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公開番号2025162598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-28
出願番号2024065843
出願日2024-04-16
発明の名称ペレット
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B29B 9/12 20060101AFI20251021BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】絶縁樹脂と架橋剤を含むペレットの改良を提供する。
【解決手段】ペレットは、不飽和ポリエチレンを含む樹脂成分と架橋剤とを含むペレットであって、中心部分と中心部分の外周に位置する外周部分とを備え、中心部分および外周部分は、式(1)を満たす。0.32≦(C/A)/(D/B)≦0.91 ・・・(1)。ここで、Aは、中心部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、Bは、外周部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、Cは、中心部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量であり、Dは、外周部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
不飽和ポリエチレンを含む樹脂成分と架橋剤とを含むペレットであって、
中心部分と前記中心部分の外周に位置する外周部分とを備え、
前記中心部分および前記外周部分は、式(1)を満たす、
0.32≦(C/A)/(D/B)≦0.91 ・・・(1)
ここで、
Aは、前記中心部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの前記架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、
Bは、前記外周部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの前記架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、
Cは、前記中心部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量であり、
Dは、前記外周部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量である
ペレット。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記中心部分および前記外周部分は、式(2)を満たす、
0.32≦B/A≦0.91 ・・・(2)
請求項1に記載のペレット。
【請求項3】
前記中心部分および前記外周部分は、式(3)を満たす、
0.66≦D/C≦1.89 ・・・(3)
請求項1または請求項2に記載のペレット。
【請求項4】
前記外周部分は、以下の式を満たす、
1.45≦B≦2.86
請求項1または請求項2に記載のペレット。
【請求項5】
前記外周部分は、以下の式を満たす、
0.25≦D≦0.70
請求項1または請求項2に記載のペレット。
【請求項6】
前記外周部分の厚さは、0.1mm以上1mm以下である
請求項1または請求項2に記載のペレット。
【請求項7】
AおよびBは、前記ペレットを切断した切断面をフーリエ変換赤外分光法またはラマン散乱法により測定することにより算出される
請求項1または請求項2に記載のペレット。
【請求項8】
CおよびDは、前記ペレットを切断した切断面をフーリエ変換赤外分光法により測定することにより算出される
請求項1または請求項2に記載のペレット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ペレットに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
架橋ポリエチレンは電力ケーブルの絶縁層として広く用いられている(例えば、特許文献1)。
【0003】
絶縁層は、ポリエチレンや架橋剤を含む樹脂組成物を含むペレットが用いて形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-132817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電力ケーブルは、電気絶縁層を有する。以下、電気絶縁層は「絶縁層」と称する。絶縁層は、絶縁樹脂と架橋剤を含むペレットから形成される。絶縁樹脂は、例えば、不飽和ポリエチレンを含んでいる。ペレットは、電力ケーブルを製造する前に製造されて、保管される。ペレットが長期間にわたり保管された場合、ペレットは長期間空気にさらされる。ペレットが長期間空気にさらされることで、ペレットの表層は、ペレットの表層に含まれる架橋剤によって、絶縁樹脂の一部が架橋してしまい、架橋異物が形成されることがある。さらに、ペレットの樹脂成分としての不飽和ポリエチレン中の炭素-炭素二重結合は、反応し易い。このため、ペレットが長期間空気にさらされることで、ペレットの表層において、樹脂成分中の炭素-炭素二重結合を基点として、樹脂成分が劣化することがある。この場合においても、ペレット中に異物が形成されることがある。電力ケーブルの絶縁層を製造する際、ペレットは加熱される。ペレットが加熱されることにより、ペレットに含まれる絶縁樹脂は、架橋剤により架橋される。したがって、電力ケーブルは、架橋された絶縁層を有する。しかしながら、架橋された絶縁層が異物を含むペレットから形成される場合、架橋された絶縁層は異物を含む。当該ペレットを長期保管した場合には、当該異物が絶縁層の電気絶縁性の低下を招くことを、発明者は見出した。
【0006】
さらに、ペレット中の架橋剤および炭素-炭素二重結合の分布に起因して、以下のような課題も生じることを発明者は見出した。ペレットの外側に架橋剤が過剰に少ない場合では、ケーブルコアを押し出す線速を速くした押出工程において、押出機内で架橋剤が充分に分散せず、架橋剤が不足した部分生じる。架橋剤が不足した部分では、架橋工程において、架橋剤による架橋反応が生じにくい。或いは、ペレットの外側に炭素-炭素二重結合が過剰に少ない場合においても、線速を速くした押出工程において、押出機内で炭素-炭素二重結合が不足した部分が生じる。炭素-炭素二重結合が不足した部分では、架橋工程において、炭素-炭素二重結合による架橋反応が生じにくい。上述のような2つの場合では、電力ケーブルの絶縁層の一部において、架橋度が低くなる。その結果、絶縁層が加熱された際に、絶縁層に過剰な伸びが生じるおそれがある。
【0007】
本開示の目的は、絶縁樹脂と架橋剤を含むペレットの改良を提供することである。本開示の目的は、特に、長期保管が可能であり、且つ、絶縁層における局所的な架橋度の低下を抑制可能なペレットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様によれば、不飽和ポリエチレンを含む樹脂成分と架橋剤とを含むペレットであって、中心部分と前記中心部分の外周に位置する外周部分とを備え、前記中心部分および前記外周部分は、式(1)を満たす、
0.32≦(C/A)/(D/B)≦0.91 ・・・(1)
ここで、Aは、前記中心部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの前記架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、Bは、前記外周部分に含まれる樹脂成分100質量%あたりの前記架橋剤の含有量であり、単位が質量%であり、Cは、前記中心部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量であり、Dは、前記外周部分に含まれる樹脂成分中の炭素1000個あたりの炭素-炭素二重結合の含有量であるペレットが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ペレットの長期保存性を向上させるとともに、絶縁層において局所的な架橋度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係るペレットの概略構成図である。
図2は、ペレットの加速劣化試験での評価方法を説明するための図である。
図3は、サンプル16において冷却を行った際の外周部分と中心部分の予想温度推移を示す図である。
図4は、サンプル18において冷却を行った際の外周部分と中心部分の予想温度推移を示す図である。
図5は、サンプル20において冷却を行った際の外周部分と中心部分の予想温度推移を示す図である。
図6は、サンプル17のペレットについて深さ方向での架橋剤の含有量および炭素-炭素二重結合の含有量の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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