク状であり、長径の平均値が500μm以上10mm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項8】
前記ゲル状粒子(X)がフレーク状であり、厚みの平均値が5μm以上1000μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項9】
前記ゲル状粒子(X)が球状であり、長径の平均値が500μm以上5mm以下である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の塗膜付き建材の製造方法。
【請求項10】
意匠部と、前記意匠部よりも高さの低い化粧溝とからなる凹凸表面を備える建材と、
少なくとも前記化粧溝の溝底に形成された水性塗料(M)からなる塗膜と、
前記意匠部に形成された水性塗料(H)からなる塗膜と、を備え、
前記水性塗料(M)からなる塗膜は、ゲル状粒子(X1)と任意にゲル状粒子(X2)を含むゲル状粒子(X)を含有し、
前記水性塗料(H)からなる塗膜は、ゲル状粒子(Y1)とゲル状粒子(Y2)を含むゲル状粒子(Y)を含有し、
前記ゲル状粒子(X2)は、前記ゲル状粒子(X1)との色差ΔE*abが5超20以下であり、
前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(Y1)とは色差ΔE*abが5以下であり、
前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(Y2)とは色差ΔE*abが30以上であり、
前記ゲル状粒子(X)に占める前記ゲル状粒子(X1)の割合は1質量%以上であり、
前記ゲル状粒子(X)に占める前記ゲル状粒子(X1)と前記ゲル状粒子(X2)の合計割合が70質量%以上であり、
前記ゲル状粒子(Y)に占める前記ゲル状粒子(Y1)の割合は2~19質量%であり、
前記ゲル状粒子(Y)に占める前記ゲル状粒子(Y2)の割合は70~98質量%であることを特徴とする、塗膜付き建材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は塗膜付き建材とその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来建物の外壁は、平面状の建材表面全面に、単色のエナメル塗料塗膜が形成されていることが一般的であった。
近年、建物の外壁等のデザインをより重厚感のあるものとするため、塗装対象となる建材の表面に化粧溝を施すことにより、化粧溝以外の部分(意匠部)に高さを出して、立体感を高めることが行われている。化粧溝を施す場合は、意匠部と色調を変えることで、意匠部の輪郭を強調したデザインとすることが求められている。
【0003】
しかし、意匠部と化粧溝の色調が異なる外観とするためには、まず、意匠部を養生し、その後化粧溝用の中塗塗料および上塗り塗料を塗装し、そして、化粧溝の塗料が乾燥した後、化粧溝を養生し、意匠部用の中塗塗料および上塗塗料を塗装する必要があった。
そのため、従来の平面状の外壁全面に単色塗料を塗装するのと比べて工数が多くかかってしまう問題があった。そのため、より少ない工数で意匠部と化粧溝の色調を変えることが求められている。
【0004】
特許文献1には、少ない工程で意匠部と化粧溝を色調が異なる外観とするための発明が開示されている。
特許文献1では、凹部色を形成する下塗り塗料を全面に塗装し、次に凹部色とは異なる色の塗料を凸部にのみローラーで塗装し、最後に被塗物全面に40~210μmのプラスチック粉、および、着色粒子を塗料中に1~5重量%含むクリヤー塗料を塗装する仕上げ方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-039681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の方法を用いれば、意匠部と化粧溝の色調を変えることができるため、ある程度立体感のある外観とすることができる。しかし、近年ではさらなる高意匠のデザインが求められている。
そこで、本発明者らは、エナメル塗料よりもより高意匠となる、ゲル状粒子を含む水性塗料(以下、「ゲル状粒子含有水性塗料」とも記す。)に着目した。ゲル状粒子含有水性塗料は、1回の塗装で散らし模様の塗膜を形成でき、また、エナメル塗料に比べて、立体的な塗膜となる。
【0007】
ここでゲル状粒子含有水性塗料塗膜を、図11を用いて説明する。図11に示すように、ゲル状粒子含有水性塗料による塗膜90は、塗膜90中にゲル状粒子70が分散して存在しているが、部分的に分散媒91のみの隙間92が存在する。分散媒91のみの隙間92の塗膜は隠ぺい力がないため、下地(図11では、基材80の表面)の色が透けて見える。このような塗膜であるため、立体的な塗膜となり、高意匠性を有することができる。
【0008】
その一方で、下地の色が透けて見える箇所が存在するため、化粧溝用のゲル状粒子含有水性塗料(以下単に「化粧溝用塗料」という場合がある。)を、意匠部を養生することなく塗装し、その後意匠部に意匠部用のゲル状粒子含有水性塗料(以下単に「意匠部用塗料」という場合がある。)を塗装すると、意匠部において、化粧溝の色調がまだらに見えてしまうという問題がある。
【0009】
さらに、ゲル状粒子含有水性塗料を塗装する前の下地は、前記ゲル状粒子含有水性塗料塗膜と近い色合い、つまり下地の色が透けて見えても外観上問題ない色にする必要もあった。
すなわち、意匠部と化粧溝の色調を異なるものとするにあたっては、意匠部と化粧溝の各々の下地の色についても考慮しなければならない。
【0010】
そのため、ゲル状粒子含有水性塗料を用いる場合は、エナメル塗料を使用する場合以上に、従来の平面状の外壁全面に単色塗料を塗装するのと比べて工数が多くかかってしまうことが懸念された。
本発明は、上記事情に鑑みて、ゲル状粒子含有水性塗料を用いながら、少ない工程で意匠部と化粧溝に明確に色調が異なる外観を付与し、立体感があり、高級な印象を与える建材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

旭化成建材株式会社
塗膜付き建材とその製造方法
5日前
旭化成建材株式会社
下地金具、仕上げ材取付用パネル、仕上げ材取付構造物および建物
2か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
4か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
4か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
28日前
有限会社 芦屋ドレス
湯噴霧器
13日前
ベック株式会社
装飾被膜の形成方法
3か月前
株式会社吉野工業所
キャップ
3か月前
アイカ工業株式会社
塗料仕上げ工法
1か月前
スズカファイン株式会社
多色性塗膜
1か月前
プルガティオ株式会社
噴霧装置
4か月前
プルガティオ株式会社
噴霧装置
4か月前
日本ライナー株式会社
塗装装置
1か月前
個人
スプレー缶高所対応携帯ホルダー
1か月前
プルガティオ株式会社
噴霧装置
4か月前
トヨタ自動車株式会社
塗布装置
1か月前
能美防災株式会社
水噴霧ヘッド
1か月前
株式会社カネカ
塗布装置
1か月前
ヒット工業株式会社
マスキング具
2か月前
中外炉工業株式会社
塗工装置
3か月前
株式会社吉野工業所
ポンプ式吐出器
4か月前
ブラザー工業株式会社
塗工装置
25日前
ブラザー工業株式会社
塗工装置
25日前
東レエンジニアリング株式会社
スリットダイ
28日前
東レエンジニアリング株式会社
粉体吐出装置
26日前
ブラザー工業株式会社
塗工装置
25日前
旭サナック株式会社
粉体塗装装置
1か月前
株式会社吉野工業所
吐出器
4か月前
株式会社吉野工業所
吐出器
3か月前
ブラザー工業株式会社
静電塗工装置
25日前
AWJ株式会社
ステンシルプレートセット
2か月前
トリニティ工業株式会社
回転霧化式塗装機
1か月前
株式会社トーモク
印刷装置および印刷方法
1か月前
個人
散水形態を変更可能な吐水装置
1か月前
三菱鉛筆株式会社
多液混合型塗布具
3か月前
トヨタ自動車株式会社
間欠塗工装置
7日前
続きを見る