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公開番号2025160450
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2025129829,2023102365
出願日2025-08-04,2021-01-14
発明の名称バイアス型IL2ムテイン、方法、および組成物
出願人シンセカイン インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 38/20 20060101AFI20251015BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ヒトインターロイキン-2(hIL2)ムテイン、その薬学的製剤、インターロイキン-2ムテインを調製するための方法、IL2ムテインをコードする核酸を含む組み換えベクターおよび細胞、ならびにヒトの疾患を治療する方法を提供する。
【解決手段】特定の配列を含むポリペプチドまたは該ポリペプチドをコードする核酸を含む、新生物疾患を患っているヒト対象を治療するための薬学的組成物であって、該ポリペプチドは、特定のアミノ酸置換群を含まず、CD132に対して特定のアミノ酸配列の野生型hIL2と比べて低下した結合を示し、かつ、CD25POST細胞とCD25negT細胞を該ポリペプチドと接触させたときの、CD25negT細胞でのpSTAT5誘導に対するCD25POST細胞でのpSTAT5誘導の割合が、前記野生型hIL2と接触させたときの同割合よりも大きく、かつ、特定の変異のセットを含む、薬学的組成物である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式1:
TIFF
2025160450000037.tif
80
159
[式中:
AA1は、Aであるか、または欠失しており;
AA2は、Pであるか、または欠失しており;
AA3は、T、C、A、G、Q、E、N、D、R、K、Pであるか、または欠失しており;
AA4は、Sであるか、または欠失しており;
AA5は、Sであるか、または欠失しており;
AA6は、Sであるか、または欠失しており;
AA7は、Tであるか、または欠失しており;
AA8は、Kであるか、または欠失しており;
AA9は、Kであるか、または欠失しており;
AA35は、KまたはEであり;
AA38は、R、W、またはGであり;
AA39は、M、L、またはVであり;
AA55は、HまたはYであり;
AA69は、VまたはAであり;
AA74は、Q、P、N、H、またはSであり;
AA80は、L、F、またはVであり;
AA81は、R、I、D、またはTであり;
AA85は、LまたはVであり;
AA86は、IまたはVであり;
AA89は、IまたはVであり;
AA91は、V、RまたはKであり;
AA92は、IまたはFであり;
AA97は、KまたはQであり;
AA104は、MまたはAであり;
AA109は、DまたはCであり;
AA113は、TまたはNであり;
AA125は、C、A、またはSであり;
AA130は、S、T、G、またはRである]
の配列を含むポリペプチドまたは該ポリペプチドをコードする核酸を含む、新生物疾患を患っているヒト対象を治療するための薬学的組成物であって、
(a)該ポリペプチドは、アミノ酸置換80F、81D、85V、86Vおよび92Fの群を含まず、
(b)該ポリペプチドは、CD132に対してSEQ ID NO:1の野生型hIL2と比べて低下した結合を示し、かつ
(c)(i)CD25
POS
T細胞とCD25
neg
T細胞を該ポリペプチドと接触させたときの、CD25
neg
T細胞でのpSTAT5誘導に対するCD25
POS
T細胞でのpSTAT5誘導の割合が、(ii)CD25
POS
T細胞とCD25
neg
T細胞をSEQ ID NO:1の野生型hIL2と接触させたときの、CD25
neg
T細胞でのpSTAT5誘導に対するCD25
POS
T細胞でのpSTAT5誘導の割合よりも大きく、かつ
該ポリペプチドは、以下の変異のセット:
18L、22E、および126Q;
18L、22Q、および126H;
18R、22Q、および126Q;
18R、22E、および126Q;
18Y、22E、および126H;
18L、22E、および126H;
18R、22A、および126H;
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
AA1が欠失している、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項3】
前記ポリペプチドがPEG化されている、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項4】
前記ポリペプチドが、10,000~50,000ダルトンの分子量を有するPEGでPEG化されている、請求項3記載の薬学的組成物。
【請求項5】
前記ポリペプチドをコードする前記核酸を含む、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項6】
前記核酸がDNAである、請求項5記載の薬学的組成物。
【請求項7】
前記核酸が組み換え発現ベクターである、請求項5記載の薬学的組成物。
【請求項8】
前記ベクターがウイルスベクターである、請求項7記載の薬学的組成物。
【請求項9】
前記ベクターが非ウイルスベクターである、請求項7記載の薬学的組成物。
【請求項10】
補助作用物質と組み合わせて使用される、請求項1記載の薬学的組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
連邦政府による資金に関する陳述
本開示の主題の構想または実施化に連邦政府による資金は使用されなかった。
続きを表示(約 4,000 文字)【0002】
関連出願
本出願は、2020年1月14日に出願された米国仮特許出願第62/961,141号および2021年1月12日に出願された米国仮特許出願第63/136,599号の優先権を主張し、それらの各々は、あらゆる目的のために参照により組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
腫瘍免疫療法:
腫瘍免疫療法(またはがん免疫療法)は、免疫系が新生細胞を攻撃する生得の能力の増強に基づく、新生物疾患の治療の一形態である。免疫系の機序の現在の理解が、がん免疫療法剤の発展を大きく助けたものの、がんを治療するために免疫系をモジュレートするという概念の由来は、さかのぼって100年よりも前であり得る。現在、抗がんワクチン、操作免疫細胞、同種TIL療法、サイトカイン、およびチェックポイントモジュレート抗体などの、がん免疫療法のための様々なアプローチがある。これらのアプローチのすべての基礎をなす一般原理は、対象の自然免疫系および適応免疫系が新生細胞を攻撃して新生物を排除するのに有効である、という基本的信念である。ヒトのがん患者における抗腫瘍免疫は、抗腫瘍性免疫チェックポイント陽性CD8+ T細胞および/またはそれらの疲弊の存在度が低いことによって限定される。
【0004】
インターロイキン2:
IL2は、抗原により活性化したT細胞によって産生される多能性サイトカインである。IL2は、免疫系に広範な効果を発揮し、免疫の活性化、抑制、およびホメオスタシスのすべての調節に重要な役割を果たす。IL2は、活性化したTリンパ球の増殖および拡大増殖を促進し、ナイーブT細胞の増殖および活性化を誘導し、B細胞の成長を強化し、NK細胞の増殖および拡大増殖を促進する。ヒトインターロイキン2(IL2)は、アミノ酸133個の4-αヘリックスバンドルサイトカインである。IL2は、IL2、IL-4、IL-7、IL9、IL-15、およびIL21を含むIL2ファミリーサイトカインのメンバーである。しかし、マウスにおける遺伝子ノックアウトによって証明されるように、IL2の機能は非冗長である(Schorle, et al. (1991) Nature 352(6336): 621-624(非特許文献1))。hIL2のアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)は、Genbankアクセッション番号(accession locator)NP_000577.2に見出される。
【0005】
IL2受容体:
IL-2は、以下の3つの異なる細胞表面タンパク質との相互作用を経て、その効果を哺乳動物免疫細胞に及ぼす:(1)CD25(IL2受容体アルファ、IL2Rα、p55とも称される)、CD122(インターロイキン-2受容体ベータ、IL2Rβ、IL15Rβ、およびp70-75とも称される)、ならびにCD132(インターロイキン2受容体ガンマ、IL2Rγ;またはこれがIL2受容体ファミリー内の他の多量体受容体の構成要素であることから共通ガンマ鎖とも称される)。
【0006】
CD25(IL2Rα):
CD25は、Treg細胞では構成的に発現し、他のT細胞上では活性化に応答して誘導的に発現する、55kDのポリペプチドである。hIL2は、約10
-8
MのKdでhCD25に結合する。CD25は、文献では「低親和性」IL2受容体とも称される。ヒトCD25(「hCD25」)は、アミノ酸21個のシグナル配列を含むアミノ酸272個のプレタンパク質として発現し、翻訳後にシグナル配列が除去されて、アミノ酸251個の成熟タンパク質になる。アミノ酸22~240(成熟タンパク質のアミノ酸1~219)は細胞外ドメインに相当する。アミノ酸241~259(成熟タンパク質のアミノ酸220~238)は膜貫通ドメインに相当する。アミノ酸260~272(成熟タンパク質のアミノ酸239~251)は細胞内ドメインに相当する。CD25の細胞内ドメインは比較的小さく(アミノ酸13個)、いかなる独立したシグナル伝達活性とも関連付けられていない。IL2/CD25複合体は、検出可能な細胞内シグナル伝達応答をもたらすことが観察されていない。ヒトCD25の核酸配列およびタンパク質配列は、それぞれGenBankアクセッション番号NM_000417およびNP_0004Q8として見出され得る。
【0007】
CD122(IL2Rβ):
CD122は、1回膜貫通型のタイプI膜貫通タンパク質である。ヒトCD122(hCD122)は、アミノ酸551個のプレタンパク質として発現し、これは最初のアミノ酸26個はシグナル配列を含み、翻訳後にシグナル配列が切断されて、アミノ酸525個のタンパク質になる。アミノ酸27~240(成熟タンパク質のアミノ酸1~214)は細胞外ドメインに相当し、アミノ酸241~265(成熟タンパク質のアミノ酸225~239)は膜貫通ドメインに相当し、アミノ酸266~551(成熟タンパク質のアミノ酸240~525)は細胞内ドメインに相当する。本明細書で使用される用語CD122は、S57FおよびD365E置換(成熟hCD122タンパク質に従って番号付けされた場合)を含むCD122バリアントを含むCD122タンパク質の天然バリアントを含む。hCD122は、UniProtKBデータベースでエントリーP14784として参照される。ヒトCD122の核酸配列およびタンパク質配列は、それぞれGenBankアクセッション番号NM_000878およびNP_000869として見出され得る。
【0008】
CD132(IL2Rγ):
CD132は、1型サイトカイン受容体であり、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15、およびIL21に対する受容体複合体によって共有されるので、文献中、「共通」γ鎖と呼ばれる。ヒトCD132(hCD132)は、アミノ酸22個のN末端シグナル配列を含む、アミノ酸369個のプレタンパク質として発現する。アミノ酸23~262(成熟タンパク質のアミノ酸1~240)は細胞外ドメインに相当し、アミノ酸263~283(成熟タンパク質のアミノ酸241~262)はアミノ酸21個の膜貫通ドメインに相当し、アミノ酸284~369(成熟タンパク質のアミノ酸262~347)は細胞内ドメインに相当する。hCD132は、UniProtKBデータベースでエントリーP31785として参照される。ヒトCD132の核酸配列およびタンパク質配列は、それぞれGenBankアクセッション番号:NM_000206およびNP_000197として見出され得る。
【0009】
IL2の中親和性および高親和性受容体:
「低親和性」CD25 IL2受容体に加えて、2種のさらなるIL2受容体複合体:(a)CD122およびCD132を含む「中親和性」二量体型IL2受容体(「IL2Rβγ」とも称される)、ならびに(b)CD25、CD122、およびCD132タンパク質を含む「高親和性」三量体型IL2受容体複合体(「IL2Rαβγ」とも称される)が特徴付けられている。hIL2は、中親和性CD122/CD132(IL2βγ)受容体複合体に関して約10
-9
MのKdを有する。hIL2は、高IL2親和性受容体複合体に関して約10
-11
MのKdを有する。
【0010】
IL2受容体の発現:
IL2受容体は、大部分のリンパ細胞の表面、特にT細胞、NK細胞、およびB細胞の表面で発現するが、発現レベルは様々であり、細胞の活性化段階を含む多様な要因に依存する。不活性なT細胞およびNK細胞は、ほぼ、2つのシグナル伝達受容体、CD122およびCD132からなる中親和性二量体型IL2受容体のみを発現し、それらは、CD25/CD122/CD132高親和性受容体と比べてIL2に対して比較的低い親和性を有する中親和性CD122/CD132複合体を主に発現するので、IL2に対して比較的低い応答性を示す。対照的に、活性化T細胞および制御性T細胞は、CD25、CD122、およびCD132からなる三量体型高親和性IL2受容体を発現する。TCRにより活性化したT細胞(すなわち、いわゆる「抗原を経験した」T細胞)は、高親和性三量体型IL2受容体を発現する。腫瘍浸潤T細胞(「TIL」)および腫瘍認識細胞を含むT細胞は、T細胞受容体(TCR)シグナルを受けるとCD25およびCD122をアップレギュレーションする(Kalia, et al. (2010) Immunity 32(1): 91-103(非特許文献2))。T細胞受容体(TCR)シグナルを受けることに応答したCD25およびCD122受容体のアップレギュレーションは、抗原により活性化したT細胞を、高度にIL2サイトカイン感受性にする。TregではCD25が構成的に発現し、したがって高親和性三量体型IL2受容体が発現するが、TCRによって活性化したT細胞では、制御性T細胞よりも高レベルの三量体型受容体が発現する。結果として、抗原によって誘発された、宿主における抗原により活性化したT細胞の拡大増殖は、Tregの拡大増殖を顕著に上回る。(Humblet-Baron, et al. (2016) J Allergy Clin Immunol 138(1): 200-209 e208(非特許文献3))。
(【0011】以降は省略されています)

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